大好きな心のふるさと、武当山

2015.02.17 Tuesday











毎年お稽古に通っている、武当山。
道教の聖地のひとつであり、世界遺産に登録された寺院が点在する山は、
伝説では太極拳発祥の地とも言われています。
今回は私の心のふるさとでもある武当山を、ご紹介します。

武当山は、中国、湖北省にあります。
日本からの行き方はいろいろですが、私は北京経由で行くことが多いです。
北京から国内線に乗り換えて2時間。そこから車で2時間行くと、山門に到着します。













(現在の山門)

72の峰が連なるこの山は、昔から道士(道教の修行者)たちの修業の場とされてきました。
雄大な自然の中に33の道教寺院(道観)が点在しています。
この古代建築群は、1994年に世界文化遺産に登録されています。
赤い壁と緑の屋根を特徴とするこれらの建物が自然に調和している姿は、とても美しいです。


(紫霄宮)

現在の形になるように大がかりな再建が進められたのは、明の時代のことです。
度重なる戦乱で焼失したり傷んだりしていた寺を、1412年、明の永楽帝が再建しました。

永楽帝はこのとき「北の紫禁城(現在の故宮)、南の武当」と言い、
同じデザイナー(Kuai Xiang)により北京に故宮を、武当山に寺を建築させています。
再建には13年を要し、30万人もの労働者が従事したと言われています。

なぜ永楽帝は武当山に莫大な投資をしたのでしょうか?
永楽帝は、武当山で修業して昇天したという神、真武大帝(玄天上帝)を深く信仰しており、
真武大帝は明朝の護国神であったそうです。

真武大帝には、興味深い逸話が伝えられています。
真武が武当山で修業していた頃、一時、山から下りて俗世間に戻ろうとしたことがあります。
「磨針井」のあたりまで下ると、一人の老婦人が太い鉄の棒を研いでいるのを見かけました。
不思議に思った真武は、何をしているのかと老婦人に質問します。
すると、「縫い針を作るためだよ」と。
真武はこんなに太い棒で縫い針ができるものかと不思議がっていると、
老婦人は「鉄の棒を止めずに研ぎ続ければ縫い針は必ずできる」と答えます。
これを聞いて悟った真武は、すぐに山に戻って修業を続け、やがて仙人になった
と言われています。

英語では中国武術の意味で使われている「功夫(カンフー、kung-fu)」のもともとの意味は、
時間をかける人、時間をかけて熟練する人、です。上の逸話は、それにぴったりですね。

この武当山は、8億年以上前に海からせりあがって山ができたと言われています。
頂上は1612メートル。航空写真で上から見ると、亀の形をしています。



「航空写真を撮ることができるようになるずっと前から、武当山に住む人たちは、
それを知っていたんだよ」と、武当山の学校の人に教えてもらったことがあります。

伝説では太極拳発祥の地とも言われているここには、今でもたくさんの道士たちが
武当拳(太極拳、形意拳、八卦掌)の稽古に励んでいます。
私のように外国から稽古に来る人も多く、欧米人もたくさんいます。

太極拳発祥の地という伝説や、そこで大切にされている哲学については、長くなるのでまた次に。







 


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