武当山日記:站椿功がもらたす「喜悦」

2018.09.26 Wednesday

(武当丹剣のはじまりの部分)

 

站椿功(日本語で言うなら、立禅)は基本で、ここから始まり、ここに行きつく、と感じています。

 

ひたすら、立ちます。

 

立ち方には、いくつかコツがあります。今回も滞在中、先生が説明してくださる時間がありました。

 

このとき、わたしは別の場所で別の練習をしていたのですが、ふと気になって他の人の様子をちらりと見ると、みんな集まって、何やら話を聞いています。初めての人たちに站椿功の説明をしている様子でした。

 

こういう話は、何度聞いてもいいものです。我ながら、いいタイミングでちらりと見たな、と思います。こういうの、「奇跡」と言いますよね。

 

站椿功は、まず体を整え、次に心、そしてこの2つが自然にできれば、最後の呼吸は、自然になります。「寝るときに、どうやって呼吸しようかなんて、思わないでしょう?それは自然にできるものだから。」段階は、3ですね。

 

体の整え方も、ポイントは3つです。

 

1.脚蹬(Jiǎo dèng):脚で大地をしっかり踏む・押す

 

2.收腹(Shōu fù):お腹を収める

 

3.头顶(Tóudǐng):頭を上に

 

3には、意味があります。老子のことばに、「1は2を生み、2は3を生み、3は万物を生む」(老子「道徳経」第41章)とあるとおり、3は、すべてとか、発展を意味します。

 

ひとつめの「脚蹬」は、体重を乗せるのではなく、押すのです。積極的に立ち、しっかり根を下に伸ばすイメージです。これで下に向かう力が大きくなり、逆に向かう力も大きくなります。

 

このときに注意したいのは、膝です。曲げず、のばさず、です。站椿功いは、腰を落とすやり方も多いのですが、この学校のやり方は、腰を落としません。なぜなら「膝に重さのかかるやり方ですると、膝を壊すから」です。

 

これは、膝に負担をかけない体の使い方を学ぶ方法でもあります。「この体の使い方が身についたら、いくら腰を落としても大丈夫」のですが、站椿功自体で腰を落とさなくてもいいのです。

 

膝の扱いは、難しいところです。過去、わたしも長い間、迷い続けました。

 

曲げず、は自分から曲げないこと。伸ばさず、は、わたしの場合はふくらはぎがピンっとはったら、やりすぎというイメージです。膝には衝撃を吸収するためのバネの役割をするため、曲がるようになっています。これをわざと曲げたり、伸ばしきったりすると、バネが効かなくなります。

 

ふたつめの「收腹」をすると、腰(ウェストラインの後ろ側)の反りがなくなります。背中側、おへその裏にある命門(めいもん)というツボが、開くイメージです。腰が反っていると、1で脚で大地を押しても、腰で引っかかって、上に伸びる力が止められてしまいます。

 

このとき、胸を張りすぎていると、腰が反りがちになりますので、要注意です。

 

3つめの「头顶(頭頂)」は、1と2ができていれば、頭は天に向かって伸びて行きます。下から突き上げられて、どんどん背が高くなるイメージです。背骨の関節の隙間も空いて、背中が伸び、体の中には「空(Kōng)」、スペースが生まれます。

 

このとき、あごが上がっていると、首の後ろが反って、下からの力がせき止められてしまいます。あごは、少し引きぎみ、でもきゅっと力まないように。あごを引き続けると、頭がどんどん天に向かって伸びるイメージです。

 

舌は、上あごにつけます。経絡の任脈(にんみゃく:体の前側の真ん中を通っている)と督脈(くみゃく:後ろ側の真ん中を通っている)はつながっていないのですが、舌を上あごにつけることで、このふたつを橋のようにつなぐ、とも言います。

 

余談ですが、歯医者さんが書かれていた本で、赤ちゃんがおっぱいを吸うとき、舌をこの位置において、しごくことで吸うのだ、とありました。この動作は、赤ちゃんの発育にはとっても大切なのだとか。(出典:「舌は下ではなく上に」宗廣素徳 文芸社)

 

成長のシンボルとされる赤ちゃんと同じ動作をするのも、さらなる発展、発育を意図しているようですよね。

 

 

体が整ったら、次は心です。心を整えるには、耳を使います。

 

耳は、外に向かって大きく開きます。聞きに行くのではなく、音が入ってきます。以前、先生は、「心の音も聞く」と話されていました。これがとても好きで、自分の内と外の境界線が、曖昧になっていくような感じがします。個の自分が、すべてのひとつの源、太極に、合わさっていくような感覚です。

 

 

体と心の次は、呼吸です。これは、もう何もしなくても自然にできます。

 

 

腕を前にあげる姿勢を続けていると、肩や腕が痛くなることがあります。「それは、どうすればいいの?」という質問に、先生は、「肩をどうにかするのではなく、3つのポイント、脚、お腹、頭のどこかが整っていない」と話していました。

 

さらに「動いてはいけないと思うから、辛くなる。別に動いてもいい。」とも。○○でなければならない、という考えは、自分を縛りつけて硬くするのですよね。

 

そして、「天と地は友達だ。そこと繋がっていくと、日常のいざこざ、気になっていることなど、どうでもよくなるよ」と言うのです。

 

その感覚を、「喜悦(Xǐyuè)」と、表現していました。外部の要因による嬉しさ(中国語だと、「高兴(Gāoxìng)」とは違い、内から沸き起こる喜びのような感じです。絶対的な喜び、とも言えるかしらね。

 

先生の方の大らかさ、心の広さは、もともとの気質もあるかもしれませんが、やはりずっと站椿功を続けてきたことも、大きいのだろうと、感じます。

 

「毎日10分、やり続けていると、変ってくるよ。」と。

 

腕を上げるのが大変だったら、腕は下げていてもいいのです。とにかく「立つ」こと。立つ力をつけることが、大切です。

 

そうすると、やる前には考えもしなかったことが、いろいろ現れてきます。それが、站椿功だと思っています。

 

言葉では、上手く説明できません。言葉での表現をはるかに超えることって、実際にはたくさんあるのです。

 

 

(站椿功には、いろいろなやり方、いろいろな説明方法があります。わたしはこのやり方が好きですが、これも、そのひとつとして読んでいただくと良いと思います。)

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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武当山日記:変化は、そのうち、やってくる

2018.09.25 Tuesday

(逍遥谷。わたしたちが歩いた後に、野生の猿が出現)

 

武当山での滞在中、先生から「午後のお稽古は遠出するから、1時間早めに集合。」と声がかかりました。

 

普段は、午前中のお稽古は逍遥谷、午後は学校の敷地内で、と決まっているのですが、ときどきこんなイレギュラーがあります。

 

逍遥谷は、手前の方が観光名所になっていますが、その奥もずっと歩けます。その道は、金頂と呼ばれる山頂まで続いていると、聞いたこともあります。

 

(逍遥谷。ここは観光客も、来るところ)

 

今回は、その奥をずっと歩いて、玉虚岩まで行き、そのあたりや途中でお稽古しよう、という話でした。

 

先生は、よい景色の中でお稽古することも、大切にしているようです。より自然の中に行くと、より自然に還っていくようです。

 

この地方では、ときどき大雨が降ります。わたしは幸い、遭遇したことはありませんが、道に水が溢れて、川のように流れている映像も見たことがあります。

 

逍遥谷も、2年くらい前の大雨で橋が壊れてしまいました。観光地としては、しばらく閉鎖です。1年たっても修理しておらず、今年はようやく元通りになっていました。

 

しかし、修理したのは手前の、観光客がたくさん来る辺りだけ。

 

その奥は、少し歩くと、先頭の人が「橋、壊れている〜!」とか、「道がない〜!」とか、叫ぶよなありさまでした。そのたびに、別の道から行けるか、壊れているけれども歩けるかなど、確認しながら進みます。

 

そんなこんなで、ようやく玉虚岩へ到着です。さあ、ここでお稽古を、と思いきや、残暑も厳しい中、日陰の場所もなく、お稽古は無理だということに。

 

(玉虚岩)

 

(玉虚岩で動物に遭遇。キツネの一種らしいです。突然たくさんの人に見られたのが怖かったのか、怯えていました)

 

帰り道、ちょっと広場のような場所に通りかかったときには、先生が「前は、ここはとっても気持ちよく練習できるところだったんだ」と。でも、大雨の名残なのか、木材が散乱していたり、どうにも落ち着きません。

 

結局、歩いて行って、帰るだけ、となりました。合計3時間です。ただでさえ山道で、気が遠くなるようなながーい階段があったり、岩の上を歩いたりする行程に加え、壊れた橋や道を注意しながら進むという、体力的にも、気持ち的にもエネルギーを必要とする道のりでした。暑さによる疲労も、ありますしね。

 

お稽古はしませんでしたが、別の意味では、十分にお稽古したとも言えます。

 

(途中、気持ちよさそうに坐りはじめた先生。隣の小さな子は、娘さんです)

 

こういう道を歩くとき、どんな心づもりをして、どんな体の使い方をするかで、自分の心身への影響は、全然違ってきます。

 

高さのある細いところを歩くとき、緊張すると、体が硬くなります。そうならないように、できるだけ平常心をこころがけます。平常心が保てていれば、呼吸は自然にあるべき状態で行われます。(逆に、呼吸が早くなっていたら、緊張しているのだと、気づくきっかけにもなりますけどね。)

 

高低差のあるところや、岩場などを歩くとき、膝に負担がかからないように、常に”頭は上”と、縦に伸びる力を意識して歩きます。

 

その結果、膝も、体も、今回はどこも痛くなりませんでした。もちろん疲労はありますが、休めば(寝れば)回復するレベルです。

 

一緒に行った人たちの中には、「全身筋肉痛」という人や、「膝にきた」という人もいます。武当山に来るのが初めての人たちも、いましたからね。

 

こういうときに、太極拳を続けてきた変化を、感じます。「心身ともに、強くなったなあ」と思うのです。

 

2008年の末、はじめて武当山に来たときは、南岩から山頂まで歩いて登っただけで、ひねっていないのに足首が腫れてしまうくらい、体は弱かったのです。

 

その後も「足首を怪我しないように」と、マメにケアしたり、筋肉痛のときにはスポーツ用タイツを履いたりと、そんなことが、5年前くらいまで続いたかもしれません。

 

その後は、運動量が多くても、山頂まで歩いても、休めば回復する以上の疲労をかかえなくなりました。

 

太極拳を続けるとどうなるのかは、いろいろありますが、山を健やかに歩けるようになるというのも、そのひとつです。

 

それは、続けてきたことへの裏付けにもなり、自信を持っておすすめできる理由にもなります。

 

何よりも、そういう自分であることが、とってもうれしいです。年はとりましたが、10年前よりも、心身ともに元気です。

 

太極拳は、これをやったら、こうなる!というような、即効性を求めるものとは違うと思っています。日々の様子にこだわることなく、とにかく続けます。もちろん「こんな点を気をつけてやってみよう」と、自分なりに設定することはありますが、正解を当てるのではなく、よりよい方向を探り続ける感じです。

 

だから、こんな山歩きのときに、疲労しない心身ができているのを感じると、とっても嬉しいのですよ。

 

続けていれば、変化は、そのうち、やってきます。さりげなく、でも確実に、です。

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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10月のお稽古

2018.09.24 Monday

 

2018年10月の「みんみんカンフー」お稽古予定です。どなたでも、どのクラスでもご参加いただけます。

 

お申込みは、minminkungfu★gmail.com(★を@に変えてください)、もしくは口頭やFBメッセージでお願いします。FBイベントがあるものは、参加ボタンを押していただいてもOKです。

 

※※※9月のお稽古予定は、こちらです※※※

 

 

【2018年10月】

1

 

2

 

3

 

7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

5

 

610:00 青空

 

7 10:00 青空

☆14:00 太極扇

8

 

9

 

10 19:00 
池尻大橋

11 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

12

 

13  10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

14 10:00 青空

 

15
 
16
 

17

 

18 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
19
 

20 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

21 ☆13:00

      香取市

22

 

23
 

2419:00 
池尻大橋

257:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
26
 

2710:00 青空

 

28 10:00 青空

 

29

30

31

 

 

 

 

☆は特別クラスです。

 

 

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【クラスのご紹介】

☀「体と心が目覚める太極拳」

シェア奥沢(自由が丘)第2・3土曜日の午前中             

 

☀「青空太極拳教室」(代々木公園):屋外。土日の午前中(不定期)

 

☀「太極拳 基本功」(自由が丘・九品仏):毎週木曜日 夜 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺):毎週木曜日 朝 

 

≪太極拳以外のクラス ≫

☀「タオを生きることば」(池尻大橋):水曜日(月2回) ※老子「道徳経」を1章ずつ読みながら、タオのあり方を体感していきます。後半は体を動かしますが、お着替えいただく必要はありません。

 

 

【10月の特別クラス】

10月7日(日)14:00-16:30は「太極扇を体験しよう(第14回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

10月21日(日)13:00-15:00は「麗屋 弘鈴庵の『立って、歩いて、太極拳」千葉県香取市・月1回開催)です。詳しくはこちら

 

 

※個人レッスンもお受けしています。1時間半、10,000円)。

 (武当64式太極拳、武当64式太極剣、武当太極扇、武当逍遥掌、形意拳、気功などのほか、体や膝に負担のかからない立ち方・歩き方も指導します。詳しくはご相談ください)

 

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【お稽古内容】

「体と心が目覚める太極拳」のお稽古の中心は、十三式太極拳(武当玄武派)です。太極発祥の地とも言われている道教の聖地、武当山(湖北省)で伝えられてきた伝統太極拳で、水が流れるように自然に動き、陰陽のバランスで力が生まれてくる、”太極拳のひみつ”がギュッと詰まっています。円を描いてしなやかに伸びる動きが美しく、初心者でも経験者でも、また年齢を問わず、おすすめです。そのほか、天地とつながる立ち方、歩法、呼吸法、太極拳の基本となる気功なども、お稽古します。

 

※「青空太極拳教室」は、太極拳のほかに、蹴りの練習などを加えます。

※「太極拳基本功」は、太極拳はせず、站椿功(立禅)、太極歩、気功、瞑想など、基本の動きを丁寧にお稽古します。

※「タオを生きることば」は、おはなしと体感する時間があります。軽く動きますが、お着替えいただかなくても大丈夫です。

 

 

【お稽古時間とお稽古代】※朝活太極拳(吉祥寺)、特別クラスを除く

いずれも1時間半、回数券1回分(4回10,000円/9回20,000円、いずれも2か月間有効)、現金の場合は3,500円。

 

 

【服装】

動きやすい服装でお越しください(長袖Tシャツ、ストレッチのきいたトレーニングパンツ、靴下、底の浅い靴)

※シェア奥沢(自由が丘)は、靴下でもできます。

※九品仏は和室ですので、靴は不要です。

 

詳細は、下記をご参照ください。

 


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☀「体と心が目覚める太極拳」

 

【土曜開催】10:00-11:30 

10月 13日(土):シェア奥沢 (自由が丘)Facebookイベントページはこちら

10月 20日(土):シェア奥沢 (自由が丘)Facebookイベントページはこちら

※シェア奥沢は15分前開場、終了後にお茶の時間があります。

 

≪シェア奥沢≫(自由が丘)

※シェア奥沢は、映画、食事、音楽、絵画など共通の”好きなこと”に人が集う、あたたかい触れ合いのある場所です。

自由が丘駅南口改札を出て、左に進み、突き当りを右に曲がります。この通りが自由通りです。緑道を越え、世田谷区の看板を過ぎると、左に入る道があります。ここを左に曲がるとき、目印として右手に赤いアルソアの看板があります。道なりを進み、3つ目の十字路の右奥の民家が、シェア奥沢です。

 

(シェア奥沢)

 

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☀「青空太極拳教室」(代々木公園)

青空の下、風や木々の香りを感じながらの太極拳です。中国でも、早朝から公園で太極拳をする姿がたくさん見られます。屋外のメリットを活かして、しっかりした体づくりのための蹴りの練習などもあります。

 

【週末クラス】10:00-11:30  

     10月   6日  (土

       10月   7日  (日) 

         10月 14日  (日)  

         10月  27日  (土

       10月  28日  (日) 

※雨天の場合は、静かにお休みです。ご参加予定者には、朝8時をめどに個別にご連絡します。

 

場所:代々木公園 ※待ち合わせ場所は、南門です。初めての方は、開始10分前にお越しください。南門から入って、梅の園、丘の広場の前あたりでお稽古します。

 

   

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☀「太極拳 基本功」(自由が丘/九品仏)

広々とした和室で、基本功を丁寧に練習するクラスです。站椿功、太極歩、武当五行六合功、六字訣、呼吸法、瞑想など。

(クラスについて、詳しくはこちら

 

日時:毎週木曜日 19:30-21:00 (10月4, 11, 18, 25日)

   ※19時から中国茶をご用意してお待ちしています。

 

場所:九品仏駅近くの和室 ※九品仏駅徒歩2分、自由が丘駅徒歩9分 (詳しくはご参加の方にお知らせします)

 

 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺の公園)

ちょっと早起きして、ゆったり呼吸してゆっくり動き、全身を目覚めさせます。心と体を整え、1日をさわやかにはじめましょう。

 

日時:毎週木曜日 7:30-8:30  (10月4, 11, 18, 25日)

   ※屋外での開催です。雨天の場合、静かにお休みです。

 

場所:吉祥寺駅付近の公園(詳しくは、ご参加希望の方にお知らせします)

 

料金:1回1,500円(特別価格)

 

 

 

☀タオを生きることば 

2,000年以上前に書かれた「老子(道徳経)」は、武当功夫をする人たちを含むタオイスト(道士)の間でも大切にされており、修行者たちは「読み続ければ、いつかはわかる」と信じています。そこには、しあわせに生きるヒントがたくさんつまっています。

 

毎回1〜2章ずつ取り上げます。前半はお話と対話、後半は体感できるようなワークを、太極拳・気功・基本功・瞑想から選んでやってみます。(※お着替えいただく必要はありません。)

 

日時:10月10日(水)19:00-20:30

   10月24日(水)19:00-20:30   ※開場は18:45です。

 

場所:池尻大橋駅近くの和室 ※池尻大橋駅から徒歩約7分 (詳しくはご参加の方にお知らせします)

 

 

みなさまのご参加をお待ちしています^^

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)


武当山日記:価値

2018.09.18 Tuesday

(学校から見た日没)

 

武当山について、よく聞く話があります。

 

「あそこは、よく教えてもらえない。」です。

 

わたしは10年間ここに通って、3つの学校を経験してきました。実際に同じ学校の中で、「全然、先生に教えてもらえない」と話している人にも、何人も会ったことがあります。

 

自分のわずかな経験だけでは、全体を知っていることにはなりません。でも、自分なりに思うことは、あります。

 

価値の置き方が、違う、ということです。

 

少し話はそれますが、環境や状況によっても、状態はかわります。

 

まず、個人で行くか、団体でツアーのように行くか、です。団体で行く場合、ここは練習、ここは講話、ここは観光、というように、スケジュールやプログラムがしっかり決まっています。お稽古は、グループで同じものを習うでしょう。ほとんどの場合は先生が引率してくるため、その先生のサポートがあります。”教えてもらえない”事態には、なりません。

 

個人の場合、学校側で特別な”〇日プログラム”を提供していない限り、通年のお稽古に入ることになります。スケジュールは決まっていますが、プログラムは、フレキシブルというか、曖昧です。

 

学校の規模によっても違います。大きな学校の場合、いちばん上の先生が教えることは少なく、弟子たちがお稽古をつけます。小規模の場合、いちばん上の先生が教えます。ただし先生が用事で不在になることも、あります。

 

「あまり教えてもらえない」という話が出るのは、大きな学校でも、小さな学校でも、個人で参加する場合のようです。大きな学校では、教えてくれる弟子の数はいますが、いちばん上の先生に教わりたい人は、「教えてもらえない」という感想になるようです。

 

今の学校はのお稽古は、1週間に5.5日、1日5時間です。その間、先生はずっと一緒にいるわけではありません。

 

学校には、わたしのように短期で滞在する”臨時班”のほかに、”伝統班”とよばれる中国人のこどもの生徒たちがいます。通年で滞在し、学校のお手伝いもします。先生の弟子がつきっきりで教えますが、当然、先生も教えます。

 

先生が、出張、用事などで、学校にいないこともあります。もともと弟子がサポートしているため、教える人が誰もいないわけではないのですが、人によっては「先生に習えない」ことが、不満になります。

 

先生がいたとしても、みんなそれぞれの内容で練習しているため、1回のお稽古時間に、先生が自分のところにやってこないこともあります。

 

自分の近くに歩いてきて、「次かな?」と思っても、そのまま素通りされたり、携帯に電話がかかってきたり、他の人から呼ばれて行ってしまったり、というトホホなときも、あります。

 

待っているのではなく、自分から行けばいい、という考えもあるでしょう。でもその積極性も、ちょっと違う気がします。

 

ひとつは、自分で練習する時間は、すごく大切だからです。

もうひとつは、先生はきちんと見ていると、知っているからです。

 

先生は、ひとりで練習させておいた方がいいときは、教えません。逆に、ひとりで練習できるようなポイントを掴むまでは、ときには息苦しくなるほど、ずっと一緒にいます。

 

そうわかっていても、ひとりの練習が長くなると、「そろそろ次を」と、はやる気持ちもでてきます。そんなとき、先生が不在だったり、他の人のところにずっといると、イライラしてくることも、あります。未熟さ、ですね。

 

でも、この葛藤と向き合うこと、そして乗り越えていくことも、毎回、大事な時間です。

 

そして、教わることの価値は、時間の長さでも、量でも、ありません。

 

普段の生活では、対価という考え方に、慣れすぎているのかもしれません。「5時間分のお金を払っているのだから、その分、教えてもらうのは当然の権利」と思うことです。それは、間違っているわけではないのですが、狭い視野で対価を考えすぎると、自分が苦しくなります。(注:学校としては、5時間はお稽古時間であって、弟子が教える時間を含みます。念のため。)

 

昔のわたしは、「自分がこれをやったから、あなたもこれをやってほしい」とか、「自分ばかりがやって損をする」と考える人でした。でも、それでは大変です。いつも損得勘定をして、イライラ、くたびれます。

 

そんなわたしの価値観を変えたのは、武当山でのお稽古でした。(そのひとつの経験は、こちら「信頼」、2015年5月の記事。)

 

「先生が不在のこともあるという状況なら、そうだと最初から説明すればいいじゃないか」という人もいます。説明責任でしょうか。気持ちは、わかります。でも、なんだかそれは、しっくりきません。

 

もっと生徒を呼ぶためには、きっちりと、先生が教える体制を整えたり、事前説明をしたら、いいのかもしれません。

 

でもそれは、ここが大切にしているものと違う気がしてしまうのです。

 

上手く言えないのですが、状況にイライラする自分に気づくこと、そしてそれがどんな考えから来ているのか、その価値観とは違うものがあるのかもしれない、と思うこと、そんなプロセスを経験できるのも、ここならではのような気がします。

 

それが、道(タオ)につながると、思っています。

 

武当山にお稽古に行くようになって10年、今の先生について7年です。よく教えてもらえなかったら、行っていませんよ。

 

(最後のお稽古日に、臨時班で記念撮影。左端が、お稽古友達でもある先生の弟子。中央、黒い上着の方が先生です。)

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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武当山日記:教え方

2018.09.14 Friday

 

太極拳の教え方は、先生によって、いろいろです。

 

「先生の動きを、ひたすら真似する」もあれば、

 

「まずは形を覚えて、それから次の段階に」というものもあります。

 

わたしは、上記の両方を経験しています。先生はそれなりの意図を持ってされていると思います。ですから、どれが良くて、どれが悪い、というものではありません。どれも、意味はあると思っています。

 

今の先生(武当玄武派第十六代伝承人、明月師父)は、5年くらい前は後者のような教え方もされていたと思いますが、今は、上の二つのどちらでもなく、初心者でも、10年やっている人にでも、教えるポイント(大事にするところ)は同じような気がします。

 

太極拳は、末端を見ると、それは本当に様々で、複雑な動きをします(正確には、「するように見えます」、です。)。形を真似しようとすると大変すぎて、挫折してしまうこともあります。

 

でも、幹の部分、本質をみれば、とてもシンプルです。そこを掴んで自分の体で表現できるようにしていけば、末端に現れる形に惑わされず、でも結果的にそんな複雑な動きができるようになります。さらに新しいところを学ぶときにも、役立ちます。何よりも、心身ともに良いのは、こちらです。

 

先生は、誰に対しても、この幹の部分、本質を教えています。初心者であっても、最初から、です。

 

幹の部分は、シンプルですが、なかなかしっくり体で表現できないこともあります。そんなときも、先生は焦らず、ずっとずっと、ずーっと、同じところを繰り返します。ときには手取り足取りで、言葉での説明も、たくさんします。

 

今回の滞在期間中、わたしにも、そんなときがありました。

 

武当丹剣を習っていたのですが、ある一部、秒数にしたら、ほんの3−4秒のところが、なんとかなるまでに、2日ほどかかりました。

 

大まかな動きは、3回くらい一緒にすれば覚えられます。でも、この時点で、大事なポイントは、全然できていないわけです。

 

「違う」「違う」の繰り返し。先生の動きを見る、一緒にやる、直してもらう、ひとりでひたすら練習する、直してもらう、の連続です。

 

あまりのダメさに、泣きが入りそうな気分になったときに、先生が「ここは大事なところだから、今、細かく丁寧にやって出来るようになれば、残りの部分は簡単だよ」と言うのです。

 

その言葉が、どれほど励みになったことか。

 

先生が、わたしの落ち込みに気づいたのかどうかは、わかりませんが、絶妙なタイミングです。一緒に練習していた人が、「こういうところ、先生のすばらしいところだよね」と言うのです。本当に、その通りです。

 

ひたすら続けると、できるようになるものです。2日たつ頃には、気持ちよく、楽に、だいぶ、のびのび動けるようになってきました。

 

「小さいことだけれど、大きな違いだから。」と、先生は、おっしゃいます。2日後の今であれば、その大きな違いと言っている意味も、わかります。

 

(問題の場面の一部)

 

ふと隣を見ると、ほぼ初心者の70歳の方が、手をとって、気功を丁寧に教えてもらっています。何度も、何度も、同じところを繰り返しています。2日後、その方の動きは、驚くほどの進歩を遂げていました。その変化には、感動するほどです。

 

こんな風に、生徒がだれであっても、教え方は変わらないのです。経験があるから上の段階を教える、ということではありません。

 

それだけ、幹の本質にあたるポイントは、シンプルで、でも奥深くて、ということだと思います。

 

ここで”同じ”、と言っているのは、教えるときにこだわるポイントのことです。先生は、それぞれの生徒の特性(身体能力、体の状態、柔軟性、覚えるスピード、耐久力、などなど)を見抜いていて、それに応じて教えているため、厳密に言うと、教え方は同じではありません。

 

この場合、生徒にもそれなりの根性は必要です。簡単によし、としてもらえないからです。

 

でも、違う見方をすれば、先生が「初めてだし、このくらいできれば十分」とした場合、その人の力を、勝手に低く見ていることにならないでしょうか?生徒の力量、可能性を狭められてしまうこともあるのではないか、と思うのです。(もちろん、そんな意識でやっているわけではなく、結果としてそうなる、という意味です。)

 

教えるときには、

大切にしたいことを、大切にする。

生徒の力量を、勝手に制限しない。

 

こんな姿に、わたしはとても影響を受けています。

 

今回は、久々に、本気で泣きが入りそうになりましたが、それも良い経験でした。

 

あきらめずにやれば、いつかは必ずできる。それを信じることです。生徒としても、先生としても。その前提として、やりたいと思ってやっているかは、重要ですけれどね。

 

大切にしているポイントについては、また別の機会に書きますね。

 

(中央が先生)

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 



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