痛みが伝えてくれること

2018.06.11 Monday

(あじさいの季節にぴったりの、しなやかな麻のショールと、やわらかいウサギ)

 

昨年から、MSIというボディワークを受けています。

 

MSIとは、筋膜を緩めて、しなやかな体を取り戻していくものです。目安は1か月に1回、パーツごとにケアする10回+2回で、12回完結です。

 

わたしはのんびりペースで、「そろそろ行こうかな」で、続けています。1年たっても、7番目の口・鼻が終わったところです。

 

口、鼻の回は、なんと!両方とも、口の中、鼻の中に指を入れるのですよ(施術者さんは、ゴム手袋をしています)。あちこちから「痛くて泣いた」という声も聞こえてくる、ある意味クライマックス(というものは、ないのですが)です。痛さの盛り上がりの頂点、という意味のクライマックスですね(しつこいですが、ただの勝手な妄想です)。

 

そして実際、受けてみたところ、口の右下あたりは、かなりの痛さでした。あとで聞いたら、とても硬かったそうです。でも、涙が出るようなものではありませんでした。

 

痛みに強いのでしょうか?

 

そうではなく、「この痛みは、キケンではない」と、わかったからだ、という気がするのです。

 

痛みを感じつつ、冷静に「あらー、ここがこんなに硬いのね」と観察している感じです。キケンではないから、抵抗することなく、じーっと一緒にいることができます。すると、だんだん緩んできて、痛みは消えていきます。

 

口は、右下でほぐれたおかげか、左下、右上、左上は、楽勝でした(笑)。

 

この場合の痛みは、普段の生活で、その部分を不必要に緊張させているからです。痛みにより「”いらない緊張”に気づき、自分で緩めていくものだ」、と説明されました。

 

そして「みんみん(わたしのこと)は、緩めるのが上手だよね。」と。

 

自分のことは、自分で面倒をみるものだと思っています。自分で責任をもつとも言えますが、それはスーツを着てビシッと「責任を!」というものではなく、優しく愛でるような感じです。

 

自分で面倒をみるためには、他人の助けを借りることも、必要です。なぜなら、自分の体というのは、どんな状態であっても、「これなのだ!」というベストを尽くしている、と思っているからです。いらないコリも、「これがないとダメなのだ!」と頑張って緊張させているため、他人から「あのー、ここ、こんなに緊張していますけど、緩めていいんですよ」と言ってもらわないと、気づかないのです。

 

太極拳のクラスでも、「体が硬くて」と悲しそうに、恥ずかしそうに、話す方も多いのですが、その硬さは、自分を守るための結果であることが多いと思っています。どこかをかばって、バランスを取るために、自分を守るために、硬くしているのです。

 

ですから、そういうときは、「コリや硬さは、自分を守ってくれた結果だから、まずは”ありがとう”ですよ」とお話します。

 

体のコリは、心の硬さともリンクしています。

 

痛みに涙が出る人がいるのは、「こんなにがんばってきたんだ」と気づいたり、「もう、こんなにがんばらなくてもいいんだ」と気づくからなのかもしれない、とも思います。

 

人の体は7割が水です。地球の海の割合と同じです。人の体は、水の質をすごく持っているのだと思います。

 

水の質とは、環境に応じて変化できる”やわらかさ”です。川を流れる水は、停滞することなく、流れ続けます。岩という障害があっても、スムーズに避けて進んでいきます。硬いところは、ありません。(寒いと雪や氷に変化しますけどね。氷は砕けても、また溶ければ元の水になるだけで、失われてはいません。)

 

そう思うと、人も、本質は、しなやかで、やわらかいのだ、と思うのです。そして、変化にも柔軟なのだ、と。

 

わたしは、なにかあったとき、「なんですって!?」となるときに、体が硬くなることで、心が硬くなっていることに気づきます。気づいて緩める、を繰り返しています。しなやかで、やわらかく、水のように生きるほうが、わたしにとっては、ここちよいからです。

 

この「なんですって?」も、何かが侵害されると思って、自分を守ろうとして硬くなっているのかもしれませんよね。守らないといけない場合もあるかもしれませんが、そんなもの、ない場合もあります。自分の思い込みかもしれないのですよ。

 

水のように、環境に応じて変化することは、進化の過程にも見られます。進化は、強いものが生き残ってきたのではなく、変化に対応できたものが生き残ってきたのだ、と言いますものね。恐竜は、絶滅しちゃったものね。

 

痛みが伝えてくれること。がんばってきた自分、でも、もうそんなに頑張らなくてもいいのだ、ということ。感謝と希望をもちながら、しなやかさと、やわらかさと取り戻すとき、ということかしらね。

 

 

※MSIの施術をしてくれているNoriko Gendaさんのインタビュー記事は、こちらから。

 

 

【特別クラスのお知らせ】

6月20日(水)19:00-20:30は「タオを生きることば」です。詳しくはこちらの講座案内からご覧ください。

6月17日(日)14:30-16:30は「太極扇を体験しよう(第8回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

7月15日(日)14:00-16:30は「みんなが知らない太極拳のひみつ」(4)です。詳細とご応募方法は、こちらから。

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 


シェイクスピアの音楽会

2018.05.31 Thursday

 

”シェイクスピアの音楽会”に、行ってきました。

 

「シェイクスピアは、どんな音楽を聞いていたのか?」として、プロの演奏と歌唱はもちろん、この日のために集まった40人の素人さんたちによるリコーダー演奏、そして!観客みんなで歌うところもあるという、なにやら楽しい企画です。楽器が、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リコーダーというところも、楽しみでした。

 

シェイクスピアは、かつて英文学を専攻していたわたし(もうふるーい記憶ですが)にとって、特別な存在です。

 

何が特別かというと、まずその言葉の美しさです。シェイクスピアが生きたルネサンス期、すでに散文は存在していたのですが、シェイクスピアの作品には、劇であっても、詩の形式が多くみられます。(注:それよりの中世では、文学は口承だったため、詩の形式しかありませんでした。)

 

韻を踏む、リズムのよい音の響き。これ自体が音楽です。

 

会場では、シェイクスピア研究者の河合祥一郎先生が、いろいろと解説をしてくださいました。

 

パンフレットから抜粋すると、

 

「天体の音楽(music of the sphere)という言葉があるのですが、シェイクスピアもいろんな作品でこれを語っています。当時の宇宙観は、地球が中心にあって、太陽や月がそのまわりを動く天動説です。この動く天体が音楽を奏でているけれど、ふつうは人の耳には聞こえないと信じられていた。(中略)この音を聞くことができるのは、心の清らかな人だけなのです。(中略)天体とは神々のことで、天体の音楽とは神々が奏でる音楽です。日常の生活を超えて天体とつながる感動。大宇宙と結びつく喜び。これがシェイクスピアの世界観であり、音楽観であると、ぼくは思うんです。」

 

地球を取り囲む惑星が、ぐるぐる回ってハーモニー(和音、調和)を奏でていること、これが天体の音楽です。でもそれは、人には聞こえません。それを楽器を使って聞こえるようにした、というお話もありました。

 

だから音楽を奏でるとき、歌うときは、私(我)を出すのではなく、天体をそのまま降ろすのだとか。

 

太極拳みたい、と思いました。

 

わたしにとっての太極拳は、我を出すのではなく、透明なパイプのような存在として、天と地をつないで循環させるものです。いきなり「我をなくせ」と言われると、ますます煩悩だらけになるばかりですから(人は、やってはいけない、と思えば思うほど、それをやってしまうものです)、それなりの段階を踏んでいきます。一気には行けませんし、ずっとそうでなくてもいいと思っています。なんといってもそこは、神様の領域ですからね。

 

狂言の野村萬斎さんも、舞台に立つときは、天とつながるような感じなのだとか。

 

太極拳なり、音楽なり、その他の表現方法を通して、宇宙のハーモニー、調和に触れること、それと自分を同期させることは、河合先生の言葉を借りるなら「天体と結びつく感動。大宇宙と結びつく喜び。」です。

 

わたしはこの言葉以上に、上手い表現が思いつきません。とにかく、震えるような感動なのです。

 

「それがあったら何になるの?」と思う人もいるかもしれませんよね。

 

大学生の頃、指導教官に「英文学は実学じゃない。社会に役に立たない学問だ。それを学ぶ意味を考えなさい」と言われたことがあります。

 

実生活に役立つかと言われれば、直接的には役立ちません。合理的な目で見れば、無駄とも言えます。でもそれが、ゆとりをもたらし、人生を奥深く、豊かにし、人の心の幅を広げてくれると感じています。

 

さてさて、でも実際には、地球に生きる人間は、神様ではありません。いろいろと失敗もします。河合先生は、天体をそのまま降ろすんだよ、と、美しいことを言いつつも、「人間は、ばかだ。それを知っているほうが、しあわせでいられる」ともおっしゃいます。だからなのか、シェイクスピアの作品には、道化(英語でfool=ばか)が登場しますし、foolという言葉で人間のおろかしさを伝える場面も、あります。

 

そこでみんなで歌ったのが、「この野郎(Thou Knave)」です。

 

「だーまれー♪、この野郎だまれー♪、ば、か。」ですよ。続いて「だまれ、ば、か。」さらに「ば、か。」

 

なんとも失礼な歌詞に、美しいハーモニー。この可笑しさは、残念ながら実際に歌わないと、伝わりにくそうです。憎々しげに歌ったら、だめなのですよ。天体とつながるのですから、神々しさを持ちつつ、「ば、か」です。

 

みんなで歌うのもハーモニー、40人のリコーダー演奏もハーモニー。もちろんプロの方々の音楽も、ハーモニーです。劇場内でも何度も笑い声が起き、演奏者も、観客も、みんな楽しそう。しあわせな雰囲気に包まれていました。これも、調和ですね。

 

ちなみに、地動説を唱えたガリレオは、シェイクスピアと同い年なのだそうです。散文と詩という形式の融合といい、天動説から地動説へといい、なんとも激動の時代を生きたわけですね。

 

ああ、楽しかった(^^)。

 

 

【特別クラスのお知らせ】

6月6日(水)、20日(水)は、「タオを生きることば」です。詳しくはこちらの講座案内からご覧ください。

6月10日(日)14:00-16:30は「みんなが知らない太極拳のひみつ」(3)です。詳細とご応募方法は、こちらから。

6月17日(日)14:30-16:30は「太極扇を体験しよう(第8回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 


タオの生き方と、太極拳

2018.05.25 Friday

(中国、武当山で。站椿功のお稽古)

 

タオの生き方とは、「無為自然」、自分から意識的に生み出そうとしないことを言います。

 

無為とは、何も為さないこと、自然とは、自ら然り=あるがまま、です。

 

老子は「道徳経」の第7章で、次のように言っています。

 

天地が永遠に続いていくのは、自分から命をのばそうとしないからだ。
そういうわけで聖人は、わが身を後まわしにしながら、かえって先になり、わが身を度外視しながら、かえってその身を保全する。
わが身をどうにかしようという意識がないからであろうか。
だから自己を実現できるのだ。

(「老子」蜂屋邦夫訳注 岩波文庫より、抜粋)

 

ここで言う「聖人」とは、タオ(道)を知って、道に従う賢者のことです。

 

”私(我)”がない、無為自然な状態は、自分を捨てることで、状態に応じて適応し、変化できます。わが身を後まわしにするとは、人に従う=人を受けいれること。それが闘争から調和を導く第一歩です。

 

うつくしい姿ですよね。

 

......でも、ちょっと現実離れしているような気がしませんか?

 

いま、老子の「道徳経」を読むクラスを開催しているのですが、この前、生徒さんが「老子の思想に触れて、癒されて、また争いのある現実に戻る」という話をされていました。

 

「これは理想で、日常とは違う」というご意見も。わかる気がします。

 

でも、老子は日常に活かせないことを、つらつらと語っているわけはないと思うのです。

 

人に従い、あるがまま、というのは、何にもしないこととは違うと思います。それは、”老子の教えを体で表現するもの”とも言える太極拳で、体験することができます。

 

太極拳は、武術ですが、自分から攻撃することはありません。武術の”武”は、”戈を止める”と書くとおり、起きてしまった争いを終わらせるためのものです。相手から攻撃されたときに、反応します。

 

そのとき、相手から向かってきた力に対して、反発するわけではなく、受容します。別の言葉でいうと、吸収、です。

 

相手から打たれるがままの状態は、受容とは言い難いですよね。痛いですし、怪我したり、場合によっては命を落とすかもしれません。ここに相手と自分の”共存”はなく、調和もありません。

 

ではどうするか。

 

”天地とつながる立ち方”を守り続けることです。

 

太極拳の立ち方は、ただ力を抜いて、ぼんやり立つわけではありません。一般的に思われているリラックスとは異なります。

 

足で大地を柔かく押して立ちます。体重に、下に押す力がプラスされることで、下に向かう力が大きくなります。人が立つときには、下に向かう力と均等の力が上に向かっているため、上に伸びる力も大きくなります。これで、縮こまっていく背骨の関節に隙間を空けていくのです。

 

站椿功(立禅)を歌で表現している中国語があるのですが、その冒頭は「头顶脚踩身空灵」です。”頭は上に伸び、足は大地をしっかりつかむと、体は空(くう)になる”です。「頂」という中国語のもともとの意味は、英語でいうとto equal、つまり均衡することです。大地を足で押して、下に向かう力に均衡するように、頭が上に伸びる、という意味に捉えています。

 

これを縦に伸びる力、「竖劲 Shù jìn」と言っています。自分の中心に、しなやかな細い軸がある感覚です。軸というより、個人的には、天と地を結ぶ”縁(えにし)というイメージが、好きです。

 

細くしなやかな軸(縁)が中心にあると、残りの体は、柔かいまま存在することができます。水が入ったビニール袋は、机の上にぽんと放置するとぐだぐだですが、細いしなやかな串を真ん中に通すと、やわらかいまま、しっかりしますよね。そんなイメージです。

 

柔かいから、押されれば、形は変ります。でも、天地とのつながりである縁(軸)は、しっかりあります。人に従い、あるがまま、ではありますが、人に振り回されたりはしません。

 

天地につながるとは、地球とともに、宇宙とともに動く、という意味です。太極拳とは、自ら動かず、地球や宇宙と共に動くことです。それが「あるがまま」「自然=自ずと、然り」です。

 

太極拳のクラスでも、老子のことばを読むクラスでも、これを体感するようなお稽古をします。「老子のことばは理想で、現実とは違う」とおっしゃっる方も、こんな体感から日常に結びついていくことがあり、そんなときは、とっても嬉しいです。

 

体感してなんぼ、とはこのことです。もちろん、読んで理解することも大事ですけどね。

 

さて、この縦に伸びる力が、より大きな力を外に向かって出すことにもつながると思っているのですが、長くなってしまったので、それはまた次回、書きますね。

 

「老子のことば」クラスは、6月から「タオを生きることば」に変えて、引き続き開催します。6月は6日、20日の夜です。詳しいことは、こちらの講座案内からご覧ください。

 

 

【特別クラスのお知らせ】

5月27日(日)13:00-15:00は「おためし体験〜みんなが知らない太極拳のひみつ」です(千葉県香取市)。詳細とご応募は、こちらから。

6月10日(日)14:00-16:30は「みんなが知らない太極拳のひみつ」(3)です。詳細とご応募方法は、こちらから。

6月17日(日)14:30-16:30は「太極扇を体験しよう(第8回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

 

(武当山の雷神洞にて。朝の站椿功)

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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カンフーと、男性性と女性性

2018.05.24 Thursday

(中国、武当山 逍遥谷)

 

3年くらい前に、「高度成長期からごく最近までは、活動的な男性性が強い時代で、目標を設定して達成するという、イケイケどんどんが続いてきたけれども、それが行きすぎてバランスが崩れ、だんだん男性性さえも生かせないようになってきた。そこで受容である女性性が求められる時代になってきた」というお話を聞きました。

 

さらに「ちょっと前は、男性性が強い組織の中では、女性性の強い人は不適合となり、はじき出されるようなことが起きる」とも話していました。

 

わたしが会社を辞めた頃は、そんな傾向の始まりの頃だった気がします。長い間、合わないところにいたのではなく、流れも自分も環境も変化していく中で合わなくなったという解釈は、腑に落ちる気がします。

 

都合のよい解釈とも言えますが、自分の人生ですからね。自分が納得できるなら、それでよいと思いませんか?

 

陰陽で見ると、男性は陽、女性は陰です。

 

陽は、”動”。花が大きく開くように、活動、表現、発展があらわれます。

陰は、”静”。木の葉た落ちて土に還ったり、植物が種に生命エネルギーを満たしているように、受容や熟成があります。

 

陰と陽は、質の違うもの同志が、助け合って”ある現象”をつくります。人間が、精子と卵子から生まれることも、そのひとつですよね。陰陽のバランスが取れていると、形どおり、”円満”になります。

 

円満を示す”〇(まる)”は、陰陽の母であると言われる太極(王宗岳「太極拳経」より)の象徴でもあります。

 

「あの人はまるい人だね」と言うと、大らかで、柔かい人柄をイメージしませんか?逆に「角がたつ」と言うと、ぎくしゃくした関係をイメージしますよね?

 

では、〇を示す”太極”の文字が入った太極拳を鍛錬していくと、どうなるのでしょうか?

 

中国にいるわたしの先生たちや、過去に教えていただいた四節八卦掌の伝人の李先生を見ている限りの感想ですが、男性性も女性性も、どちらも強くて大きいと感じます。

 

先生たちは、みな男性ですが、まず、とっても優しいのです。大らかで、でも繊細でこまやかな面もあります。すごく女性らしさも感じます。動きも柔かく、角がないところにも、柔かい女性性を感じます。

 

でも、力はあります。内側から外に向かって拡大していくパワーを、感じます。活動とか、外に向かう表現は、男性性ですよね。

 

わたしは女性ですが、カンフーを始めてから男まさりになったわけではないと思います。むしろ8年くらい前の方が、きつい顔をしていたと思いますし、実際にそう言われることもあります。一方で、中国の先生の言葉を借りるなら、今は「身体の内側から、たくさん力がある」と言われます。

 

太極拳を鍛錬していくと、男性性も女性性も、両方育つような気がしています。パイグラフで表すと、奏法のバランスが整いつつ、パイ全体の大きさが拡大していくような感じです。

 

だから、バランスが整ってくることで、中性っぽくなるわけではありません。もともとの性(今の時代、この表現がふさわしいのかどうかはわかりませんが)が、失われるわけではありません。

 

何年か前、合気道を長いこと鍛錬されている方と話しているときに、”中庸”という話題になったことがあります。陰、陽、どちらにも偏らず、真ん中、中庸を行くのが良い、という話だったのですが、その方は「中庸とはいっても、その幅は広いような気がするのですよね」と言っていたのです。

 

パイグラフの中のバランスが整いつつ、パイが拡大していく感じと、似ていますよね。

 

もともと太極拳を始めとするカンフー(中国武術)の”武”は、”戈を止める”と書くとおり、起きてしまった争いを終わらせるためのものです。相手から力がかかったときには、自分から積極的に攻撃することはなく、それを受容(女性性)しますが、ただ受け入れただけでは、相手に振り回されてしまいます。

 

受容の方法に、コツがあり、積極的に活動するところも、あるわけです。それも含めて、広い意味では受容と表現することもあると思いますけどね。

 

タオの生き方とは、無為自然、自分から意識的に生み出そうとしない生き方を言います。「私」という我を捨てて、人に従う=人を受け容れることで、調和を導きます。

 

それは「あるがまま」とも表現しますが、「なすがまま」とか「なされるがまま」とは違うのかな、と思っています。なされるがままでは、打たれたら痛いし、怪我して、場合によっては命を落とすかもしれません。それは、共存ではなく、調和が保たれているわけではありません。

 

ここをカンフーでどうやっているかに、面白さと、すごさや奥深さがあるのです。でも、ちょっと長くなってきたので、また次回に書きますね。

 

※続きの「タオの生き方と、太極拳」(2018年5月25日)は、こちらから。

 

 

【特別クラスのお知らせ】

5月27日(日)13:00-15:00は「おためし体験〜みんなが知らない太極拳のひみつ」です(千葉県香取市)。詳細とご応募は、こちらから。

6月10日(日)14:00-16:30は「みんなが知らない太極拳のひみつ」(3)です。詳細とご応募方法は、こちらから。

6月17日(日)14:30-16:30は「太極扇を体験しよう(第8回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 


6月のお稽古

2018.05.23 Wednesday

 

2018年6月の「みんみんカンフー」お稽古予定です。どなたでも、どのクラスでもご参加いただけます。

 

お申込みは、minminkungfu★gmail.com(★を@に変えてください)、もしくは口頭やFBメッセージでお願いします。FBイベントがあるものは、参加ボタンを押していただいてもOKです。

 

☀☀☀5月のお稽古は、こちらから☀☀☀

 

 

【2018年6月】

 
 

 

 
  1
 
 10:00青空
 

3 10:00青空

 

4
 
5
 

19:00 
池尻大橋

7 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
8
 

9 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

10 10:00青空 
 ※14:00 溝の口
11
 
12
 

13

 

14 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
15
 
1610:00自由が丘
  (シェア奥沢)
17 10:00青空
※14:00 太極扇
18
 
19
 
2019:00 
池尻大橋
21 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
22
 
23 10:00青空
 

24 13:00香取市

 

25
 
26
 

27 

28 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏
29
 
3010:00青空
 

 

※印は、今月の特別クラスです。

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【クラスのご紹介】

☀「体と心が目覚める太極拳」自由が丘(シェア奥沢))土曜の午前中(不定期)

 

☀「青空太極拳教室」(代々木公園):屋外。土日の午前中(不定期)

 

☀「太極拳 基本功」(自由が丘・九品仏):毎週木曜日 夜 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺):毎週木曜日 朝 

 

≪太極拳以外のクラス ≫

☀「タオを生きることば」(池尻大橋):水曜日(月2回) ※老子「道徳経」を1章ずつ読みながら、タオの生き方を体感する時間も設けます。お着替えいただく必要はありません。

 

 

【6月の特別クラス】

※6月10日(日)14:00-16:30は「みんなが知らない太極拳のひみつ」(3)です。詳細とご応募方法は、こちらから。

※6月17日(日)14:30-16:30は「太極扇を体験しよう(第8回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

※個人レッスンもお受けしています。(1時間半、10,000円)。

 (武当64式太極拳、武当64式太極剣、武当太極扇、武当逍遥掌、形意拳、気功などのほか、体や膝に負担のかからない立ち方・歩き方も指導します。詳しくはご相談ください)

 

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【お稽古内容】

 

「体と心が目覚める太極拳」のお稽古の中心は、十三式太極拳(武当玄武派)です。太極発祥の地とも言われている道教の聖地、武当山(湖北省)で伝えられてきた伝統太極拳で、水が流れるように自然に動き、陰陽のバランスで力が生まれてくる、”太極拳のひみつ”がギュッと詰まっています。円を描いてしなやかに伸びる動きが美しく、初心者でも経験者でも、また年齢を問わず、おすすめです。そのほか、天地とつながる立ち方、歩法、呼吸法、太極拳の基本となる気功なども、お稽古します。

 

※「青空太極拳教室」は、太極拳のほかに、蹴りの練習などを加えます。

※「太極拳基本功」は、太極拳はせず、站椿功(立禅)、太極歩、気功、瞑想など、基本の動きを丁寧にお稽古します。

※「タオを生きることば」は、おはなしと体感する時間があります。軽く動きますが、お着替えいただかなくても大丈夫です。

 

 

【お稽古時間とお稽古代】※朝活太極拳(吉祥寺)、特別クラスを除く

いずれも1時間半、回数券1回分(4回10,000円/9回20,000円、いずれも2か月間有効)、現金の場合は3,500円。

 

 

【服装】

動きやすい服装でお越しください(長袖Tシャツ、ストレッチのきいたトレーニングパンツ、靴下、底の浅い靴)

※シェア奥沢(自由が丘)は、靴下でもできます。

※九品仏は和室ですので、靴は不要です。

 

詳細は、下記をご参照ください。

 


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☀「体と心が目覚める太極拳」

 

【土曜日開催】10:00-11:30 

・6月 9日(土):シェア奥沢 (自由が丘)

・6月16日(土):シェア奥沢 (自由が丘)

※15分前開場、終了後、お茶の時間があります。

 

≪シェア奥沢≫(自由が丘)

※シェア奥沢は、映画、食事、音楽、絵画など共通の”好きなこと”に人が集う、あたたかい触れ合いのある場所です。

自由が丘駅南口改札を出て、左に進み、突き当りを右に曲がります。この通りが自由通りです。緑道を越え、世田谷区の看板を過ぎると、左に入る道があります。ここを左に曲がるとき、目印として右手に赤いアルソアの看板があります。道なりを進み、3つ目の十字路の右奥の民家が、シェア奥沢です。

 

 

 

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☀「青空太極拳教室」(代々木公園)

青空の下、風や木々の香りを感じながらの太極拳です。中国でも、早朝から公園で太極拳をする姿がたくさん見られます。屋外のメリットを活かして、しっかりした体づくりのための蹴りの練習などもあります。

 

【週末クラス】10:00-11:30  

     6月 2日  (土) 

         6月 3日  (日)  

         6月17日  (日)  

         6月23日  (土) 

         6月30日  (土) 

※6月24日(日)は、出張のため、開催をとりやめました。

※雨天の場合は、静かにお休みです。ご参加予定者には、朝8時をめどに個別にご連絡します。

 

場所:代々木公園 ※待ち合わせ場所は、南門です。初めての方は、開始10分前にお越しください。南門から入って、梅の園、丘の広場の前あたりでお稽古します。

 

   

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☀「太極拳 基本功」(自由が丘/九品仏)

広々とした和室で、基本功を丁寧に練習するクラスです。站椿功、太極歩、武当五行六合功、六字訣、呼吸法、瞑想など。

(クラスについて、詳しくはこちら

 

日時:毎週木曜日 19:30-21:00 (6月7, 14, 21, 28日)

   ※19時から中国茶をご用意してお待ちしています。

 

場所:自由が丘・九品仏 大広間(和室) ※九品仏駅徒歩2分、自由が丘駅徒歩9分 

   ※詳しい場所は、参加される方にお知らせします。

 

 

 

☀「朝の青空太極拳」(吉祥寺の公園)

ちょっと早起きして、ゆったり呼吸してゆっくり動き、全身を目覚めさせます。心と体を整え、1日をさわやかにはじめましょう。

 

日時:毎週木曜日 7:30-8:30  (6月7, 14, 21, 28日)

   ※屋外での開催です。雨天の場合、静かにお休みです。

 

場所:吉祥寺駅付近の公園(詳しくは、ご参加希望の方にお知らせします)

 

料金:1回1,500円(特別価格)

 

 

 

☀タオを生きることば (旧:老子のことば) 

2,000年以上前に書かれた「老子(道徳経)」は、武当功夫をする人たちを含むタオイスト(道士)の間でも大切にされており、修行者たちは「読み続ければ、いつかはわかる」と信じています。

 

そこには、生きるヒントがたくさんつまっています。しなやかに、たくましく生きていくための知恵を、現代に伝えています。

 

毎回1〜2章ずつ取り上げていきます。わたしからのおはなしのほか、対話、内容を体感できるようなエクササイズ、静かに瞑想する時間なども、設ける予定です。(※お着替えいただく必要はありません)

 

日時:6月  6日(水)19:00-20:30

   6月 20日(水)19:00-20:30   ※開場は18:45です。

 

場所:池尻大橋駅近く(和室) ※池尻大橋駅から徒歩約7分  ※詳しい場所は、参加される方にお知らせします。

 

 

みなさまのご参加をお待ちしています^^

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

HP: 体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

ブログ: みんみんの陽だまり太極道日記(http://blog.minminkung-fu.com/)



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