体が教える心、心が整える体

2017.03.25 Saturday

(中国 湖北省 武当山の中腹、南岩で迎える朝)

 

太極拳を続けてきて変わったことのうちのひとつに、”体と心のつながり”があります。

 

自分の体の状態を把握して、そこから心の状態を探ることができるようになりました。

 

体と心は潜在意識ではつながっていると言われますが、多くの人の場合、顕在意識、つまり自分で自覚できるところでは、そのつながりを忘れていることが多い気がします。

 

たとえば、すごく肩に力が入っているのに、「リラックスしています」と、はりきって言ってしまっていたり。疲れているのに「元気です」と言ってしまったり。

見るからに嘘でしょう、と思うのですが、本人は嘘をついているつもりもなく、悪気もありません。気づいていないだけです。

 

以前のわたしも、たくさん嘘をついていました。緊張して早口になり、酸欠状態になっているのに、「一生懸命話しているのだ!」と、はりきって言ってしまったり。その一生懸命さ、愛しい気持ちもありますが、そんな自慢できるようなものではなく、これはダメでしょう。

 

お稽古でも、腕を他人に預ける体験をしてもらうことがあるのですが、「力を抜いて、相手の手の上に腕を乗せて」と言っても、なかなか力が抜けません。「力が入っているよ」と伝えれば、理解できるのですが、それでも力を抜くことができません。体と心がバラバラな状態です。

 

太極拳のお稽古は、自分の体をじっくり観察していきます。それを続けていくと、自分の状態をそのまま把握できるようになります。力が入っていることに気づき、力を抜くことまで、できるようになっていきます。

 

体が緊張している場合、それが体からきているのか、心からきているのか、よくわかりません。どちらもあると思っています。自分なりにわかるのは、その先にどうするかというプロセスです。

 

まずは体を観察します。把握できるようになると、たとえば緊張がある場合、それが体から始まったものであれば、緩めることは、繰り返し練習して慣れてくればできるようになります。今の体に集中することで、「いま、ここ」に居やすくなります。将来思うと心配ばかり、過去を振り返れば後悔ばかりという言葉がありますが、今にいれば、将来にも過去にもとらわれないことになります。それで心が落ち着くこともあります。

 

その先、それでも体から「何かおかしい」とか、「何かずれている」と感じることがあります。これは、心から始まっている可能性も高いと感じます。

 

先日、ちょっと違和感を感じたので、久々にボディワークの先生に、歩く姿を見ていただきました。短い距離を、丁寧に歩きます。終わって「どうだった?」と聞かれたので、「すごく安心して歩けるときと、もう歩けないかも、と不安になるときと、両方が瞬間、瞬間で代わる代わるやってきた」と答えました。

 

「そうね。心が乱れて落ち着いてないよね」と、先生。

 

こういう場合、体からアプローチしても楽にはなりません。心にアプローチすることが必要です。

 

人に対してイライラしたり、心を閉ざしているとき、心配ばかりしているとき、それは体に現れます。気持ちを反映して、体がきゅっと縮こまったり、硬くなります。体は心を教えてくれます。

 

最後は、心の在り方なのだと思うのです。そして心を解放することで、体はもっと楽になるのですよ。

 

そんなことを教えてくれる体は、とっても愛おしく、体とつながっている心も、とっても大切に思っています。

 

その昔、「あなたは自分のことを大切にしていない、愛していない」と言われたことがあるのですが、そのときは、まったくわからなかったのです。どうしていいかもわからず、言われるたびに、とっても苦しかったのです。今は、心が乱れて落ち着いていない不完全な自分でも、そのまま受け入れられるようになりました。前よりはずっと、大事に思っているし、愛していると感じます。

 

体も心も、意識をむければ、目覚めることができます。太極拳は、その道に導いてくれるものだと思っています。

 

(武当山にある南岩宮。道教のお寺です。世界遺産。)

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

心と体が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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心を映す太極剣

2017.03.23 Thursday

 

太極拳では、剣や扇のように武器を使う套路もあるのです。わたしは最近、剣をお稽古しています。2年前に習った64式武当太極剣、忘れてしまったので、最初からやり直しています。

 

剣の重さはさまざまです。わたしの場合、最初に剣を教えてくださった先生が「少し重さがあるほうが練習になる」と、そこそこ重さのあるものを選んでくださいました。軽いものは一見扱いやすく見えますが、実は腕だけで振り回すこともできてしまうため、慣れていない人にはおすすめではありません。

 

武器を使うものは、初心者には向かないと思っています。まずは自分の体だけで、基本的な体の使い方を学ぶ方が良いと思うからです。でも、例えば太極拳の套路がひとつできるようになったら、武器を始めてみるのもおすすめです。

 

剣は、腕の延長、つまり体の一部のイメージです。でも最初の頃は、剣に振り回されたり、腕だけでぶんぶん振ってしまいがちで、腕と剣は”別もの”です。続けていくうちに、だんだんと全身と剣が一体になって動くようになります。

 

今回お稽古しはじめたときは、剣の扱いが雑でした。套路の前に基本練習をするのですが、なんだかぎくしゃくしています。思い出しながらお稽古する套路は、さらにぎこちない感じです。

 

それは、そのときのわたしの心を映していたように感じるのです。覚えた套路を忘れてしまったことにイライラしていたり、事務作業に追われてイライラしていたり、いろいろ空回りしていた時期でした。

 

剣は、とっても繊細なのです。その動きや感覚から、自分の心の状態を知ることもできます。


心の乱れは、剣の軌道の乱れとなって現れます。剣の長さ分、自分の腕が長くなるので動きも大きくなり、軌道の乱れもわかりやすく現れます。スムーズではないと感じたら、より丁寧に、そして剣の軌道を観察していきます。まさに「今、ここ」にしかいられません。

 

これって、瞑想だと思うのです。ひたすら坐る瞑想よりも、動きながら、そして剣を持って動く方が、対象があるために集中しやすいと思うのです。そして剣の軌道がすうーっと流れると、なんとも言えず気持ち良いのですよ。

 

剣の軌道は、全身の動きと心の在り方の結果です。軌道がなめらかではないときは、軌道自体を直すのではなく、それを作り出している体の動きと心を直します。太極剣の動きは美しいのですが、太極拳と同じで、「美しく見せよう」と思った瞬間に美しくなくなる気がします。何も手を加えず、コントロールしようとせず、自然なままが一番。それには、エゴや余計な思考から離れて、ただひたすら「今、ここ」の動きに集中することだと思っています。

 

わたしがお稽古に行く中国の武当山に伝わっているカンフーは、内家拳といって、そこには太極拳、八卦掌、形意拳が含まれています。武当山は、太極剣でも有名なところなのですよ。今年は、剣をもっとお稽古しようと思っています。

 

剣から、自分の心をもっと知ることができると思うのですよ。そしてよりシンプルに、自然に生きていきたいから、剣はそのためのよきガイドになってくれる気がしています。

 

 

All photos by Xie Okajima.

 

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夜の基本功クラスを始めます(自由が丘・九品仏)

2017.03.15 Wednesday

(Photo by Xie Okajima)

 

4月から毎週木曜日、自由が丘に近い九品仏にて、夜間クラスを始めます。

 

これまでのクラスには全て太極拳の套路(型)の練習を入れていましたが、このクラスでは套路はせず、太極拳の基本功、基本練習を中心にお稽古します。ゆっくり呼吸しながら、単純な動きを繰り返し練習していきます。

 

こんな方におすすめです:

・太極拳の套路が覚えられず悩んでいる方

・とにかく体をリラックスさせたい方

・太極拳の体の使い方をじっくり修得したい方

・ゆったり呼吸してゆっくり動きたい方

・はじめて太極拳を体験する方

・すでに太極拳の套路はできるが、レベルアップしたい方

・太極拳の練習で膝や腰など体に負担をかけがちな方

・今の太極拳の練習で伸び悩んでいる方

・一日の終わりに、心と体を落ち着かせてリセットしたい方

 

 

主なお稽古内容は、次のとおりです。

 

○体と向き合うストレッチ(準備):

無理をかけずにゆっくり呼吸しながら、今日の体を丁寧に観察し、ほぐしていきます。

 

○站椿功(立禅):

もっとも基本で大切な「立つ」練習です。両足で地面を踏み、天に向かって頭が伸びることにより、ぶれない軸を作り、膝への負担を軽減します。

 

○太極歩 :

「立つ」を応用し、ゆっくり呼吸して、丁寧に体重移動して歩きます。軸がぶれず、どこから押されても倒れない体を作っていきます。太極拳の足運びの基本になりますので、これを修得することで、太極拳の套路(型)をスムーズに学ぶことができるようになります。

 

武当五行六合功

太極拳の基本動作で、単純な動作を繰り返し練習をします。太極拳の特徴でもある”陰陽の力の移り変わり”を意識して丁寧に練習することで、少ないエネルギーで大きな力が出せるようになります。体の無駄な緊張をとり、リラックスさせていく作用もあります。

 

六字訣

手は汚れたら石鹸で洗えますが、内臓はそうはいきません。六字訣は、内臓をケアする中国古来の養生法です。6つの音を声に出し、肝、心、脾(胃)、肺、腎、全身に響かせていきます。

 

○呼吸法・瞑想:

一日の終わりに、呼吸に意識をむけながら、自分の心と体を落ち着けていきます。

 

その他、様子を見て適切な練習を加えます。

 

お問い合わせ、お申込みは、こちらからどうぞ。

(五行六合功)

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日時:4月6日(木)から毎週木曜日 午後7時半〜9時  (4月開催日は、6, 13, 20, 27日)

   7時開場です。開始前にみなさんに中国茶をお出しします。

 

場所:九品仏地区会館 大広間(和室) (東京都世田谷区奥沢7−34−3)地図

   最寄駅:東急大井町線 九品仏駅 徒歩2分

       東急東横線・大井町線 自由が丘駅 徒歩9分

 

参加費:2,500円(1回毎。当日お支払ください)

 

服装:動きやすい服装(Tシャツ、ストレッチのきいたパンツなど)※お着替えスペース、あります。

 

持ち物:飲み物

 

お申込:こちらから、ご連絡ください。お問い合わせ内容に、「木曜日夜の基本功クラスに出席希望」とお書きください。もしくはminminkungfu☆gmail.com(☆を@に変えてください)あてに、メールでご連絡ください。

 

みなさまのご参加をお待ちしています。

(九品仏地区会館の大広間)

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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六字訣:中国古来の養生法

2017.03.09 Thursday

(六字訣。胃のパート)

 

六字訣(ろくじけつ)というのは、中国古来の養生法です。それぞれの臓器に対応する音を響かせていくことで、内臓を活性化していきます。「手は汚れたら洗えば良いけれども、内臓はそうできない。こうやってケアしていくことも必要だ」というのは、2009年の夏、最初に教えていただいたときに先生が話してくださった言葉です。

 

先日のイベント「体の中から響いてキレイになろう」の前半で、この六字訣をやってみました。それぞれの臓器に対応する音は、下記のとおりです。


五臓           五行
肝     : 噓(Xu) → 木
心     : 呵(He) → 火
脾(胃)  : 呼(Hu) → 土
肺     : 呬(Si) → 金
腎     : 吹(Chui) → 水
三焦(全身): 矯(Xi)  

(中医学で脾という場合、脾臓ではなく消化器官、胃を指します。)

 

右に出ている五行とは、それぞれの臓器に対応する要素です。五行説とは、中国古来で生まれ、宇宙に存在するすべてを5つの要素、木、火、土、金、水にわけたものです。これら5つの要素が”生む””生まれる”関係にあるという考えを、「五行相生説」と言い、木→火→土→金→水(木は火を生じ、火が燃えると灰と土が上司、土には鉱物(金)が埋まっており、金属には表面に水滴が生じ、水は木を成長させる)と循環します。
 

六字訣のやり方はいくつかあります。今回は立って動くタイプを選びました。それぞれの臓器に対する動きが決まっていて、軽く体を動かしたかったことと、動きが内臓の活性化をさらに促してくれるような気がするからです。

 

当日は総勢14名。うち3名様ほどは「やったことがある」そうですが、ほとんどの方は初体験です。それでも、というのか、さすが、というのか、みなさんそれぞれ、感じたこと、受け取ったことが、たくさんありました。

 

「思い込みもあるかもしれないけど、それぞれの音を出すと、対応する臓器が主張してくる気がした」と、それぞれの音が響く体験をされた方もいらっしゃいました。これ不思議なのですよ。さすがに昔の人は偉かった、というのか、それぞれの音がそれぞれの臓器に響くのです。本当なのですよ。

 

「響いた臓器もあれば、響かないものもあった。すごく悪いのか、それとも発音がちゃんとしていないからなのか」という方もいらっしゃいました。素直で良いな、と思います。「きっとこうなるはず」という思い込みの壁をなくして、今の感覚を感じることが一番大切なのです。響く、響かないはその次です。響いたことで何かを感じるし、響かないことからでも、この方のように何かを感じることはできます。正解があるわけではないのです。

 

「ずっと謝りっぱなしでした」という方も。やっている最中、「肝臓さん、ごめんなさい!」と、それぞれの臓器に一つひとつ、謝っていたのだそうです。

 

内臓がどこにあるのかは、子供の頃の理科の授業などで、図で見て知っていると思います。でも、実際に見たわけでも触ったわけでもありません。「知ったつもり」になっているだけなのです。それを内側に音を響かせることで、「肝臓はここにあるのだ」ということを、頭の理解とは別の方法で感じたのだと思います。

 

無視していてごめんね、ということなのでしょうか。わたしもカンフーを初めてからの大きな気づきは、自分の体を無視してきたこと、気づかないようにしてきたことでした。「ごめんね。これからは絶対にわたしがあなた(体)を守るから」と自分に謝ったときが、大きな通過点でもあり、変革のときでもあったように感じます。

 

初めての方が多かったのに、みなさんの感性に驚きました。感じる力は、今の時代の流れもあり、強くなっているのかもしれません。わたしの場合、もっと鈍感でした。最初は言われたとおりにひたすらやるだけ、ただ、洗えないものをケアする、という意識だけは大切にしていました。2011年に毎日やり続けて1か月たったときに、体がぽっと暖かくなり、とても幸せを感じ、ここでまたひとつ新しいステージに行ったような気がします。音が響くと感じたのは、ここ2年くらいです。わたしのようにのんびりでも、何かを信じて、やり続けていれば、いろんな変化や気づきをもたらしてくれるのですよ。だから、毎回何か大きな発見や気づきなどなくても、良いのです。今回、何も感じなかった方がいらしても、それでもよいのです。

 

実際にやっているときは、自分の声とみなさんの声が一体になり、みなさんの助けも借りて自分の内臓に響かせていた感覚があります。体の外でも中でも振動が起こり、それが自分の内臓へと向かっている感じです。部屋全体がひとつの生き物のように動いて、ぼんやり夢み心地、あっという間の時間に感じられました。言葉では表現できない、不思議な体験です。

 

みんなで一緒にやるのは、いいなあ、と思いました。

 

イベントでは、この後クリスタルボウルの音色に包まれて、外にも内にも響かせる体験をしていただきました。クリスタルボウル単体でのイベントに比べて、終わった後の感想が「すっきりした」という方が多かったそうです。普段はもっとぼうっとしている方が多いそうなのです。それは六字訣をその前にしていることと関係あるのかないのか、集まった方々によるのか、偶然なのか、それはわかりません。ただ、太極拳や気功、瞑想でも、終わりに向けて自然に覚醒していくことは、社会に馴染ませるためにも大切なプロセスだと思っているので、そういう点では、今回の目覚め方はよかったと思います。静かで落ち着いた気分ではあるけれども、しっかり目覚めている、という感じです。

 

これまで六字訣は、クラスではほとんどやっていないのですが、4月からは新たに始めようと思っています。これは瞑想にも分類できると感じており、ただひたすら坐る瞑想よりも、集中すること(音を出すこと)がある分、自然に行きたい状態に導いてくれます。

 

何より、みなさんで一緒にできて、わたしもとっても気持ち良かったです。これはもっとたくさんの方い体験してほしいと思いますし、日常的に、生活に取り入れてたら、何かが変わってくると思います。何が変わるかは、人それぞれ、でもその人に必要なことが起きるはずです。

 

やってみて良かったです。みなさま、ありがとうございました。

 

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「発展」を意味する”3”の年を迎えて

2017.02.26 Sunday

(Photo by Xie Okajima)

 

”3”にまつわることわざは、日本語にもいくつかあります。

 

「石の上にも三年」は、冷たい石の上にも3年坐りつづければ暖まることから、忍耐で続けていけばいつかは成し遂げらることを意味しますし、「三人寄れば文殊の知恵」は、凡人でも3人集まれば文殊(知恵をつかさどる菩薩)に劣らぬ良い知恵が出ることを教えてくれます。「三日坊主」のように、飽きっぽく続かないことを例えたものもあります。

 

太極拳のお稽古でも、”3”は、よく登場します。老子の「道徳経」にも、「道生一、一生二、二生三、三生万物(道は一を生み、一は二を生み、二は三を生み、三は万物を生む)」と書かれています。道教では3は無限大、つまり発展を意味しているのです。

 

2012年の春に中国の武当山にお稽古に行ったとき、今の先生の弟(おとうと)弟子に習う機会がありました。教えるまでの3日間、わたしが練習しているところをじっと見ては、何も言わずに立ち去ることが、何度か繰り返され、教わることになった初日には「これまで誰に習ってきたのか、何を習ってきたのか」と質問攻めにされました。その後、「あなたは外から見た形はきれいだけれども、中が悪すぎる。体の緊張が強すぎるから、だめだ」と言われました。そして「必要なことを教えるから」と言われて習ったものが、五行六合功です。

 

1週間ほど習って日本に帰国する前、「とにかくこれを3か月続けて練習しなさい。大切なこと、必要なことは伝えたし、よく理解して良い方向に向かっているから、それを続けなさい」と言われました。

 

自分の体感としても、3はひとつの区切りだと感じます。たとえば新しい体の使い方をやり始めた場合、すぐに結果が出るわけではありません。3か月くらい続けていると、「これだ」と感覚をつかめたり、逆に体に不調が現れて「何かおかしい」と感じたりと、何かの結果が現れてきます。

 

つまりそれ以前の段階では、よくわからないことも多く、それでも続けているのは「先生の言葉を信じているから」です。

 

やると決めたら、ある程度の期間続けることは、とても大切です。

 

昨年アレクサンダーテクニークを習ったときは、10回で1セットでした。初回は新鮮な驚きに満ちてワクワクしましたが、続けるうちに、どうにも腑に落ちない回もやってきました。単発の申込みだったらあの段階でやめてしまったかもしれません。でも10回セットだったので、続けてみるしかありませんでした。そして結果、続けて正解だったのです。途中でやめていたら、10回目に至るまでに得たいろいろなことが、得られませんでした。

 

3の話に戻ると、個人で教え始めてから3年がたちました。ひとつの区切りです。最初のクラスは、今でも大切な友人である生徒さんから「教えに来てほしい」と言われて始めたものでした。細々とから、だんだんわたしが太極拳をやっていること、教えていることが知られてきて、ありがたいことに「ここで先生を探しているよ」と紹介していただいたり、ブログやホームページを見て習いに来てくださる方も増えました。ひとりでは、とてもここまでやってこられませんでした。

 

漠然と「こんなことを実現したい」と思っていたことを一つひとつ実現してきたのが、この3年だったと思います。その間には、自分のお稽古の発展もあり、教える内容や教え方も、だいぶ変わったと思います。そんな話を最初からの生徒さんにしていたら、「わかります。自分のことを見ても、最初の頃は緊張が取れて、それが良かったのですが、空洞のようにふわふわした感覚だったのです。次には中身を充実させたいと思っていたら、教え方が変わってきて、気づいたら中が充実した感じになってきました」と言ってくださいました。

 

その一方で、変らずに自分が大切にしたいことも、試行錯誤しつつ確認してきた3年間でした。

 

このように、この3年はたくさんの幸せと喜びをもたらしてくれた期間でしたが、ここにきて「このままで良いのか」という迷いも出てきました。本当に実現したいことは、このまま進むだけでよいのか、と思ったのです。

 

悩んだとき、声をかけてくれた人、心配してくれた人、じっと話を聞いてくれた人、いろいろ助けていただきました。そんな中で「迷っているということは、もう変えるときが来ているんだよ」というアドバイスもいただきました。3が示す発展のとおりに、守りに入るのではなく、大切にしたいこと、実現したいことを見直してみようと思うのです。

 

具体的にはこれからですが、みんなひとつにつながっていること、誰にでも居場所があること、それぞれ違ってそれで良いことは、変らず大切にしていきたいと思っています。そして太極拳が、自分の内を見て、知って、感覚を育てて心と体を結び付け、まだ知らない可能性を開いてくれるものだということ、つながりを取り戻す道へ導いてくれるものだということは、より強く信じて、伝えていきたいと思っています。

 

ついひとりで頑張ってしまいがちですが、今回、そしてこれまでもたくさん助けてもらっているのに、ひとりで頑張るなんて傲慢すぎます。感謝を忘れず、もっと信頼を寄せて、もっと助けを借りていこうと思っています。

 

助けを借りて感じることは、結局、最初にも最後にも、愛しかないのだと思うのです。わたしからももっと、それを体現していきたいと思っています。自分に対しても、他の人に対しても、そして世界にすべてのものに対しても。

 

これまで、どうもありがとうございます。そしてこれからも、どうぞよろしくお願いします。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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