進化とは、困難を克服していくこと

2018.04.23 Monday

(「アニマル進化体操」のワニの上陸作戦。「獲物はここ、これを見て」と先生。前回、2017年10月に受講した時の写真です)

 

2年越しに受けている「アニマル進化体操」。

 

正式にはEWS、エボリューショナリーソマティックワーク、進化論的ボディワーク、というようです。

 

卵→さかな→ヘビ→ワニ→チーター→ゴリラ→マサイのジャンプ(人間)という進化をたどることで、本来の身体感覚をとりもどしていきます。

 

教えてくださるのは、アレクサンダー・テクニークの講師でもある田中ちさこ先生。一昨年は卵とさかな、去年はヘビ、ワニ、マサイのジャンプを体験しました。「今年は、チーターとゴリラを体験するのだ!」と思っていたら、チャンスがめぐってきました。

 

この進化は、背骨の進化でもあります。

 

ワニが上陸するとき、顔が地面にこすれないように、前方の獲物が見えるように、首のカーブができました。

 

チーターになるとき、内臓が下に落ちるのを支えるために、背骨の上の方が盛り上がり、背骨のカーブ(Cカーブ)ができました。人間になるときに、S字カーブになります。

 

今回はワニの復習からでした。ワニは、うしろ足を発達させて、陸にはいあがります。使うのは内転筋、ももの内側にある筋肉です。これを外旋(外に回す)、内旋(うちがわに回す)していきます。

 

内転筋を動かすことで、背骨、肩甲骨が連動して動き、頭が前に進むパワーがでます。骨盤を積極的に動かすわけではないのですが、結果としては動きます。

 

わたしは人間なので、つい、ワニの頃には使えなかった部分を使って動こうとします。ももの外側の筋肉を使ったり、膝を床に押し付けて前に押し出そうとしたり、膝から下の足を使おうとしたり。すると、腰、背骨、肩甲骨、頭にパワーが伝わっていきません。

 

このワークのポイントは、わざと”使えない”制約をつけることです。すると、残りの部分が協同して動き始めます。全身がつながってパワーを出すことをちょっと体感できると、「おおおっっっ!」ですよ。感動します。

 

進化の過程は、”不自由”を克服しようとした結果でもあります。

 

たとえば小さな魚が生き抜くためには、大きな魚に食べられないように注意しなければなりません。逃げる先は、海底の砂の中だったりしますが、さらに安全な場所を求めて陸に上がった、とも言えるかもしれません。それがワニへの進化です。

 

そう考えると、問題があることは、化のチャンスです。ピンチはチャンス、です。

 

そもそも、このアニマル進化体操ができたのも、ピンチからです。

 

これは医師で人類学者のレーモンド・ダート博士(1893年〜1988年)の研究成果であるダート・プロシージャーをもとにしています。ダート博士の息子さんは脊椎側弯症で、その治療方法をもとめてアレクサンダーテクニークに出会い、そこからのご縁でこのワークにつながっていったそうなのです。

 

「困った」→「どうにかしよう」が、進化につながるという話は、考えてみれば当然なのですが、困難の渦中にいるときは気づかないこともありますよね。

 

今回、印象的だった出来事があります。

 

ワニからチーターになる過程を試していたとき、「この動きでよいのか?」と確認したくなって、途中で止めてしまったときがありました。すると見ていた方から、「すごく良い感じで動いていたのに、途中で諦めちゃって、もったいない」と言われたのです

 

わたしが「頭の動く方向を確認したくなったから、それを聞きたくて」と答えたら、「それは自分の感覚だから、返事できることじゃない。」と。

 

「聞きたくて」と言いましたが、現実としては、わたしは諦めてしまったのですよ。最後までやらずに、途中で。

 

普段も、そういうときがある気がします。

 

人間になるまでには、気が遠くなるような長い年月がかかっているように、進化には時間がかかります。あせらず、ゆっくり、試行錯誤で。正解があるわけではなく、自分の感覚でいろいろ試してみることが大切です。

 

人の助けを借りることも大切ですが、その前に、「諦めない心」も大切ですよね。進化の種類にもよるかもしれませんが、自分の困難を克服する方法は、自分の中からしか生まれないのかもしれません。

 

※前回受けたときの感想は、こちらから「アニマル進化体操:卵からワニ、そしてマサイのジャンプまで」

 

 

【特別クラスのお知らせ】

5月5日(土)14:00-16:30は「太極扇を体験しよう(第6回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

5月13日(日)14:00-16:30は、「みんなが知らない太極拳のひみつ(2)太極と陰陽」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

 

(ワニの上陸作戦。内転筋を外旋させて、ここから内旋させて進もうとしているところ)

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、キリリとした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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教育

2018.04.17 Tuesday

(春の代々木公園)

 

今日、SNSを見ていたら、こんな投稿がありました。小学生の国語の問題です。

 

下線を見たときの、ぞうさんの気持ちを書きだしましょう。

「森を歩いていたぞうさんは、おどろきました。大きな木がたおれていたのです。」

 

投稿にあった答えは、「うわー」でした。でも、これでは×なのだそうです。正解は、「おどろきました。」

 

わたしは子供の頃、国語が嫌いでした。なぜ答えがひとつなのか、納得できなかったのです。

 

いい大人になった今、これを読んでも、「大きな木が倒れていることに、ぞうさんは驚くのだろうか?」とか、「そもそも、わたしは人間で、ぞうじゃないし」とか、思ってしまうのです。

 

子供の頃から、本は大好きでした。それでも、国語は嫌いだったのです。

 

大人になって、外国人と交流するようになり、彼らの授業を聞いて驚くことが多くなりました。「今日は、カエルについてお話してみましょう。」という題が出ると、みんな好きな話をするのだとか。何を言っても、それで良いのだとか。

 

外国語として英語を習う授業でも、「”空”というタイトルが出ると、みんなで『青!』『広い!』『海!』とか、好きなことをどんどん言うの。楽しかったー。」なんて話もありました。

 

発言は促すけれども、それに〇×がないのです。すごく、うらやましかったです。

 

授業中に先生に断りもせず、勝手にトイレに行ってしまったり、授業終了のベルが鳴ると、授業が終わっていなくても席を立って去ってしまう生徒がいることにも、びっくりしましたけどね。

 

5年ほど前に習った最初の中国語の先生は、グループレッスンをするとき、「生徒のレベルによって宿題を変える」と言っていました。「レベルがバラバラなのに、統一するのは、誰にとってもかわいそう。できる人には多めに、難しい人には簡単に。当然でしょ。先生はちょっと大変だけど、慣れれば問題ないし。」と。お子さんがインターナショナルスクールに通っているそうで、このやり方は、そこから取り入れたのだそうです。

 

グループのとき、できない人に合わせると、できる人はたいくつします。できる人に合わせると、出来ない人は苦しくなります。真ん中をとったら、できる人もできない人も、不満になります。お互いにイライラすることも起きるでしょう。

 

宿題が違ったら、みんな自分のことに精一杯で、他の人のことをブツブツ言うこともなくなるのではないでしょうか。

 

今、自分が先生という立場になって教えるとき、大切にしようと思っているのは、ここです。中国の先生から、「教えることは、とっても個人的なこと。それぞれの特性、身体能力、耐性、覚える速さなどなど、いろんな面を見て、それぞれにあった指導をしていくことが大事。そうすればみんな、何かしら学ぶことができるからね。」と言われたことを、大切にしています。

 

あるとき生徒さんが、「先生が『どっちでもいいよ』と言ってくれるのが好き」と言っていたことがあります。

 

実際には、太極拳のように型(套路)があるものには、やり方があるので、そこから外れるものは直します。ただし、「そうじゃないよ」と言ったものでも、なぜそうしたいのかを聞いて、別の目的があって、それもありだと思う場合は、「それならいいよ」と言うこともあります。

 

冒頭の問題に戻ると、「驚いた」と答えさせたい目的は、何かあるのかもしれません。でも、「うわー」という豊かな表現力も、認めてあげたい気がします。

 

「ぱおーん」とか、「驚いたぞう」とか「すごいぞう」とかも、ありですよね。

 

教育って、大事だと思うのです。日本人の発言力が弱いと言われるのは、自由に話すことを励まされてこなかったためで、外国語を話せないのも、言葉で表現する力が磨かれていないことが、大きいと思うのです。

 

「母国語で話すのが上手な人は、外国語でも上手い」と、よく言われます。話すことは、単語や文法を知っていることではなく、話す中身がある、ということだと思うのです。

 

わたしは大学まで日本の教育を受けてきたので、その恩恵にもあずかってきました。その目的を理解しきれているわけでもなく、全部を否定したいつもりはありませんが、窮屈さを感じた部分もあります。

 

教育は大事だからこそ、もう少し自由があっても良いのに、という思いは、ずっと持っています。

 

ここに対して自分がどうしていきたいのか、今は自分が教える場面で心がけるくらいですが、もっとできること、したいことも、あるのかもしれません。

 

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(那智の滝。流れる水は形を変えて、下へ下へと落ちていきます。いつまでも見ていたい光景。)

 

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「すみません」より、「お願いします」

2018.04.11 Wednesday

 

レストランで注文したいとき、よく「すみません」って言いませんか?

 

あるとき、なかなか店員さんが振り返ってくれないことがありました。そのとき一緒にいた方が、「こういうときは、『お願いします』と言う方がいいんだよ」と言うのです。

 

試してみたら、なんと!1回で、振り返ってもらえました。

 

またある日、別のお店で店員さんを呼ぶとき、なかなか気づいてもらえないことがありました。

 

夕方の5時半と、夕食には早めの時間でしたが、休日のためかお客さんは結構入っていました。サービスする人がひとりくらいしかいなくて、あたふたしている様子が見えます。気づいてもらえなくても仕方ないなあ、と思いつつ、先日のことは忘れて、つい「すみませーん。」と何回か連呼。

 

そうだ!「お願いしまーす。」......「はいっ!。」効果は、てきめんです。

 

「すみません」は、とても便利な言葉だと言われます。日本に来た外国人に、そんな風に教えることもありますよね。

 

でも、便利だからと乱発するのは、ちょっと待って!と思うのです。

 

この言葉の響き、ちょっと謝る感じですよね。「お手数をおかけします」的な。それがぴったりはまる場合もありますが、そうでもないときもあります。

 

わたしが好きではない表現に、「お忙しいところ、すみません」があります。

 

本当に忙しいとお互い知っている場合は別ですが、そうではないとき、こう言われると「あなたはわたしの何を知っているのだ?」とか、「暇ですけど何か?」とか、小さくひねくれたりします。あまのじゃくでしょうか。

 

もちろん悪気はなく、気づかいからきていることも、わかります。わかりますが......一瞬、ぴくっとなるのです。そしてその後、「いやいや、そんなつもりはないのだ。わたしの妄想だ。」と気を取り直します。

 

そんなとき、その当人が、「なんだかわからないけど、人を怒らせちゃうことがある。」みたいな話をしてくること、実際に何度かあるのです。この言葉の使い方が、ひとつの引き金なのかも、と思ってしまうのです。

 

店員さんを呼ぶなら、「お願い」する方が上手くいくようですし、お礼を言うなら「ありがとうございます」が、スッキリいくのではないでしょうか。

 

電車がガタンとなったときに、足を踏んでしまったりしたときは、「すみません」とか「ごめんなさい」ですけどね。

 

いろんな場面で使える言葉は便利ですが、たまには使い方を意識してみても良いかもしれません。自分の気持ちにぴったりくる言葉を選んでみる。それだけで案外、ちょっとしたことがスムーズに動き始めるかもしれない、と思います。

 

 

 

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「好き」に、理由なんていらない

2018.04.10 Tuesday

(武当山で、形意八卦掌のお稽古)

 

武当拳の先生は中国にいらっしゃるので、年に1〜2回、武当山に習いに行って、ふだんは自分でお稽古します。でも今年に入った頃から、八卦掌(はっけしょう)をもっと習いたいな、と思うようになりました。

 

武当拳にも八卦掌があり、2年前から習っているのですが、歩法に、すごく苦手意識があるのです。

 

八卦掌の歩法は、太極拳とは異なります。一直線上を、足裏を水平に、地面すれすれ、でも触れずに、足を移動させて歩きます。スルスル進む足は地面に吸い付くようで、忍者のようだと思います(忍者を見たことはありませんが。)

 

動きは早く、すばやく方向転換したり、くるくると回ったり、舞踏のようだと言われます。美しいのです。

 

最初に八卦掌を習ったとき、兄弟子が「歩法は、焦らず長く練習していくんだよ」と教えてくれました。そう、時間がかかるのです。苦手意識があるのは、単に練習が足りていないだけです。

 

さて、ある日、ご縁あって、とある先生のところに体験に行きました。

 

直線歩き、方向転換、円を描いて歩くことを教えていただき、ひたすら歩きます。

 

これが、楽しいのですよ。腰を落とした姿勢のためか、しばらくすると汗がじんわり、噴き出してきます。それも気持ち良いのです。

 

すごく大切なものを、思い出した感じがします。

 

この歩く練習、つまり足を育てるには、まじめに取り組んで3年と言われます。功夫(カンフー)では、よくある普通のペースですが、一般には気が遠くなる時間かもしれません。

 

これをやって何になるか?なんて、わかりません。そもそも、「できるようになったら〇〇をしよう」とか、考えていません。

 

こういうとき、自分が”あほ”のようにも思えます。でも、”あほ”かもしれないけれど、こういうときは、とっても幸せなのです。

 

わたしがカンフーが好きなのは、頭でっかちだったわたしの固定概念を、打ち破ってくれる経験をさせてくれるからかもしれません。

 

「これをしたら、こうなる。想定されるリスクはこうで......」とか、「これをやったら、きっとみんなにウケる」とか、頭で想定しながら行動することが普通になっていたとき、なんだかおかしい、と思うようになりました。楽しい、と思えていないのです。

 

「考えるのをやめよう」と、その方法として選んだのは、とにかく体を動かすこと、カンフーの練習をすることでした。悩むことがあっても、考える前に動くと決めて、練習していた時期があります。

 

結果、「やっぱり頭は使うのね」に至りましたが、順番は「体験してから考える」と変りました。前は、体験する前に考える、だったのです。

 

先に考えると、その想定以外のことを、自ら排除してしまうことも、あるかもしれません。その生き方がダメなわけではありませんが、わたしには楽しくなかったのです。そして、想定通りにいかない場合、そしてそもそもの想定がひとりよがりなときもあって、結果に苦しむこともあったわけです。

 

たぶん、世界はもっと柔軟なのです。過去、現在、未来は、直線状にあるわけではなく、もっと複合的で、突然、上のルートに移ることも、あるのだと思います。

 

ひたすら歩いて、どこに行くかなんてわからない方が、楽しいですよね。

 

 

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ところ変われば、認識も変わる

2018.04.06 Friday

(中国、武当山)

 

20代でイギリスにいたとき、タンザニアから来たお友達がいました。とっても良い子で、仲良しだったのですけれども......

 

”ぐうたら”なのです。

 

とても優秀な女性で、大学院ではコンサベーション(conservation studies)を専攻し、20代ながら国連の仕事も請け負っていました。コンサベーションとは、例でいうと、京都のように歴史ある町のポストは、景観を損ねないようなデザインにすることがありますよね。古いものを保全するだけではなく、場合によっては新しいものに変えて馴染むようにする、みたいな感じだと思います。

 

もちろん、勉強や仕事を怠けるわけではないのです。むしろ、勉強にかけては人一倍やってきたはずです。でもなんというか、普段の生活で、友達づきあいの中で、”ゆるさ”がたくさんあるわけです。

 

さて、その愛すべき”ぐうたら”な彼女について、別の友人に「あの子はいい子だけど、”ぐうたら(lazy)”だよね」と言ったところ.....

 

「それは違うぞ。彼女の国は豊かだ。手を伸ばせば、果物がある。海にいけば魚がたくさん。一方、きみの国、日本は貧しいから、働かないと暮らせない。あの国にいる限り、彼女はマメになる必要はない。だから彼女は”ぐうたら”ではないよ。」

 

がーん......そうか、そうなのか。よくぞ言ってくださいました。

 

ついつい自分の感覚を基準にして、人を”判断”してしまったり、そんな感想を持ったりすること、あります。人はそれぞれ違うわけですから、日本国内でも同じことはあるわけですが、海外の場合、経験が少ないために、気づきやすいかもしれません。衝撃的なことが、多いですしね。

 

この10年は中国に行く機会が多いため、日本と中国の違いも、よく感じます。

 

よく言われている「中国人は列に並ばない」は、わたしの体験では、”事実としては”その通りだと思います。バスが来ると、われ先に!と、入口に人々が押し寄せたりします。ぼーっとしていたら、乗れません。

 

でもこれ、他の人より先に乗りたい!というのではなく、「とにかく自分がこれに乗りたい!」を、素直に行動で表現しているだけのような気がするのです。

 

違い、わかりますか?他人を押しのけて乗ろうとしているのではない、という気がするのです。

 

乗りたかったら積極的になるしかないので、わたしもダーッと行きますが、そのときに、誰かに押しのけられたりした経験は、ないのです。どっち先?みたいな場面では、「どうぞ」と譲ってくださることもあります。

 

数少ないわたしの経験だけなので、これが一般的なのかどうかは、わかりません。ただ、日本に比べて社会保障などもなく、自分のことは自分でしなければいけないベースがある国だと考えると、やりたいことがあれば、どんどん行動するのは、当然のような気もします。

 

すべてが”並ばない”わけではないのです。わたしはこれまで3つのカンフー学校に通ったことがあり、どこも子供へのしつけは厳しかったです。わたしのように、短期で来る大人の生徒がいる場合、食事のときには「お先にどうぞ」と案内されます。新しい子が、ごはんに突進しようとすると、他の子供が注意します。

 

自分で経験して、はじめて「あれっ?」と思うこと、たくさんあります。

 

逆に言えば、経験がなければ、わからなくても仕方ないかもしれません。でもせめて、”全部を知っているわけではない”ことだけは、忘れずにいたいと思います。

 

そうすれば、わからないときも、わかってもらえないときも、悩んだりイライラしたりしなくてすむかもしれませんものね。

 

”ひとそれぞれ”を理解するのは、一生続きます。衝撃的で、時には失礼なことをしてしまいますが、楽しいことでもありますけどね。

 

 

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(武当山でのお稽古中、気づいたら子猫たちがこちらを見ていました)

 

 

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