モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その1)

2019.07.24 Wednesday

 

 

夏休みに、モンゴルに旅しました。

 

予備知識もほとんどなく行ったこともあり、驚くことも多く、また、自分の勝手な先入観や思い込みにも、気づかされる日々でした。前のブログ「未知の国、モンゴルでの夏休み」では、モンゴルとはどんなところかに、触れてみました。

 

今回は、特に印象深かったこと、遊牧民についてです。

 

旅の間、現地の遊牧民にどっぷり触れ合う機会があったかというと、そうではありません。旅行者に昼食を提供するサービスをしている遊牧民を訪問したり、旅行者用の宿泊施設として建てられたゲルに宿泊したくらいです。純粋に放牧を生業としている”遊牧民”や、その住居であるゲルは、遠くから眺めるだけでした。

 

それでも、見えてくるものや、気づかされることが、たくさんありました。

 

遊牧民たちは、放牧という形で家畜を飼育しており、そのエサを求めて、季節に合わせて住む場所を移動します。モンゴルでは、主に牛、馬、羊、やぎ、ラクダが放牧されており、山の近くではヤクも見かけました。ヤクの毛で作る靴下や手袋は、丈夫で暖かいのです。

 

 

生活は厳しく、遊牧をやめて都会で働く人も多いようです。モンゴルでは、この遊牧という文化を大切にしており、守るための補助もあるようです。たとえば何かの事情でゲル(家)がダメになったり、家畜が死んでしまったりした場合、1回だけはある程度の羊などは無償で提供してくれるような制度もある、と聞きました。

 

ゲルとは、移動できる組み立て式の天幕です。モンゴル語で「家」を意味するそうです。パオ(包)と呼ぶ場合もありますが、これは中国語ですね。

 

サイズはいろいろですが、小さいものなら、ラクダ1頭に積めるそうです。慣れた人なら、30分くらいで建てることもできるのだとか。小さいとは言っても、ベット2つ、食事用の大きめのテーブル、調理場所などがあるため、3〜4人なら十分な広さがあります。

 

遊牧民は定住しないため、ゲルを建てるために土地の所有権を得たり、借りたりする必要はありません。

 

ゲルは、ウランバートルなど都市部にもあります。都市部では土地の所有があるため、自由に建てることはできず、自治体に確認が必要です。地方から都市部に出稼ぎに来ている人が住んだり、別荘として持つ人もいるようです。

 

このほかに、旅行者が泊まれるゲルもあります。ホテルですね。ツーリストキャンプと呼ばれるところにあります。こちらのゲルは移動することはなく、基本は固定式だと思います。床も板張りで、電気もひいてあります。トイレやシャワーは部屋にはありませんが、ツーリストキャンプ内にはありますので、不便はありません。

 

どのゲルも、つくりはほぼ同じです。格子状の壁の骨組みをつくり、ドアをつけ、丸い天窓を柱で持ち上げ、布やフェルト、汚れを防ぐ白い布をかぶせて紐で締めます。

 

内部は、中心に鉄のストーブがあります。南にドアを設置するようで、右側(東)は女性や子供の場所で、キッチン部分です。お客さんがここに入ると、失礼にあたるので、要注意です。左側(西)が男性やお客さんの場所です。

 

食事は奥(北)のテーブルに出されますが、天窓をつっている2本の柱の間は、通り抜け禁止です。

 

(入って北側、奥からドアを眺めたところ。左手がキッチンです)

 

(天窓。晴れた日は青空が見えます。雨が降ったらシートをかぶせるので濡れません)

 

今回は、ハラホリンに車で向かう途中、ELSEN TASARKHAIという草原にある砂山で、遊牧民のゲルを訪問してお昼ごはんをいただく機会がありました。

(※ハラホリンとは、かつてモンゴル帝国の首都がおかれていたところで、カラコルムと呼ばれていました。)

 

向かう途中、運転手さん(日本語ができるモンゴル人です)が電話を入れたとき、「これから、お昼に出す羊をさばく」という話があったそうです。なんとも臨場感があります。

 

到着してすぐ、ラクダの隊列がやってきました。ラクダは1か月くらい放牧しておけるそうです。水を与えなくても、こぶがあるので大丈夫なのだとか。そのかわり、こぶは萎れて、くたっとなってきますが。

 

ラクダの隊列には、リーダーがいるようで、そのラクダが進めばみんなが進み、止まるとみんなが止まります。飼育されているとはいえ、知らない人間に近づくのは避けるらしく、人がいるところには近づかず、ぴたっと歩みを止めます。

 

(ラクダの隊列。モンゴルのラクダは、ふたこぶです。近寄ると蹴られるので、遠くから。)

 

モンゴル犬もいました。暑さのせいか、ずーっとお昼寝していました。天下泰平ですが、番犬の役割を果たしていませんね。

 

席に通されると、まず出てくるのはスーテイ・ツァイ(乳茶)です。茶葉を湯でわかし、牛乳を加えたもので、地域によっては塩やバターが濃いところもあります。おいしいときはおいしい、いまいちなときはいまいちで、地域の味、家庭の味があるようです。

 

遊牧民のゲルは電気がなく、ろうそくの火で過ごすそうですが、このゲルでは太陽光発電をしていました。なかなか進んでいます。

 

 

お昼ごはんは、ホルホグというモンゴル料理で、羊を圧力なべで加熱したものです。味付けは塩だけ、一緒にじゃがいもとにんじんも入っていました。

 

 

骨付き羊は、かなり豪快です。モンゴルの人は、とにかく肉食で、中でも羊をよく食べます。おいしい草をたっぷり食べ、しっかり運動している羊は、「血抜きもせず、一緒に食べる」そうで、身もしまっており、味もしっかりして、でも臭みは少なく、おいしかったです。羊が苦手な方は、ダメかもしれませんが。味付けは塩だけですが、それが素材のおいしさを引き立ててくれます。

 

さきほどまで生きていた(かもしれない)羊、命をありがたく、おいしくいただきました。

 

ワイルドな骨付き肉に、動物が苦手な友人は「こわーい」と、おびえ気味でした。すると運転手さんが小さめのナイフで、きれいに骨から身をはずし、食べやすいように一口サイズに切ってくださいました。

 

この手際が、すばらしいのです。「いつもバーベキューでやっているから」と言うのですが、お肉を取った後の骨は、きれいに真っ白。こちらの方は、お肉の扱いも本当に上手です。こんなところにも、羊と共に生きてきた歴史が見えるようでした。

 

ウランバートルを出れば、どこに行っても360°を見渡せる大地が広がります。草の生え方、色もそれぞれです。ゴビは砂漠と呼ばれることもあるようですが、本当の砂漠ではなく、短い草が生えています。現地の方に言わせると、「砂漠じゃない。これは、ゴビだ。」と。

 

広い空、どこまでも見渡せる地平線、2時間車で走っても、景色は変りますが、360°見渡せることに変わりはありません。この光景は、すばらしかったです。

 

道は、舗装道路もありますが、ただ草原を走ることもあります。モンゴルの人は、山の形で方角を見ているのだそうです。すごい能力ですよね。

 

見通しの悪い都会で育ってきた人や狭い国土で育った日本人は、この広いモンゴルのようなところでは、うまく距離感が把握できない、という話を聞いたこともあります。

 

舗装道路を車で走っていても、ときどき、羊やヤギ、馬や牛などが横断していきます。怖がらせないように車は減速して、渡り終わるのを待ちます。

 

ときどきは、車にはねられてしまうこともあります。「そういうときは、どうなるの?」と運転手さんに聞いてみたら、

 

「たぶん、昼間にはねたら、車が悪い。夜にはねたら、飼い主が悪い」という答えでした。夜は家畜たちもお家に帰りますからね。

 

放牧の様子を見ていると、いろいろと興味深いことがありました。

 

やぎと羊が混ざっていることが多かったので、聞いてみたら、「羊の群れにやぎを入れておくと、やぎが先導して家に帰ってくれる」とか。やぎは、おりこうさんなのですね。

 

木で作った丸い柵の中に、子馬が入れられているのを見かけることもありました。馬乳酒を作るためだそうです。母馬と子馬をいつも一緒にしておくと、ミルクはみんな子馬が飲んでしまいます。馬乳酒用のミルクを取るためには、昼間は子供を母馬から離して、搾乳するのだそうです。子馬は、朝晩だけお母さん馬からミルクをもらうのだそうです。

 

ただし、これは西の方のやり方だとか。

 

「西は馬乳酒を造るために、子馬は昼間、ミルクを貰えない。だからそんなに強い馬には育たない。でも、その馬乳酒を飲んで育った人は強く、モンゴル相撲は西が強い。東は、子馬は昼夜ずっとミルクを貰えるため、強い馬が育つ」と教えてもらいました。

 

馬乳酒とは、馬のミルクに種として馬乳酒を1割程度加え、馬(牛?)の皮袋の中に入れて、一晩攪拌させて作ります。「馬のミルクは甘い」というのですが、お酒になると、すっぱいので、よくわかりません。皮袋に入れるほうが、菌の作用でおいしくなるそうですが、皮袋を清潔に管理するのは大変なので、現在ではプラスチックを使うところも多いのだそうです。馬乳酒にも、各家庭の味があるようですね。

 

遊牧民のゲルでふるまわれるほか、スーパーなどにペットボトルで売られているものもあるのですが、「おすすめしない」とか。味とか質も問題もあるようです。

 

アルコール度数は2〜3パーセントで、そんなに高くないのですが、標高が高いせいか、ちょっといただいたら、ふわんふわんしてきました。

 

「初めての人は、お腹が緩くなることもあるから注意してくださいね」というアドバイスもありました。質がよい馬乳酒でも、慣れていない人は注意ですね。

 

遊牧民は、食生活の大部分を家畜に依存してきているため、馬や羊の乳製品は、とにかく多いです。ヨーグルトを乾燥させたような硬いものや、柔かくバターのような味わいのもの、いろいろです。あまりに種類が多く、それぞれで、味は食べてみないとわかりません。

(右側にあるのが、ヨーグルトを乾燥させたようなもの)

 

モンゴルの食といえば、肉と乳製品です。小麦も食べます。内陸のため魚は食べませんし、野菜は、今でこそ育てているところもありますが、歴史的にはあまり食べません。

 

土地の環境や腸内環境にもよるのかもしれませんが、「お肉とお魚、バランス良く食べないと」とか、「野菜もたくさん食べないと」というわけでもないのですね。

 

「馬は、友達であり、大事な食糧でもある。だから馬の色を現わす言葉は100種類くらいある。けれども魚は、どれもみんな”魚”。」と言っていました。

 

生活に関わってこないものは、名前もついていないというのは、どの国でもあることですが、モンゴルでは魚の他に、花も「あれもこれも、みんな”花”。それぞれの名前は、みんな知らない」そうです。

 

また、遊牧民と言えば馬に乗るイメージですが、現在では、オートバイに乗る人もいます。「その方が効率がいいから」と。遊牧民は、朝、放牧し、日が沈む前には家に連れて帰りますが、様子によっては、放牧したまま夜を明かすこともあるそうです。ただしその場合は、遊牧民が近くにやってきて、泊まるのだそうです。放置せず、ちゃんと管理しているのですね。

 

今回は乗馬も体験できました。馬の話もいろいろありますが、長くなってきたので、その2に続きます。

 

最後に、旅行者の宿泊用ゲル、ツーリストキャンプの写真を掲載します。ここは温泉地でもあり、西洋人の旅行者も多く、優雅な温泉リゾートでした。

 

(ツェンケルにあるシベート・マンハン。ツーリストキャンプです。)

 

(シベート・マンハンの温泉。イオウの香りがして、お湯はとろんとしていました。いいお湯です。モンゴル人はシャワーが一般的で、お風呂に入る習慣がなく、温泉と聞いてもぴんと来ないらしいのですが、いちど入ると、とりこになる人もいるとか。)

 

(ツーリストキャンプのゲル。旅行者用の宿泊施設です。朝晩は冷え込みますが、ストーブに火を入れてもらうと、暖かです。左手奥の建物には共同トイレがあります。広くてキレイです。)

 

 

☀☀☀モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その2)は、こちら☀☀☀

 

 

【特別クラスのご案内】

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

8月18日(日)14:00-16:30「たのしい太極扇」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...

 

いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらからどうぞ。

 

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

日々の好きなものを投稿するInstagram:Instagram(@mayuminmin927)

 

 

 


未知の国、モンゴルでの夏休み

2019.07.23 Tuesday

 

7月、早目の夏休みに、モンゴルに旅しました。

 

わたしの人生に突然、現れたこの国は、友人の親族が駐在しており、誘っていただいたのです。

 

ご縁がなければ、自分から「行こう」と思わなかった場所です。ご縁とは、びっくりするような展開をもたらしてくれますね。ありがたいです。

 

さて、どんなところなのかしらと、ガイドブックで調べようとしたところ......ない。わたしが確認したところでは、「地球の歩き方」しかありません。しかも「ここに行ったらいいよ」とお勧めされたところは、まったく出ていません。

 

幸い、「少ない情報で旅のプランを決めるのは大変でしょうから」と、現地にいらっしゃる友人のご親族が、旅の案を提案してくださいました。

 

モンゴル、ほんとうに未知の国だったのですよ。それだけに、行って驚くことも、たくさんでした。

 

モンゴルの国土は日本の約4倍ですが、人口は、約300万人です。びっくりしました。300万人といったら、日本では茨城県や広島県くらいです(ちょっと足りませんが)。うち約140万人が、首都のウランバートルに住んでいます。

 

ウランバートルは、50万人を想定して作られた都市なのだとか。地方から仕事を求めて移り住む人が多いようで、あちこち、しょっちゅう工事をしていたり、何かとパンク状態なのかな、と感じる光景を見ることもありました。

 

聞いた話では、15年くらい前は街中に牛が歩いていることもあったようです。今は高いビルも建っており、すっかり都会の顔です。ここ数年で、特に大きく発展したようです。都市部の生活は、便利で快適でした。

(ウランバートルにあるボグド・ハーン宮殿博物館。ビルも立ち並びますが、仏教寺院やこのような歴史建造物もあります)

 

モンゴルまでは、毎日1便、直行便が飛んでおり、約5時間ほどで到着します。行きの飛行機の中で読んでいたのは、司馬遼太郎の「モンゴル紀行:街道を行く」です。少ない中、見つけたモンゴル情報でした。ガイドブックとしては古すぎですが、この国を知るためは、とてもいい本でした。面白かったです。

 

司馬遼太郎は、1973年の秋に、モンゴルに旅しています。ソ連(当時)経由で、新潟(1泊)→海路でハバロフスク(1泊)→イルクーツク(1泊)ここでモンゴル領事館でビザを貰う→ようやくモンゴルへ、という気の遠くなるような行程でした。途中で関所も通らねばならず、到着するだけでも一苦労だったのですね。

 

本の中で司馬遼太郎は、「モンゴルへは、おそらく今後もじかにゆけることはあるまい。ソ連を通らねばならな」と書いています。直行便の中で読むと、なかなか感慨深いものがありました。今は、短期の旅行ならビザなしで行けます。50年とは、想像できない変化をもたらすものですね。

 

到着したのは、ウランバートルのチンギス・ハーン空港です。偉大なる英雄、チンギス・ハーンに似合わず(ごめんなさい)、こじんまりしていて、入国の列も、モンゴル人、外国人とも、それぞれのレーンに4〜5人と、あっという間でした。搭乗ゲートも、ひとつしかないのですよ。今、別の場所に新しい国際空港を建設中のようです。

 

荷物を取って外に出てみると、なんだか体がふんわりします。めまいを起こすほどではありませんが、その手前くらいの感じで、ふわんふわんするのです。

 

「どうしたのかしら?くたびれているのかしら?」と思いながら、そのままお迎えに来ていただいた方の車に乗り込みました。

 

泊めていただくお宅は4階で、あいにくエレベーターが故障中でした。4階ならイケると思って登り始めたのですが......なんだか体が妙に重く、ちょっぴり息切れも。4階って、こんなに大変だったかしら?心なしか、息も浅い感じです。

 

これはちょっと気をつけないと......無理はできないな、と思っていたら、

 

原因は、どうやら標高です。ウランバートルの平均標高は、約1350mです。高いですよね。現地の方が「くたびれやすいですよ」と説明してくださいました。

 

そのせいか、旅行中に電車や車で地方に旅したときには、道中ぐうぐう寝ていました。「あんなに寝たら夜、寝られなくなるのでは」と心配されるほどでしたが、夜もぐっすり眠りました。わたしなりの本能的な対処法だったのかしらね。

 

帰る頃には、少し楽に階段を登れるようになり、「赤血球の数が増えてきたのでしょうね」と言われました。思いがけず、軽く高地トレーニングができたかしら(そこまで高くはありません)。

 

通貨はトゥグルク(Tg)で、だいたい1円=24Tgでした。銀行や両替所で日本円から換金できますが、コインがなく、すべて紙幣です。5千円で12万Tg、ちょっと多めに換金すると、すごい札束になります。「厚い札束を持っていると狙われるから、少額ずつ換金するように」と注意されました。

 

ただし、街中ではカードが使えます。現地通貨が必要なのは、地方に行くとき、それからザハと呼ばれる市場(といっても、買い付けに来るところでもあります)で買い物をするときくらいです。ウランバートルでは、ほぼキャッシュレスです。便利ですね。

 

気候は、1年を通して乾燥しており、シャンプーしても、洗濯しても、すぐ乾きます。夏の時期の気温は30℃以上に上がり、暑かったです。ちょっと歩くと汗がダラダラ、直射日光もキツく、サングラスは必須で、洋服も袖があるほうが、肌を日差しから守れて快適でした。

 

夏は雨の季節でもあり、今回も博物館にいる間に、滝のような雨が降り、雷も聞こえました。博物館内も雨漏りしていて、職員さんたちが慌てふためいていた様子を見ると、よくあることではないようですね。雨は1時間くらいでやみましたが、道路は水はけが悪く、車がものすごい水しぶきを上げながら走っていました。

 

あまり雨が降るところではないので、たまの雨のための水はけまで、整備しきれていないのかしらね。

 

道路を歩く人はあまり多くなく、たいてい車です。なんと、プリウスが多いのです。ただし中古車です。日本では車検に通らないかも、と思うような車もバンバン走っています。

 

プリウスは、日本ではけっこう良い車と認識されていると思うのですが、どうやらモンゴルでは違うようです。

 

「こちらでは、外見で判断されるから、車や服装が大事。プリウスだと信用がない」とか。プリウス、とほほですね。

 

ついでに外見の話をすると、スーパーでお買いものしていても、きれいなドレスに装飾品を身に着けた女性たちに出会いました。会社の食事会のようなとき、女性は一度帰宅して、きれいに着飾ってからやってくるのだそうです。

 

女性が華やかなのは、勢いがある証拠でもありますけどね。モンゴルと言えば、素朴な感じを勝手に想像していたのですが、全然違いました。こんな風に、旅の間は、いかに勝手な先入観を持っているか、思い知らされるような日々でした。

 

ウランバートルでは、日中は暑く、朝晩は少し気温が下がりますが、それほど冷え込みませんでした。クーラーは使わず、窓を開ければ、気持ち良い風邪が入ってきます。夏は空気がきれいなので、問題なく窓を開けられるようです。

 

7、8月を過ぎるとぐっと冷え込むようになり、大気汚染の問題もひどくなってくるようです。冬では−30℃にもなり、寒さしのぎのために、ウランバートルは街中にセントラルヒーティングを供給する施設があります。有料で、モンゴル人は安価に、外国人はそれなりの価格だそうです。格差を考えると、妥当ですね。聞いた話では、たとえばお医者さんで月収が2万円くらい(日本円換算)なのだとか。

 

地方では寒さしのぎのために、古タイヤを燃やし、それが大気汚染の原因になっているようです。一応、禁止されているようなのですが、とにかく寒いとなったら、背に腹は代えられないのでしょう。なかなか解決しにくい問題かもしれません。

 

ちなみに、ガソリンは輸入ですので、値段は高めです。日本とあまり変わらないくらいでした。

 

産業が乏しいため、スーパーに行くと、ほとんど輸入品です。これが日本なら、ちょっと高級なスーパーのように見えてしまいますが、事情が違います。海外製品が贅沢品なのではなく、国内産がないから、外国モノが並ぶ、ということですね。

 

夏の名物は、ナーダムという祭典です。ウランバートルでは国家記念日である7月11日〜13日に開催され、これに合わせて日本からツアーでやってくる観光客も多いようです。モンゴル相撲や競馬、弓射が三種競技です。

 

わたしが到着したのは12日の夜で、主要な競技はすでに終わっていたのですが、テレビでちょっと見ることができました。今では外国人が参加できるものもあり、鳥を模したような衣装を身に着け、羽ばたきながら入場し、草原のあちらこちらで相撲を取る、というような、なかなか面白い光景でした。どの国でも、おまつりはいいですね。

 

ナーダム目当ての方は、11日の開会式に間に合うように、10日までに到着されたらいいですね。

 

ナーダムは地方でも開催され、開催日は土地によって様々です。夏を通して、あちこちで楽しめるようです。(と言っても、広いので、ちょっと見に行こう!とはならないかもしれませんが。)

 

そして、モンゴルといえば、特筆すべきは遊牧民です。牛や馬、羊やヤギ、ラクダやヤクを飼い、時期によって草原を移動して生活します。

 

特定の居住地を持たず、ゲルという移動式の円筒状の天幕で生活します。ゲルとは、モンゴル語で「家」を意味するそうで、今は遊牧民の住む家をさすようです。パオ(包)とも言いますが、中国語ですね。

 

このゲル、解体するとラクダ1頭で運べる量になるのだそうです。組み立てにかかる所要時間は約30分。もちろん、遊牧民のように慣れている人ならば、です。

 

(ゲル)

 

このゲル、地方の牧草地にも見られますが、ウランバートルでも見られます。

 

遊牧民は、特定の住所を持たず、定住していません。家畜を連れて移動するため、移動先に自由にゲルを建てることができます。

 

一方、モンゴルにも土地の所有はあります。このため、ウランバートルや自治体が管理しているところでは、自由にゲルを建てることはできず、使用料などを支払う必要があるようです。

 

なんといっても驚いたのは、360°見渡せることです。遠く低い(といっても、ベースが高いですけどね)山が連なり、どこにいってもぐるっと見渡すことができる経験は、ほかではちょっとないです。

 

ひたすら広い大地、ひたすら広い空、ときには迷子になりそうですが、モンゴルに住む人々は、山で方向を見分けて、ちゃんと目的地に到着するのだとか。

 

わたしには、あちらもこちらも同じように見えてしまいましたが(苦笑)。

 

広いところに育った人々だからなのか、とにかく目がいいです。司馬遼太郎の「モンゴル紀行」では、現地の人が「〇〇がやってくる」と言ってから5分とか10分後、豆粒のようなものがうっすら見えてくる、というようなくだりがあったのですが、それも納得できるようでした。

 

モンゴルの人々は、おおむね親切でした。ただ、ニコニコするというよりは、どちらかというと無表情でそっけないので、一見、ちょっととっつきにくい感じもあります。でも実際には、親切です。無駄に笑わない、という感じなのかしらね。

 

旅行中は、ウランバートルを拠点に、ちょっと東南のサインシャンドへの寝台列車の旅と、ちょっと西のハラホリンとツェツェルグへの車への旅と、あちこち移動もありました。

 

サインシャンドはガイドブックに出ていないのですが、パワースポットとしては人気の場所です。寝台列車で、片道10時間くらいです。

 

ハラホリンは、かつてモンゴル帝国の首都がおかれていた場所で、カラコルムと呼ばれていました。日本人も協力して、遺跡もたくさん発掘されており、日本のJICAの援助で建てた博物館は、小さいながらも素晴らしい内容でした。世界文化遺産のエルデニ・ゾーという仏教寺院もあります。

 

ハラホリンから車で2時間くらい行くツェツェルグは、なんと温泉地です。西洋人にも人気のようでした。

 

実は、モンゴル人は「お風呂に入る」習慣がないため(みんなシャワーです)、温泉といっても興味を示さないらしいのですけれどもね。ただ、いちど経験すると、その気持ちよさにはまる人もたくさんいるそうです。

 

東と西の土地の違い、気候の違い、生活の違いなども、いろいろと感じられる豊かな時間になりました。

 

ゲルと遊牧民、そして美術や書の美しさ、食など、印象深かったことがたくさんです。それはまた、順に書いていこうと思います。

 

”モンゴル、よいとこ、いちどはおいで。”

 

(360°ぐるっと見渡すことが、普通の国)

 

 

【特別クラスのご案内】

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

8月18日(日)14:00-16:30「たのしい太極扇」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...

 

いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらからどうぞ。

 

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

日々の好きなものを投稿するInstagram:Instagram(@mayuminmin927)

 


ヘアドネーションしました

2019.07.08 Monday

(髪を切る1か月前)

 

「ヘアドネーション」をしました。

 

小児がんなどの治療や、なんらかの事情で頭髪に悩みを抱える子供たちのかつら(ウィッグ)を作るために、自分の髪の毛を寄付する仕組みです。

 

知ったのは、あちこちで友人たちが協力していたおかげです。

 

わたしは、自分の髪の毛が好きです。「好きなもので、誰かの役に立てるなら」と、約3年前に伸ばし始めました。

 

そのときは、「今なら白髪もほとんどないし」と思ったのですが、調べてみたら、白髪でも、パーマがかかっていても、クセ毛でも、寄付できるのですね。

 

寄付の条件は、31cm以上です。※

 

最初、そんなに長く必要?と思ってしまったのですが、31僂隆麌佞悩遒譴襯Εッグは、長さ15僂曚鼻¬麋省の長さなのだそうです。驚きました。

 

今回、美容院で測ってみたら、短いところで45僉長いところは50僂曚匹△蠅泙靴拭

 

...ということは、おそらく去年くらいでも、長さは足りていたのですね。でも、美容師さんから「長ければ長いほど、いいらしい」と教えてもらったので、これはこれでよかったのかしら、と思っています。

 

長い髪のウィッグが嬉しい子も、いますしね。

 

ヘアドネーションには、趣旨に賛同している「賛同サロン」があり、そこでも切ってもらえますが、わたしは学生の頃からずーっとお世話になっている美容師さんに、お願いしました。

 

髪の毛を切るとき、寄付するときの条件があり、それを守ってもらえれるなら、どこで切ってもいいのです。

 

ずっと知っている美容師さんだったこともあり、特にセレモニー感もなく、普通におしゃべりしているうちに、はさみが入っていました。

 

ヘアドネーションをすると決めて、すでに経験された人にに話したとき、「伸ばすプロセスも味わってね」という言葉をかけてもらいました。でも実際のプロセスは、想像していた味わいとは、全然違うものでした。

 

まず美容師さんに、喜ばれました。「毎日、大量に切られていく髪の毛を見ていると、これを何かに活用できないか、といつも思うんだよね。だから、こうやって役立っていくのを見ると、すごく嬉しい。」と。

 

一度だけ、海外で海に重油が流れ出てしまったとき、それを吸い取るために髪の毛が使われたようで、美容院に「大量に髪の毛を求む」みたいな案内があったことがある、と話してくれました。そんな活用方法、あるのですね。

 

「髪の毛伸びたね」と言われる機会も多く、そのたびに、いろいろな人にヘアドネーションの話をしました。

 

ご存知の方も、初めて聞く方もいらっしゃいましたが、どの方の反応も好意的です。

 

中には「聞いたあと、測ったら31僂△辰燭ら寄付してきた」と、わたしよりも先に切った方もいらっしゃいました。

 

説明が下手だったのか、「え?髪の毛、売るの?」(考えたこともありませんでした(笑))とか、

 

「え?それで自分のウィッグ作るの?」とか。(ひとつのウィッグを作るために、一人分では足りません(笑))とか、

 

なかなか斬新な発想が返ってきたことも、ありました。

 

この期間、愛しく、大事に伸ばしてきたかというと、そうでもありません。

 

わたし史上、最長の長さです。これは、未知の世界への突入です。

 

細めの髪の毛で重量はないほうですが、それでも頭は重たくなってきます。洗った髪の毛を梳かすのにも、ひと苦労です。

 

ボタンなどに引っかかって取れなくなったときには、「きいーっ!」と思ったり、(格闘の結果、どうしようもなかったとき、ちょっとだけ切りました)、

 

人混みで、うっかり早く頭を動かしたら、後ろにいる人に舌打ちされてしまったり(こんな風に迷惑をかけるとは。謝りました)、

 

料理しているとき、なんだか妙な匂いが、と思ったら、髪の毛の先が焦げていたり、(あぶない...自分が丸焦げになってしまいます)、

 

トイレで、自分の髪の毛を敷いてしまいそうになったり、

 

「味わってね」と言われたときは、もっとしみじみ、喜んでもらえることに思いをはせて、と思ったのですが、全然違いました。

 

それでも、悲喜こもごも、確かに味わい深いプロセスでした。

 

男性でも、賛同して実践される方がいらっしゃるのだそうです。美容師さんいわく、「最初は、『変なヤツ』と見られていたものが、『実は...』と説明すると、『いいヤツじゃないか!』と、みんなの見る目が180度変わるのだとか。

 

武当山に行けば、髪の長い男性がたくさんいますから、ふつうですけれどもね(笑)。道士(道教の修行者)は、髪を切りません。(が、短い人も、います)。

 

ある場所の「ふつう」は、他の場所の「変りもの」です。

 

 

余談ですが、美容師さんと髪の毛にまつわるあれこれを話していた中で、面白い話を聞きました。

 

髪の毛はデリケートですから、突然10円玉ハゲができるお客さんも、いらっしゃるのだそうです。

 

ご本人は気づいておらず、伝えるべきか迷いつつ、結局は正直に話すそうです。「あとから知ったら、嬉しくないだろうし。」と。

 

あるお客さんの場合、「右後ろにありますよ」と伝えたら、「えっ!ちょうど右後ろに嫌な上司がいる!絶対それだ!」という話になったこともあるとか。

 

でも「ハゲは、大丈夫なんですよ。ちゃんと生えてくるから」と。

 

何かの具合で、成長が阻害されているだけで、ひとたび生え出すと、他のところより早く伸びるのだそうです。

 

それこそ他が3竸びる間に、ハゲていたところは6竸びるくらいのスピードです。「さぼっていてゴメン。待って!すぐに追いつくから!みたいな感じなんだろうね」と。

 

不思議ですよね。でも、すごいですよね。

 

他にも、こんな話もありました。

 

長く通ってくるお客さんの中に、ご両親と一緒に来るお子さんがいらして、あるとき「今日はいつもと違う」と感じたことがあったそうです。迷った末に、「もしかしたら、この後、熱が出るかもしれないし、病院で見てもらったほうがいいかもしれません」と伝えたら、その足で病院に行ってくださって、おたふくだと判明したそうです。

 

ホームドクターばりの活躍じゃありませんか?(もちろん、医者ではないのですが)。さすが職人さんだなあ、と思いますし、いつも同じ人にお願いしているからこそでもありますよね。こういうのも、コミュニティで生きる良さかしらね。

 

 

何かを「やろう」と決めるとき、それはつながりからやってきて、つながりを通して伝わって、つながりを思い出させてくれます。

さらには「人生、まだまだ知らないことばかり」と思わせてくれます。

 

新しいことやってみたい方、ぜひ、ひとつの選択肢に入れてみてください。

 

やってみたら、何が起きるかしらね。

 

 

※31儖焚爾任癲寄付はできます。頭皮に悩みを抱えている子供のウィッグとしては長さが足りませんが、美容師さんの研究用、練習用などに、活用してもらえるようです。

 

 

 

【7月の特別クラス】

7月20日(日)14:00-16:30  「ー20歳のカラダ❤ホントにはじめての武当太極拳」 詳細とお申込みはこちら

 

7月21日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 〜より遠く、人間になって高くジャンプ〜 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...

 

いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

日々の好きなものを投稿するInstagram:Instagram(@mayuminmin927)


体は自然にバランスを取る

2019.07.04 Thursday

 

太極拳をやっている人の、よくある悩みとして、

 

「『ここを緩めて』と、よく言われる」があります。

 

「言われる」ということは、緩んでいないことになりますが、「よく言われる」ということは、緩め方がわかっていない可能性があります。

 

そのために、「『緩めて』と言われるたびに、苦しくなる」と言う方もいらっしゃいました。

 

人は誰でも、ベストを尽くしています。ただし、そのときの自分が知っている範囲でのベストなので、その中には解決の糸口がないこともあります。

 

ベストをつくしてなお指摘されたら、それは辛いですよね。

 

肩が緩んでいない場合、たとえば、

 

ひざを固めてしまっている場合もありますし、

あごが上がって、首が縮んでいることもあります。

 

この場合、ひざも、首も、緊張している、と言います。

 

原因は人によって違うので、本来は、それぞれの様子を見てアドバイスするものですので、これはほんの一例です。肩が緩まない原因は、肩にはないこともあります。

 

「よく言われる」という方の場合、肩だけに注目しすぎかもしれません。もちろん、肩をどうにかするだけで改善することもありますが、原因が他にある場合は、それだけでは緩みません。

 

人の体は、よくも悪くもバランスを取ろうとします。

 

首が縮んでいると(たいていの人の首は、本来の長さよりも短いです)、相対して肩も上がります。両方が中心に向かって縮むような感じです。

 

あごを引いて、首の後ろ側が伸びるようにすると、自然に肩は、しゅーっと下がります。

 

自分だと「伸びているよ」としらっと思ってしまいがちですので(これもベストを尽くしているからです)、人にやってもらう方がおすすめです。耳の後ろの骨のあたりを、にゅーっと上に向けて押すのです。

 

ひざと肩の組み合わせも、ひざが固まるとバランスを取るように肩も緊張して固まります。

 

わたしが実践している、ひざを緩ませる方法は、上下の骨(大腿骨と脛骨)が合わさる部分の真ん中をイメージして、それがお互いに押し合えるところを探ります。これが、足がまっすぐな状態です。このとき、ひざ裏には緩みがあるはずです。

 

これ、ひざ裏を緩ませる方からアプローチしても、特に慣れていない人の場合は、同じ結果にはなりにくいと思います。注意してくださいね。

 

もちろん、この組み合わせが全てなのではなく、たとえば肩の緊張の原因は、いろいろあります。ひとつ解決しても、他の要因がまだあるかもしれません。

 

でも少なくともひとつ、別の場所からアプローチすることで、何か気づくことがあるかもしれません。

 

そうやって少しずつ、つなげて意識できる範囲を広げて、全身、さらにはその先の空間まで広げていけば、だんだんと緩みやすい体になっていくのではないでしょうか。

 

自然にバランスを取るのは、人に備わったすごい機能だと思っています。でもそれが、上手く働く場合と、上記のように、緊張が緊張を呼ぶように働く場合と、両方あります。

 

良くも悪くも、ですが、それでも、このバランスを取る機能は、人の不思議というか、すごさのひとつです。もともとは調和している(太極)と思えば、当然と言えば当然なのですが、その当然が何か、わからなくなっていますものね。

 

もうひとつ、緩まない原因として、「まだ緩めたくない」と無意識に思っている場合もあります。心から来る緊張ですね。そういう場合に、無理やりほぐそうとすると、体が危機感を感じて、さらに固めにかかる場合もあります。

 

鼻息荒く、一気にすべてをなんとかしようとするのではなく、タイミングが来るまで待つというおおらかさも、大切だと思っています。

 

ちょっとずつで、いいのです。人生、長いですしね。

 

そして、「まだ緩めたくない」と思っている場合も、何かに対してバランスを取って固めているかもしれません。怖いから、とか、自分がしっかりしないといけないから、とか。

 

この場合も、無理は禁物です。タイミングが来たら、自分で気づいてほぐれていくものだと思っています。

 

ただし何もしないままだと、いつまでたってもタイミングが来ないこともあります。わたしにとっての太極拳は、タイミングが来たら、起きるべきことが起きるようにするための、ベースにもなっている気がします。

 

最初から、そんなこと期待して始めたわけではなく、やってきた感想として、感じていることですけれどもね。

 

 

 

 

【7月の特別クラス】

7月6日(土)13:00-15:00  「麗屋 弘鈴庵の 立って、歩いて、太極拳」 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月7日(日)14:00-16:30  「たのしい太極扇」 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月20日(日)14:00-16:30  「ー20歳のカラダ❤ホントにはじめての武当太極拳」 詳細とお申込みはこちら

 

7月21日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 〜より遠く、人間になって高くジャンプ〜 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...

 

いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

日々の好きなものを投稿するInstagram:Instagram(@mayuminmin927)

 


八郷での「はじめての武当太極拳」を開催しました

2019.07.03 Wednesday

 

 

6月最後の土曜日、茨城県の八郷(やさと)と呼ばれる地で、「はじめての武当太極拳」を初開催しました。

 

ここは昔、「八郷町」だったそうですが、2005年10月に石岡市と合併され、石岡市になりました。それでもこの土地のみなさんは、「やさと」という馴染みのある名前を、今も通称として使っているそうです。

 

八郷町は、昭和30年1月に1町7村が合併して誕生したところです。この名前は近隣の「8つの郷」に由来しているとか。日本の里100選にも選ばれています。筑波山のおひざ元で、日本有数のスカイスポーツのエリアでもあります。わたしが伺った日は、あいにくの雨模様でしたが、お天気の日にはパラグライダーも見られるそうです。

 

野菜や果物も豊富で、今はいちごが終わり、桃を待つばかりとか。近くの直売所にも行けたのですが、ピカピカ新鮮で、お手頃価格のお野菜や果物がたっぷりでした。

 

よいところですね。

 

さてクラスはというと、霧雨のため、屋根のある屋外で開始しました。

 

太極拳は、はじめての方ばかりでしたので、まず、みなさんの太極拳のイメージとか、参加のきっかけなどを伺って、それに答えながらはじめていきました。

 

わたしは話しはじめると、止まりません。話がとんで、「あれ?なんでこの話に?」なんてこともあります。

 

頭で考えすぎてしまうのをお休みして、体の感覚に意識を向け、心の声を聞くのが、太極拳のいいところのひとつではありますが、

 

知能のある人間は、頭でわかると、体が反応して使えるようになる面もあります。

 

このあたりはバランスですが、知恵も使いつつ、でも思考優位にならないように、体感や感覚でとらえてもらえるように、と思っています。

 

まずは体をほぐすところからです。怪我しないように準備するだけではなく、自分の体と向き合う、大切な時間でもあります。

 

ほぐすためには、方法があります。太極拳は、まず心です。心が意識を誘導して、意識が動きを生み出します。この準備体操も、意識の持ち方で、結果は変ってきます。何を意識するのかを伝えながら、丁寧にやってきます。

 

途中で雨が止んだため、近くの広場に移動しました。

 

主催してくださった(株)グリーンリーフのおおそねさんが、「気がいいから、ぜひここで」と考えてくださったところで、正面に筑波山を望み、緑の平地には梅の木がポンポンと立っています。

 

そこで、気功「撑字訣」の最初を、ゆっくり練習してみました。

 

最初は、立ち方です。

 

まず何も説明せずに、ふつうに立ってもらいます。横から軽く押してみると、グラグラ、よろけてしまいます。これでは、天地とのつながりはありません。

 

そこで、

・足はぺったり地面につけ、かかとの骨(踵骨)が地面から離れないようにし、(注:重心を乗せるのではありません)

・膝は上下の骨(大腿骨と脛骨)がお互いに押し合えるところを探り、

・腰(ウェストの後ろ)が反らないよう、胸を張らず、お腹を収めて、腰を緩め、

・顎を引いて、首の後ろを長くし、

 

さらに

・足の裏から地球の真ん中まで根っこを張るイメージを持ち、

・それとバランスを取るように、頭のてっぺんから天に向けて伸びていくのをイメージしてもらいます。

 

すると、

 

横から押されても、ふらつきません。体重をかけるように寄りかかっても、まっすぐしっかり立てています。

 

軸がしっかりあるか、ないかは、ちょっとコツの違いなのです。

 

さらに「撑字訣」の動きを続けながら、膝を痛めない腰の落とし方も、やってみます。

 

これもコツがあり、バランスを取りながらの、けっこう繊細な動作です。一人ずつ確認していき、ちょっと後ろを振り返ると、

 

ずーっと腰を落としたままの方が。

 

わかります。これ、膝に負担がかからず、とっても楽なのです。ずっとやり続けても苦しくないためか、どのクラスでも、ずーっとそのままの姿勢でいる方、結構いらっしゃるのです。「そのまま続けて」と言わなくても、自ら進んでやり続けてくださるのは、いいですよね。

 

などなど、動きは単純ですが、基本になるところを、じっくりやってみました。

 

終わったあとの感想も、とても素敵でした。

 

「筑波山を遠くに見ているのに、手前のものもはっきり見えて、意識がぼーっとしてきた」という感想は、わたしが太極拳をしているときの感覚にも似ている気がします。

 

ぼんやり夢の中にいるような感じですが、意識は覚醒していて、視界は広く、意識も広く、内にも外にも広がっています。

 

「悩んでいたことが、どうでもよくなった」という声もあり、

 

これも、太極拳や站椿功、気功などで意識が拡大していくと、日々の悩み事がとっても小さなことに思える経験に、似ている気がします。

 

嬉しかったのは、わたしがそれを話すのではなく、みなさんご自身で感じてくださったことです。すごいですよね。

 

わたしも、話しすぎることなく、みなさんの感じるままに任せた方がいいところが、もっとあるのかもしれません。

 

面白かったのは、「太極拳の先生なのですか?」と聞かれたことです。

 

なぜこの質問になったかというと、想像していた「太極拳のクラス」とは違ったからだそうです。とにかく体を動かすのだと思っていたらしいのですが(もちろん、それも大事です)、実際に受けてみたら、日々の生活のあれこれに結びつくこがいろいろあったからだとか。

 

わたしは、太極拳を教えていますが、自分でも「太極拳講師」は、しっくりきません。自分でもそう思っているのですから、生徒さんのこの質問は、するどいですよね。

 

していきたいことは、太極拳の知恵を活かして、ラクに楽しく生きる道を探っていくことです。そのためのひとつとして、「教える」も入っていますし、今のところ、大きな割合を占めています。

 

 

八郷での太極拳は「八郷のやさしい太極拳」という名称で、次回は8月24日(土)15:00−16:30に開催します。やさしい環境の中、自分にやさしく、人にもやさしく、ゆっくり育てていけたらいいな、と思っています。

 

ご参加のみなさま、ありがとうございました。

 

また、このご縁は、他のクラスに参加してくださった生徒さんからのご紹介で、始まったものです。そんなつながりも、とってもありがたいです。ありがとうございます。

 

腕をつかまれたときに、どうするか?の実践中。ニコニコしていますが、わたしが悪い人役です。

 

........................................................................

八郷のやさしい太極拳」

 

日時:  8月24日(土)15:00−16:00

 

場所:  八郷(茨城県石岡市柿岡) ※屋外。雨天の場合は室内に変更します。

 

内容:  からだをゆるめる準備体操、気功、武当太極拳など

 

服装など:ストレッチのきいたトレーニングパンツなど動きやすい服装、タオル、飲み物

 

参加費: 4000円(当日お支払ください)

 

講師:  いしい まゆみ(道号:静慧)

      太極道家・第4回世界伝統武術大会(中国)太極拳 金メダリスト

              中国、武当山で武当功夫(太極拳、形意拳、八卦掌、気功)を学ぶ。

      すこやかな体と心、円満な人間関係で、楽しく生きる道として、教室を開催。

      好きなことばは、「笑う門には福来る」

      HP:http://minminkung-fu.com (体と心が目覚める太極拳)

 

お申込み:つくばハーブかふぇROOT(おおそね様) Tel: 029-893-4694

                mitiru.5422☆gmail.com(☆を@に変えてください)

 

........................................................................

 

【7月の特別クラス】

7月6日(土)13:00-15:00  「麗屋 弘鈴庵の 立って、歩いて、太極拳」 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月7日(日)14:00-16:30  「たのしい太極扇」 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月20日(日)14:00-16:30  「ー20歳のカラダ❤ホントにはじめての武当太極拳」 詳細とお申込みはこちら

 

7月21日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 〜より遠く、人間になって高くジャンプ〜 詳細とお申込み方法はこちら

 

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...☆...

 

いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)

「太極拳、あるある、ないない話」Facebookページで毎日更新:こちらから

日々の好きなものを投稿するInstagram:Instagram(@mayuminmin927)

 



calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM