11月のお稽古

2018.10.25 Thursday

 

2018年11月の「みんみんカンフー」お稽古予定です。どなたでも、どのクラスでもご参加いただけます。

 

お申込みは、minminkungfu★gmail.com(★を@に変えてください)、もしくは口頭やFBメッセージでお願いします。FBイベントがあるものは、参加ボタンを押していただいてもOKです。

 

※※※10月のお稽古予定は、こちらです※※※

 

 

【2018年11月】

 

 

 

 

 

 

7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

2

 

310:00 青空

 

4 10:00 青空

☆14:00 太極扇

5

 

6

 

19:00 
池尻大橋

7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

9

 

10 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

11 

 

12
 
13
 

14

 

15 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
16
 

17 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

18 10:00 青空

19

 

20
 

2119:00 
池尻大橋

227:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
23
 

2410:00 青空

 ☆15:00 站椿功

25 ☆13:00

      香取市

26

 

27

 

28

 

297:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

30

 

 

☆は特別クラスです。

 

 

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【クラスのご紹介】

☀「体と心が目覚める太極拳」

シェア奥沢(自由が丘)原則、第2・3土曜日の午前中             

 

☀「青空太極拳教室」(代々木公園):屋外。土日の午前中(不定期)

 

☀「太極拳 基本功」(自由が丘・九品仏):毎週木曜日 夜 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺):毎週木曜日 朝 

 

≪太極拳以外のクラス ≫

☀「タオを生きることば」(池尻大橋):水曜日(月2回) ※老子「道徳経」を1章ずつ読みながら、タオのあり方を体感していきます。後半は体を動かしますが、お着替えいただく必要はありません。

 

 

【10月の特別クラス】

11月  4日(日)14:00-16:30は「太極扇を体験しよう(第15回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

11月24日(土)15:00-16:30は「やさしい站椿功」です。詳細とご応募方法はこちらから。

11月25日(日)13:00-15:00は「麗屋 弘鈴庵の『立って、歩いて、太極拳」千葉県香取市・月1回開催)です。詳しくはこちら

 

 

※個人レッスンもお受けしています。1時間半、10,000円)。

 (武当64式太極拳、武当64式太極剣、武当太極扇、武当逍遥掌、形意拳、気功などのほか、体や膝に負担のかからない立ち方・歩き方も指導します。詳しくはご相談ください。)

 

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【お稽古内容】

「体と心が目覚める太極拳」のお稽古の中心は、十三式太極拳(武当玄武派)です。太極発祥の地とも言われている道教の聖地、武当山(湖北省)で伝えられてきた伝統太極拳で、水が流れるように自然に動き、陰陽のバランスで力が生まれてくる、”太極拳のひみつ”がギュッと詰まっています。円を描いてしなやかに伸びる動きが美しく、初心者でも経験者でも、また年齢を問わず、おすすめです。そのほか、天地とつながる立ち方、歩法、呼吸法、太極拳の基本となる気功なども、お稽古します。

 

※「青空太極拳教室」は、太極拳のほかに、蹴りの練習などを加えます。

※「太極拳基本功」は、太極拳はせず、站椿功(立禅)、太極歩、気功、瞑想など、基本の動きを丁寧にお稽古します。

※「タオを生きることば」は、おはなしと体感する時間があります。軽く動きますが、お着替えいただかなくても大丈夫です。

 

 

【お稽古時間とお稽古代】※朝活太極拳(吉祥寺)、特別クラスを除く

いずれも1時間半、回数券1回分(4回10,000円/9回20,000円、いずれも2か月間有効)、現金の場合は3,500円。

 

 

【服装】

動きやすい服装でお越しください(長袖Tシャツ、ストレッチのきいたトレーニングパンツ、靴下、底の浅い靴)

※シェア奥沢(自由が丘)は、靴下でもできます。

※九品仏は和室ですので、靴は不要です。

 

詳細は、下記をご参照ください。

 


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☀「体と心が目覚める太極拳」

 

【土曜開催】10:00-11:30 

11月 10日(土):シェア奥沢 (自由が丘)Facebookイベントページはこちら

11月 17日(土):シェア奥沢 (自由が丘)Facebookイベントページはこちら

※シェア奥沢は15分前開場、終了後にお茶の時間があります。

 

≪シェア奥沢≫(自由が丘)

※シェア奥沢は、映画、食事、音楽、絵画など共通の”好きなこと”に人が集う、あたたかい触れ合いのある場所です。

自由が丘駅南口改札を出て、左に進み、突き当りを右に曲がります。この通りが自由通りです。緑道を越え、世田谷区の看板を過ぎると、左に入る道があります。ここを左に曲がるとき、目印として右手に赤いアルソアの看板があります。道なりを進み、3つ目の十字路の右奥の民家が、シェア奥沢です。

 

(シェア奥沢)

 

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☀「青空太極拳教室」(代々木公園)

青空の下、風や木々の香りを感じながらの太極拳です。中国でも、早朝から公園で太極拳をする姿がたくさん見られます。屋外のメリットを活かして、しっかりした体づくりのための蹴りの練習などもあります。

 

【週末クラス】10:00-11:30  

     11月   3日  (土

       11月   4日  (日) 

         11月 18日  (日)  

         11月 24日  (土

※雨天の場合は、静かにお休みです。ご参加予定者には、朝8時をめどに個別にご連絡します。

※寒くなってきましたので、暖かいお支度(ダウン、マフラー、手袋、帽子など)でお越しください。

 

場所:代々木公園 ※待ち合わせ場所は、南門です。初めての方は、開始10分前にお越しください。南門から入って、梅の園、丘の広場の前あたりでお稽古します。

 

   

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☀「太極拳 基本功」(自由が丘/九品仏)

広々とした和室で、基本功を丁寧に練習するクラスです。站椿功、太極歩、武当五行六合功、六字訣、呼吸法、瞑想など。

(クラスについて、詳しくはこちら

 

日時:毎週木曜日 19:30-21:00 (11月1, 8, 15, 22, 29日)

   ※19時から中国茶をご用意してお待ちしています。

 

場所:九品仏駅近くの和室 ※九品仏駅徒歩2分、自由が丘駅徒歩9分 (詳しくはご参加の方にお知らせします)

 

 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺の公園)

ちょっと早起きして、ゆったり呼吸してゆっくり動き、全身を目覚めさせます。心と体を整え、1日をさわやかにはじめましょう。

 

日時:毎週木曜日 7:30-8:30  (11月1, 8, 15, 22, 29日)

   ※屋外での開催です。雨天の場合、静かにお休みです。

 

場所:吉祥寺駅付近の公園(詳しくは、ご参加希望の方にお知らせします)

 

料金:1回1,500円(特別価格)

 

 

 

☀タオを生きることば 

2,000年以上前に書かれた「老子(道徳経)」は、武当功夫をする人たちを含むタオイスト(道士)の間でも大切にされており、修行者たちは「読み続ければ、いつかはわかる」と信じています。そこには、しあわせに生きるヒントがたくさんつまっています。

 

毎回1〜2章ずつ取り上げます。前半はお話と対話、後半は体感できるようなワークを、太極拳・気功・基本功・瞑想から選んでやってみます。(※お着替えいただく必要はありません。)

 

日時:11月  7日(水)19:00-20:30   第17章

   11月21日(水)19:00-20:30   第18章        ※開場は18:45です。

 

場所:池尻大橋駅近くの和室 ※池尻大橋駅から徒歩約7分 (詳しくはご参加の方にお知らせします)

 

 

みなさまのご参加をお待ちしています^^

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

「すきなもの」Instagramでほぼ毎日更新:Instagram(@mayuminmin927)


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    案ずるより産むが易し

    2018.10.23 Tuesday

    (今日の「すきなもの」は、カフェのグリーン。まわりの空間があるから、これが活きる)

     

    Instagram(@mayuminmin927)で、「すきなもの」を、ほぼ毎日投稿して、今日で200になりました。

     

    はじめたきっかけは、今年の春分の日、3月21日のことです。季節外れな雪が降った日で、いまいちな体調に、「そうだ、自宅ファスティングをしよう」と思いつきました。体の中をお掃除すると外もしたくなるのか、お片付け、衣替え、お掃除に、いつも以上に張りきりました。

     

    そんな中で「家にいる時間が好きだな」と感じたのです。それで、はじめたばかりのInstagramで、すきなものを一つずつ紹介してみようと思いつきました。

     

    どのくらい続くのかとか、それが何になるのかとか、まったくわかりませんでした。でも大切に思うものを一つずつ、短い文章をつけていくことが楽しくて、投稿するたびに、うれしさが溢れました。

     

    ときどき、まとめて見返して、にんまりしたり。

     

    いろんな発見も、ありました。

     

    すきなものを一つずつ、丁寧に思いをつづることは、お片付けのこんまりさん(近藤麻理恵さん)がおっしゃる「ときめく」と同じかもしれないなあ、なんて思ったことも、ありました。そもそもこれ、お片付けしているときに思いついたことですしね。(すきと感じないものは、断捨離ですかね。)

     

    そういえば、200件目の今日の「好きなもの」は、カフェで目にとまったちいさなグリーンです。これ、空間があるから、活きるもの。お片付けしないとね、と思ったのでした。やっぱりテーマは、お片付けなのですね。

     

    「楽しみに読んでいます」と言ってくれる方や、すきなものをつづるわたしを、「祈りを届ける人」と表現してくれた方もいます。そういう反応も、嬉しかったです。

     

    そして7月21日、そこから思いついて、Facebookpageで「太極拳、あるある、ないない話」をはじめようと決めました。こちらも短い文章で、ポイントを一つずつ、みんなが知らない太極拳を、いろんな面から紹介していくものです。こちらは今日で、71になりました。

     

    太極拳は、名前は知られていますが、漠然としたイメージだけで、本当はどういうものか、あまり知られていません。この奥深さをもっとたくさんの人に知ってほしいと、いつも思っています。ひとつの方法として、こんな風に短いことばで伝えることも、ずっとぼんやり思っていたのですが、形にしていませんでした。勢いでやろう!と思えたのは、「すきなもの」シリーズを続けていたからのような気がします。

     

    「すきなもの」も、「太極拳、あるある、ないない話」も、はじめる前は、項目をいくつか、リストアップしてみました。

     

    でもはじめてみると、リスト通りに紹介することは、ありませんでした。

     

    「すきなもの」は、その日、目に留まったものを、その日に書きます。いろいろと、あるものです。はじめる前はおうちの雑貨と思っていたのですが、空とか、緑のかおりとか、そとのものも、たくさん入ってきています。おうちだけではなく、そとも、すきなのですね。

     

    「太極拳、あるある、ないない話」は、ひとつ書くと、数珠つなぎに書きたいものが出てきます。リストアップしていないものや、リストでは1項目だったものが5つくらいになることもあります。

     

    案ずるより産むが易し、ですね。

     

    わたしは「書く」という表現が好きです。

     

    ことばには、限界があると思っています。たとえば、「すき」という表現に込められた、たくさんの思いや感情を、ことばで表現しきることはできません。同じことばでも、人によって感じ方も変わりますしね。それでも、その限界を知りつつ、表現したいのですよね。

     

    だから、このふたつは、ほぼ自己満足です。

     

    続けてみて、すごく感じることがあります。すきなものをすきと表現することは、わたしがこの人生でしたいことだと思うのです。

     

    やっぱり、自己満足ですね。

     

    でもみんなが、すきなものをすき、とうれしそうに言う世の中は、なんだか平和でよさそうじゃないですか。

     

     

     

    ☀「陽だまり」とは

    「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

     

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    いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

    太極道家

    体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

    講座のご案内は、こちらからどうぞ

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    ☀「すきなもの」は、ほぼ毎日更新中。Instagram(@mayuminmin927)からどうぞ。

     


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      太極拳と呼吸

      2018.10.19 Friday

      (武当山で)

       

      以前、「太極拳って、呼吸法でしょう?」と聞かれたことがあります。

       

      深くて質のよい呼吸は、すこやかな心身のためには大切です。ただ、いろいろなご意見はあると思いますが、太極拳は呼吸法ではないと、思っています。

       

      太極拳での呼吸(目指す呼吸、と言うべきかもしれません)は、”自然”です。自ずと然り、あるべき呼吸です。

       

      そのために、まず体を整え、心を整えます。体から無駄な力が抜け、緩み、”放松(ファンソン)と呼ぶ状態になり、心が落ち着いて静かな状態になったときには、本来の呼吸が戻ってきます。(例として、体と心を整えて自然な呼吸に至る、站椿功のやり方は、こちらから:武当山日記:站椿功がもたらす「喜悦」

       

      人は生まれたときから呼吸をしているのですから、生まれながらにして達人です。余計なことをしなければ、自然とよい呼吸になっているはずです。

       

      よい呼吸とは、腹式呼吸、そして鼻呼吸です。

       

      まず、腹式呼吸から。

       

      人は進化の過程で二足歩行になったときに、胸式呼吸になりやすくなったと言われています。四つん這いだと腹式、ハイハイする赤ちゃんは、普通に腹式呼吸をしています。

       

      胸式呼吸は、交感神経を刺激します。舞い上がったり、爆発したり、興奮度が上がるイメージですね。胸式の浅い呼吸では、吸った空気が肺の中まで到達せずに吐き出されるため、肺に炭酸ガスなどの不要なものが溜まるのだそうです。

       

      腹式呼吸でも胸式呼吸でも、息が入る場所は肺です。腹式の場合、呼吸によって横隔膜が上下するため、それが下に押し下げられたときはお腹が膨れてくるのです。ときどき勘違いして、お腹を動かそうとする人がいますが、それは腹筋運動です。

       

      横隔膜が上下することは、内臓のマッサージにもなります。こうやって日常的にマッサージすることで、内臓の機能を応援してくれます。

       

      横隔膜が自然に上下しないとき、どんなことが起きているのでしょうか?

       

      人の体は、骨と、それを支える筋肉を使うだけで、立てます。このときに使う筋肉は緊張筋と呼ばれ、赤い色をしていることから赤筋ともよばれます。主に下半身に多く、緊張していることを感じない筋肉です。いちいち「緊張してるー」と感じたら、立っていられませんから、上手くできています。

       

      でも、いろんな理由や事情により、たいていの場合、骨と最小限の筋肉で立てていません。こうなると、体はその人を立たせることを優先させるため、本来使う必要のない筋肉を固めて、骨のようにして支えようとします。いろいろ固めるなかで、横隔膜もギュッとしてしまうと、呼吸しても動きませんよね。

       

      防衛本能なので、このがんばりには「ありがとう」と感謝を伝えたいところですが、緊急事態が続くと負担が大きすぎます。太極拳で体を整えていくのは、この無駄な緊張に気づいてやめていく過程でもあります。

       

      次は、鼻呼吸です。

       

      現代人は、やわらかいものばかり食べていて、あごや口が弱くなりがちです。無意識に口がだらん、と開いてしまうのは、このためです。さらに胸式で浅い呼吸だと、たくさん息を吸おうとして、口を使うこともあるようです。

       

      本来、口は食べるところ、鼻は息を吸うところです。口から吸ってしまうと、いろいろ不都合が出ます。

       

      口が乾燥して、唾液が出にくくなり、

      唾液が出ないことで、食べたものの殺菌が不十分になり、胃が弱ったり、

      いろんな菌が途中で防御されずにそのまま肺に入り、風邪をひいたり、です。

       

      太極拳では、口を閉じて、舌は上あごにつけ、鼻呼吸をします。

       

      そう言われても、無意識にだらーん、と開いてしまう人は、口を動かす体操が、おすすめです。以前、テレビでお医者さんが、インフルエンザの予防として、口を大きく開けて「あ・い・う・べーっ」と言う体操を紹介していました。だらーん癖のあった人も、これで解消されていましたよ。

       

      体を整えたら、次は心です。

       

      心がわさわさ落ち着かない状態だと、交感神経を刺激し、胸式に傾いてしまいます。心は静かに、穏やかに、です。(整え方の一例は、上にもリンクをはった武当山日記:站椿功がもたらす「喜悦」に、書いています。)

       

      体と心を整えれば、結果として自然にでてくるものだという点で、わたしは”方法”ではないと思っているのですが、その過程を方法だと呼ぶことも、あるかもしれません。

       

      太極拳での呼吸については、もうひとつポイントがあります。

       

      いつ吸って、いつ吐くか、です。自然であれば、呼吸は自ずと出てくると言ってしまえば、その通りですが、何が無駄な力を使うことになるのかわかっていないと、難しいですよね。

       

      息を吐いたとき、吸ったとき、どちらが緊張すると思いますか?

       

      吸ったときではないでしょうか。体が膨らむと、多少ではあっても、緊張は起こります。

       

      このため、太極拳で攻撃する動きのときは息を吐き、その準備をしているときは吸うことになります。これだけは、原則というか、法則のようなものと言えるかもしれません。

       

      でも、あくまで原則です。

       

      ときどき、「ここは吐く場所だから」と、息が切れているのに、吸うのを我慢してしまう人もいます。苦しいですし、体が余計緊張しますよね。本人は必死、まじめなのですが、悲しいことに、これでは本末転倒です。

       

      だから、息が続かなくなったら、そこで吸ったり吐いたりしてもいいのです。体が楽であることの方が、優先です。

       

      いろんな本を読んでいると、ときどき「呼吸は自然で」という文章にあたります。「先生に呼吸を聞いたら、『自然』としか答えてもらえなかった」というものも。

       

      「なら、なんでもいいのか」とも読めてしまいますが、シンプルな答えでありながら、奥が深い答でもあります。ふつうの生活の中では、不自然であることが、普通だからです。人はどうも、無駄なことをするほうが得意みたいですからね(わたしも含めて)。

       

      こんな風に、わたしにとって呼吸は、ひとつの結果だったり、体や心の緊張を教えてくれるサインだったりしたわけですが、最近、気づいたことがあります。

       

      6年くらい前、站椿功をしているときの1分間の呼吸は、6−7回でした。その後、あまり回数は気にしていなかったのですが、最近は3−4回になっていました。深くなったのかしら。ちょっと、いえ、とっても、すごく、うれしい。

       

       

      ☀「陽だまり」とは

      「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

       

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      いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

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        ”立つ”こと

        2018.10.17 Wednesday

         

        太極拳のお稽古で、ベースになっているのは、立つことだと思っています。

         

        ”立つ”にはじまり、歩いて、動いて、また”立つ”にかえっていく感じです。だから、立つお稽古でもある站椿功は、大切なのです。

         

        站椿功をする理由として、武当山にいる先生の兄弟弟子が、こんな話をしていました。「年を取ってくると上下のバランスが崩れる。重くなってくる上半身に、下半身が耐えられなくなり、膝を痛めたり、歩けなくなったりする。だからバランスをとるために、足を鍛えることが必要。」

         

        人は、特に都会に住む現代の人は、足を使う機会が少ないです。電車や車、バスやタクシーという交通手段があり、歩くとしても野山ではなく舗装された道路の上です。お買いものも、足を運ばなくてもネットですみます。

         

        足自体も、アスファルトの上を歩くために、クッションのきいたスニーカーや靴で防備されています。足自体も、鈍感になりますし、弱くなります。

         

        逆に、頭は使う機会は増える一方です。パソコンや携帯電話でやり取りし、知りたいことがあればネットで調べ、ゲームで遊んだり。頭でっかちになる環境が、そろっていますよね。

         

        足を鍛えるためなら、立つこと以外に、歩くこと、ランニングでもいいのでは?と思うかもしれません。もちろんそうだとも思いますが、歩いたりランニングするときに、膝に負担がかかって痛めることもあります。そうならないためにも、”立つ”という基本に戻ることは大切だと思っています。

         

        站椿功は、10分とか30分とか、人によってはもっと長く、ひたすら立つ練習です。腕の形を変えていくものもありますし、同じ形を保つものもあります。

         

        ”立ち続ける”という制限がある中では、ある意味、逃げ場がありません。この窮地をなんとかしようと工夫する過程に、意味があると思っています。

         

        例えば、慣れないうちに感じがちな痛みは、「ここが弱いよ」と、脳に伝えていることでもあります。人の体はものすごく柔軟に対応することができて、弱いところがあれば、そこをなんとかしようと工夫するのです。

         

        さらに、要らない力を入れているために、痛みや苦しさを感じることもあります。長いことその姿勢を続けるために、そのままではいられません。不要な力みに気づいては緩め、気づいては緩め、を繰り返します。

         

        この、自分で気づいて緩める、という過程が、大切なのではないでしょうか。「いらないんじゃないかしら」と気づいて緩めることは、意識と体がつながっていることでもあり、双方が納得して緩めていくからです。

         

        コリや痛みの対策として、整体や針治療をすること、ありますよね。その時は効いても、また痛みがぶり返してくること、ありませんか?しかも、コリがもっとひどくなったり、整体に行くことがルーティーンになっていることも、あると思います。

         

        体には防衛本能があって、痛みやコリは、何かの理由があって固めているのだと思っています。理由はどうであれ、そのときの体は、「守るためにはそれが必要」と認識しているのです。それを、外的な要因で急に緩ませた場合、体は焦るかもしれません。危機感を覚え、さらにカタくなるというのも、わからない話でもありません。

         

        整体や針治療がダメという話ではありません。わたしも、必要だと思うときには、お世話になっています。整体や針治療の優秀さとは別に、本人の状態次第で起きるのではないかと、思っています。

         

        不要な痛みは、「そのカタさ、要らないよ」というお知らせでもあります。それに体も意識も同意して緩めていけたら、元に戻りにくくなるのではないでしょうか。

         

        站椿功をしているときは、意識と体と対話している時間でもあります。頭だけ動いているのではなく、からだ全体、意識も含めて、要らない緊張をそぎ落とし続ける感じです。もちろん、それ以外にやってくる感覚もあり、人によってはそれを「気を感じる」という言い方をするかもしれませんが、それは結果ですからね。自分でどうこうするものでは、ありません。

         

        「站椿功の代わりに、スワイショウでもいいのでしょうか?」という質問を受けたことがあります。

         

        個人的な感覚ですが、站椿功とスワイショウは、重なるところはあっても、代わりになるものではありません。

         

        スワイショウは、中国で長く続けられてきた養生法で、とっても優秀だと思っています。腕を振り続けるという単純な動作で、誰でも簡単にできます。站椿功に比べたら、動きがある分、初心者にもなじみやすい気がします。立つときに、站椿功の立つ”コツ”を当てはめていけば、立つ練習にもなります。(スワイショウのやり方はこちら、感想や質問はこちらをご参照ください。)

         

        わたしは1000回、16〜17分くらいをおすすめしています。これだけすると、もちろん個人差はありますが、体の中のめぐりも活発になり、腕の力は抜けやすくなります。その人なりに、やる前よりも、無駄な力が抜けてリラックスしている状態を感じやすくなります。

         

        要らない緊張を抜くためには、リラックスした状態を知っていることが役に立ちます。スワイショウは、そのときの緊張を緩めることにも役立ちますが、その後にも目安となって、役立ってくれます。

         

        こう書くと、スワイショウで代わりになるような感じもしてきますが、ひとつだけ足りないところがあると思っています。站椿功は、自分で気づいて緩めていくのに対して、スワイショウは、物理的に緩んでいく感じなのです。気づく、という過程がない(もしくは少ない)気がします。

         

        そして、”めぐる”という点については、なぜだかわかりませんが、動かない站椿功の方が、めぐりやすい気がします。站椿功をすると、血流が3倍速くなるという話を聞いたこともありますが、それも納得できる気がします。(参考:「気功で新しい自分に変る本」星野真木著 BABジャパン)

         

        冒頭でご紹介した、中国の先生の兄弟弟子は、「足を鍛えると、大地と繋がれる。大地と繋がれば、対になっている天ともつながれる」とも、言っていました。

         

        人と、大地と、天がつながれば、意識は体の大きさを超えて、どんどん大きくなっていきます。日常のわずらわしいことが、小さなことに感じられるようになってきます。自分はひとりでは生きていないこと、もともとはひとつなのだということにも、気づいていきます。

         

        ことばで言うと、どうしても薄っぺらくなってしまいますが、これを体で感じることは、とっても素敵なことなのですよ。

         

        立つことは、人が人として生きるすべてを思い出させてくれると、思っています。

         

        ☀站椿功について、参考はこちらから:武当山日記:站椿功がもたらす「喜悦」

         

         

        ☀「陽だまり」とは

        「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

         

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        いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

        太極道家

        体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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          お稽古は、決めたことをやり遂げる時間

          2018.10.09 Tuesday

          (2018年の夏、武当山にて)

           

          自宅でひとりでお稽古しているとき、「ピンポン」と呼び出しがかかったり、電話がかかってきたりすることがあります。

           

          そんなとき、どうするでしょうか?やっていることを途中でやめて、対応するでしょうか?

           

          お稽古をしているときは、「いきなりやめてはいけない。まずは収功(そのお稽古を終えて、日常に戻るための動作)してから対応すること」と、教わりました。

           

          中途半端にやめてしまうのは、よくないのです。

           

          もうひとつ、例えば站椿功(立禅)で腕を上げて立っているとき、腕が痛くなったり、苦しくなったら、どうするのでしょうか?

           

          「やめて、仕切り直ししてもいい。ただし、なぜ途中でやめたか聞かれたときに、ちゃんと答えられるようにすること」と、教わりました。

           

          理由をはっきりさせずにやめてしまうと、失敗体験になります。理由があれば、それは経験という蓄積になります。

           

          お稽古の時間というのは、周りに流されず、人の都合に合わせるのではなく、自分を尊重して、決めたことをやり遂げる時間でもあります。

           

          社会の中で生きていると、なかなか自分に集中するのは、難しいですよね。声をかけられたら、ちゃんと顔を見て答えたいとは思いますが、呼ばれるたびにそうしていると、気づかずに、自分が後回しになってしまうこともあります。

           

          他人の期待を優先させているうちに、自分が何をしたいのか、わからなくなってしまうこともあります。

           

          過去のわたしにも、そんなときがありました。

           

          2009年の夏、初めてひとりで中国の武当山に行くことになったとき、友人から「今回はどんな時間にしたいの?」と聞かれました。考える前に口から出てきた答えは、「わがままに過ごすこと」でした。周りに合わせるのではなく、社交性を優先させることなく、とにかくそのときに自分が一番したいこと(お稽古)に集中しようと、思いました。

           

          その頃は、自分が何がしたいのか、迷子になっていた時期だったと思います。

           

          周りからも、「あなたは、自分を大切にしてない」と言われていた頃でした。

           

          「わがままに過ごす」と決めて過ごした2週間は、自分ともじっくり向き合い、お稽古にも集中できました。そして結果的には、周りの人たちとも仲良く、楽しく、過ごせました。「自分がしたいことを優先させても、こんな風に過ごせるんだ。友達は、作ろうとしなくてもできるんだ」と、わかる、いい経験になりました。

           

          太極拳の教室でも、自分で練習するときも、決めたことをやり通すことは大切です。30分、1時間、1時間半、自分で決めた時間は、それに集中します。

           

          電話がかかってきても、後でかけ直せばいいことです。すごく大事な電話だったら、何度もかけてくるでしょう。(ただし、本当に急を要する電話があるとわかっているときは、もちろん出てください。)

           

          以前、会社員だったとき、海外での研修に参加したときのことです。同僚たちと、「未読メールが溜まっていくよね」という話になったとき、そのうちのひとりが「研修中は見ないし、この期間に来たものは、みんなまとめて削除しちゃう。」と言うのです。「だって、後からなんて、読みきれないもの。本当に大事だったら、また連絡してくるでしょ。」と。

           

          そのときは、度胆を抜かれましたが、あっぱれですよね。

           

          決めたことをやり遂げることは、周りに流されることなく、そのときの自分に大切なことを見極めて、それを実現していく力をつけることでもあります。

           

          自分の人生に迷子にならないために、自分の願いを実現していくためにも、大切なことですよね。

           

          お稽古は、何ができて、何ができないかよりも、その時間をどう過ごすかが大事だと思っています。よい過ごし方をすれば、結果はちゃんとやってきます。

           

           

           

          ☀「陽だまり」とは

          「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

           

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