8月のお稽古

2019.07.26 Friday

 

2019年8月の「みんみんカンフー」お稽古予定です。どなたでも、どのクラスでもご参加いただけます。はじめての方も大歓迎です。

 

お申込みは、minminkungfu★gmail.com(★を@に変えてください)、もしくは口頭やFBメッセージでお願いします。FBイベントがあるものは、参加ボタンを押していただいてもOKです。

 

【2019年8月】

1

 

2

 

1

 

17:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

2

 

3 9:00 Park

 

4 9:00 Park

 

5

 

 

6

 

 

20:00 
池尻大橋

 

8  7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

 

9

 

 

10 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

☆14:00- 気功

11 9:00 Park

 ☆14:00站椿功

 

12

 

 

13

 

 

14

 

 

15 7:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

 

16

 

 

17 10:00自由が丘

   (シェア奥沢)

☆15:00 形意拳

18 9:00 Park

14:00 太極扇

 

19

 

 

20

 

 

2119:00 
池尻大橋

 

227:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

 

23

 

 

24 9:00 Park

☆15:00 八郷

 

25 9:00 Park

☆14:00 はじめての

    武当太極拳

26

 

27

 

28

 

297:30 吉祥寺
 19:30 九品仏

30

 

31 9:00 Park

 

 

☆は特別クラスです。

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【クラスのご紹介】

☀「体と心が目覚める太極拳」シェア奥沢(自由が丘)第2・3土曜日の午前中  

武当太極拳のほか、天地とつながる立ち方、やさしい歩法、呼吸法、太極拳の基本となる気功など、お稽古します。

 

☀「とっても自由なパークタイチー」(代々木公園):屋外。土日の午前中(不定期)

光を風を感じながら、童心にかえって遊ぶように、体と心をほぐしていきます。武当太極拳のほか、天地とつながる立ち方、やさしい歩法、呼吸法、太極拳の基本となる気功などお稽古します。

 

☀「体と心のデトックス:基本功(気功・瞑想・站椿功)」(自由が丘・九品仏):毎週木曜日 夜 

ゆるゆる準備運動、スワイショウ、やさしい立ち方、歩き方、気功、站椿功(立禅)、瞑想など、体と心を緩ませていきます。太極拳はしませんが、太極拳の基本となる体の使い方を修得できます。週の半ばのリフレッシュにも。

 

☀「おはよう☀パークタイチー」(吉祥寺の公園):毎週木曜日 朝 

光と風を感じて、ゆっくり体と心を目覚めさせていきます。ゆるゆる準備運動、スワイショウ、気功、やさしい歩き方、武当太極拳をお稽古します。

 

〜武当太極拳〜

武当太極拳は、太極発祥の地とも言われている道教の聖地、武当山(湖北省)で伝えられてきた伝統太極拳です。お稽古する十三式武当太極拳(武当玄武派)は、水が流れるように自然に動き、陰陽のバランスで力が生まれてくる、”太極拳のひみつ”がギュッと詰まっています。円を描いてしなやかに伸びる動きが美しく、初心者でも経験者でも、また年齢を問わず、おすすめです。

 

 

≪太極拳以外のクラス ≫

☀「タオを生きることば」(池尻大橋):水曜日(月2回) ※老子「道徳経」を1章ずつ読みながら、タオのあり方を体感していきます。後半は体を動かしますが、お着替えいただく必要はありません。

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【8月の特別クラス】

8月10日(土)14:00-16:30 「はじめての武当気功詳細とお申込方法は、こちら

 

8月11日(日)14:00-16:30  「やさしい站椿功」 詳細とお申込み方法はこちら

 

8月17日(日)15:00-17:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、こちら

 

8月18日(日)14:00-16:30「たのしい太極扇」 詳細とお申込み方法はこちら


8月24日(土)15:00-16:30「八郷のやさしい太極拳」 詳細とご申込み方法はこちら

 

8月25日(日)14:00-16:30「ー20歳のカラダ❤ホントにはじめての武当太極拳」 詳細とご申込み方法はこちら

 

※個人レッスン1時間半、10,000円)。

武当64式太極拳、武当64式太極剣、武当丹剣、武当太極扇、武当逍遥掌、形意拳、気功、站椿功などのほか、体や膝に負担のかからない立ち方・歩き方も指導します。詳しくはご相談ください。

※10日前からキャンセル料2000円がかかります。

 

※出張グループレッスン

5名以上の出張グループレッスンも可能です。詳しくはご相談ください。

 

※講演会など

「みんなが知らない太極拳のひみつ」など、講演もお受けしています。ご相談ください。

 

 

【お稽古時間とお稽古代】※朝の青空太極拳(吉祥寺)、特別クラスを除く

1時間半、回数券1回分(4回10,000円/9回20,000円、いずれも2か月間有効)、現金の場合は3,500円。

 

 

【服装】

動きやすい服装でお越しください(長袖Tシャツ、ストレッチのきいたトレーニングパンツ、靴下、底の浅い靴)

※公園(屋外)のお稽古は、天候によって寒い日もあります。しっかり防寒してください。

 

詳細は、下記をご参照ください。


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☀「体と心が目覚める太極拳」

 

【土曜開催】10:00-11:30 

8月10日(土):シェア奥沢 (自由が丘)

・8月17日(土):シェア奥沢 (自由が丘)

※シェア奥沢は15分前開場、終了後にお茶の時間があります。

 

≪シェア奥沢≫(自由が丘)

※シェア奥沢は、映画、食事、音楽、絵画など共通の”好きなこと”に人が集う、あたたかい触れ合いのある場所です。

自由が丘駅南口改札を出て、左に進み、突き当りを右に曲がります。この通りが自由通りです。緑道を越え、世田谷区の看板を過ぎると、左に入る道があります。ここを左に曲がるとき、目印として右手に赤いアルソアの看板があります。道なりを進み、3つ目の十字路の右奥の民家が、シェア奥沢です。

 

(シェア奥沢)

 

 

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☀「とっても自由なパークタイチー」(代々木公園)

青空の下、風や木々の香りを感じながらの太極拳です。中国でも、早朝から公園で太極拳をする姿がたくさん見られます。童心にかえってのびのび体を動かして、体と心をほぐしてから、太極拳をやってみましょう。

 

【週末クラス】9:00-10:30   ※夏季は、通常よりも1時間早いスタートです。

・ 8月  3日  (土)  

・ 8月  4日(日)

・ 8月11日(日)

・ 8月18日(日)

・ 8月24日  (土)  

・ 8月25日(日)

・ 8月31日  (土)  

※雨天の場合は、静かにお休みです。ご参加予定者には、朝7時をめどに個別にご連絡します。

 

場所:代々木公園 ※待ち合わせ場所は、南門です。初めての方は、開始10分前にお越しください。南門から入って、梅の園、丘の広場の前あたりでお稽古します。

 

   

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☀「体と心のデトックス:基本功(気功・瞑想・站椿功)」(自由が丘/九品仏)

広々とした和室で、基本功をゆっくり丁寧に練習するクラスです。站椿功、太極歩、武当五行六合功、六字訣、呼吸法、瞑想など。週の半ばに、自分の体と心と向き合って、きれいさっぱりデトックスしていきましょう。

(クラスについて、詳しくはこちら

今月は、五形功(5つの動物の気功)のうち、鶴を、引き続き練習していきます。

 

日時:毎週木曜日 19:30-21:00 (8月1, 8, 15, 22, 29日)

   ※19時から中国茶をご用意してお待ちしています。

 

場所:九品仏駅近くの和室 ※九品仏駅徒歩2分、自由が丘駅徒歩9分(詳しくはご参加の方にお知らせします)

 

 

 

☀「おはよう☀パークタイチー」(吉祥寺の公園)

ちょっと早起きして、ゆったり呼吸してゆっくり動き、全身を目覚めさせます。心と体を整え、1日をさわやかにはじめましょう。

 

日時:毎週木曜日 7:30-8:30  (8月1, 8, 15, 22, 29日)

   ※屋外での開催です。雨天の場合、静かにお休みです。

 

場所:吉祥寺駅付近の公園(詳しくは、ご参加希望の方にお知らせします)

 

料金:1回1,500円(特別価格)

 

 

 

☀タオを生きることば 

2,000年以上前に書かれた「老子(道徳経)」は、武当功夫をする人たちを含むタオイスト(道士)の間でも大切にされており、修行者たちは「読み続ければ、いつかはわかる」と信じています。そこには、しあわせに生きるヒントがたくさんつまっています。

 

毎回1〜2章ずつ取り上げます。前半はお話と対話、後半は体感できるようなワークを、太極拳・気功・基本功・瞑想から選んでやってみます。(※お着替えいただく必要はありません。)

 

日時 8月  7日(水)20:00-21:30   第34章    ※通常よりも1時間遅いスタートです。

         8月21日(水)19:00-20:30   第35章    

※開場は18:45です。

 

場所:池尻大橋駅近くの和室  ※詳しくはご参加の方にお知らせします

 

 

みなさまのご参加をお待ちしています^^

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その2)

2019.07.24 Wednesday

(乗馬体験。いちばんうしろが、わたしです)

 

夏休みに旅したモンゴルで、印象深いことを書いてみています。

 

「未知の国、モンゴルでの夏休み」は、こちらから。

「モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その1)は、こちらから。

 

今回は乗馬をする機会もありました。

 

モンゴルでは、旅行者向けに遊牧民が乗馬させてくれるところはたくさんあるようなのですが、体験するときには注意が必要です。

 

なぜなら、遊牧民は馬の乗り方を教わることなく、小さな頃から当たり前のように乗り、落馬しながら学んでいくため、「馬の乗り方を教える」とか、「馬の乗り方を習う」という概念が、ないのだとか。

 

でも旅行者は、遊牧民の小さな子供とは違うので、落馬したら危険です。

 

そこで「乗馬するなら、絶対ここ」とおすすめされたのが、Normad Horse Campです。ここは、もともと遊牧民の出身の方が、「馬に乗るという文化を伝えていくことも必要」と、はじめたキャンプです。

 

「モンゴル人に『乗馬を教える』というと、『お前はおかしいんじゃないか』と言われる。でも、今の時代には必要だから。」と。

 

それでもキャンプを開いた頃は、自分は乗れるけれども、どう教えたらいいのかわからない状態だったそうです。2年かけて、教え方を修得していったのだとか。

 

乗る前に、注意事項や乗り方の説明もあり、コツも教えてくれます。シンプルでわかりやすいため、乗っているうちに、自分のできていないところも、だんだんわかってきます。

 

初心者は、遊牧民のガイドが馬を引いてくれますが、「ひとりで乗れそうだな」と判断したら、馬を引かずにひとりにさせてくれます。「その判断も、2年前はできなかったけれど、今はわかる。出来そうな人はひとりで乗せる」とおっしゃっていました。

 

モンゴルでも、ウランバートルなど都会で育つ人は、馬に乗れない人も多いそうです。

 

今のモンゴルでは、子供の頃から馬に乗ってきた人か、まったく乗れない人か、どちらかに分かれるのだとか。大人になって、乗馬を習う人は皆無だそうです。「習う」文化がありませんから、当然ですよね。

 

今のところキャンプのお客さんも、「100%外国人」だそうです。

 

できることと、教えることは違うのは、よくあることですよね。名選手が名コーチにならないとか、選手としては花開かなくても、コーチとして大成する人もいます。もちろん、両方できる人も、います。

 

また、カリスマのような存在は、教え方うんぬんより、いてくれるだけで絶大な影響力があることもあるでしょう。雰囲気から学ぶことも、あると思いますし。

 

このあたりは、人それぞれ、好みじゃないかしらね。教えたい人、そうではない人、教えたいわけではないけれども人が自然に集まってくる人、どれもそれぞれです。

 

それにしても、モンゴルの「乗馬を教えるという概念がない」というのは、驚きました。

 

その遊牧民の常識や慣習を超えて、乗馬を教える場を作るという新たな挑戦をしてきた熱意と実行力には、もっと驚かされました。

 

それは、遊牧という文化を、新たに守り、つないでいく方法のひとつかもしれません。

 

安全に乗馬体験できることももちろんですが、そんなお人柄に触れたり、お話を聞いたりできたことも、とても良かったです。

 

こちらは、日本語でも英語でも対応可能です。どの季節でも乗れますが、冬は雪が積もって真っ白になるそうです。そんなときも、遊牧民の出番です。彼らは、どこに穴があるかを把握しているため、安全に乗るために、冬は遊牧民を先頭にして一列になって進むのだそうです。ここでも、モンゴル人の(というか、遊牧民の)地形を把握する能力に、脱帽です。

 

まれに、どすっと穴に落ちることもあるそうなのですけれどもね。落ちるのは先頭の遊牧民ガイドなので、お客さんは安全ですよ。

 

(短い時間ですが、ひとりで乗せてもらえました)

 

乗馬体験のときには、同時にお料理教室にも参加させてもらい、ボーズという肉餃子を作りました。名前の由来は、中国語の包子(バオズ)、肉まんから来ているようです。作り方は、中国の餃子とほぼ同じですが、中身はたいてい、肉のみです。ただし、これも各家庭の味があるようで、このキャンプを主宰されている方のお家では、お肉とキャベツを混ぜていたそうで、日本人には食べやすい味でした。

 

(まずは皮から。棒状にして、ナイフで切り、丸めていきます)

 

中国の餃子と同じで、旧正月に各家庭で作るそうです。1000個くらい作るのだとか。皮を丸く伸ばすひと1人に対し、包む人は4人です。皮を準備するのは、その家族で、いちばん上手な人が担当するそうです。

 

たくさん作って家族で食べたり、お客さんが来たらふるまったり、それぞれの家庭の味を堪能するようです。楽しそうですよね。

 

包み方は、色々です。小龍包のように丸くするもの、バラのようするもの。春巻きくらいの大きな皮に、くるくると巻いたものものは、「なまけボーズ」というそうです。手早くできますからね。

 

(皮を伸ばすときは、まん中が厚くなるように)

 

(透かしてみると、まん中が厚いでしょ)

 

ボーズは蒸しますが、それを油で揚げたホーショールという食べ物もあります。これは、油の通りをよくするために、形が平になっており、うすーいピロシキみたいな感じです。

 

味付けは、やはり塩。お肉の味がしっかりしているせいか、はたまた塩がおいしいためか(モンゴルの塩は、有名です)、お醤油などをつけることもなく、おいしくいただけました。

 

餃子をつくるとき、皮と中身がぴったりのとき、どちらかが余ったりするとき、ありませんか?こちらでは、それで新しい年を占うようで、

 

皮が余る → 衣服に困らない

中身が余る → 食べ物に困らない

皮と中身をぴったり使い切る → 衣服も食べ物も豊かな年になる。

 

悪い年はないあたりが、素敵です。

 

(包み終わって)

 

(いただきます!)

 

遊牧民の文化は、知れば知るほど新しく、でも「そうだよね」と思えることもある、驚きと納得がたくさんでした。

 

チンギス・ハーンの生涯を描いた井上靖さんの小説、「蒼き狼」には、こんな一文があります。

 

「この自分たちが大自然の中の無力な小さい点であるという思いは、牧草を求めて転々とし、定住する家屋も、定住する土地も持たない遊牧民たちの誰もが必ず心の底のどこかに持っていて、いかなる行動もいかなる考えをも、結局はその根底に於てそれを支配する呪文のようなもの」(「蒼き狼」井上靖 著 新潮文庫)

 

放牧も、食べるときは肉をきれいにこそげとることも、山の地形で方角を見ることも、いろいろこの「大自然の中の無力な小さな点である」ことに、結びつくような気がしました。

 

”モンゴル、よいとこ、いちどはおいで。”

 

 

【特別クラスのご案内】

7月27日(土)14:00-16:00「はじめての形意拳」 詳細とお申込方法は、こちら


7月28日(日)14:00-16:30「やさしい站椿功」 詳細とご申込み方法はこちら

 

8月18日(日)14:00-16:30「たのしい太極扇」 詳細とご申込み方法はこちら

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その1)

2019.07.24 Wednesday

 

 

夏休みに、モンゴルに旅しました。

 

予備知識もほとんどなく行ったこともあり、驚くことも多く、また、自分の勝手な先入観や思い込みにも、気づかされる日々でした。前のブログ「未知の国、モンゴルでの夏休み」では、モンゴルとはどんなところかに、触れてみました。

 

今回は、特に印象深かったこと、遊牧民についてです。

 

旅の間、現地の遊牧民にどっぷり触れ合う機会があったかというと、そうではありません。旅行者に昼食を提供するサービスをしている遊牧民を訪問したり、旅行者用の宿泊施設として建てられたゲルに宿泊したくらいです。純粋に放牧を生業としている”遊牧民”や、その住居であるゲルは、遠くから眺めるだけでした。

 

それでも、見えてくるものや、気づかされることが、たくさんありました。

 

遊牧民たちは、放牧という形で家畜を飼育しており、そのエサを求めて、季節に合わせて住む場所を移動します。モンゴルでは、主に牛、馬、羊、やぎ、ラクダが放牧されており、山の近くではヤクも見かけました。ヤクの毛で作る靴下や手袋は、丈夫で暖かいのです。

 

 

生活は厳しく、遊牧をやめて都会で働く人も多いようです。モンゴルでは、この遊牧という文化を大切にしており、守るための補助もあるようです。たとえば何かの事情でゲル(家)がダメになったり、家畜が死んでしまったりした場合、1回だけはある程度の羊などは無償で提供してくれるような制度もある、と聞きました。

 

ゲルとは、移動できる組み立て式の天幕です。モンゴル語で「家」を意味するそうです。パオ(包)と呼ぶ場合もありますが、これは中国語ですね。

 

サイズはいろいろですが、小さいものなら、ラクダ1頭に積めるそうです。慣れた人なら、30分くらいで建てることもできるのだとか。小さいとは言っても、ベット2つ、食事用の大きめのテーブル、調理場所などがあるため、3〜4人なら十分な広さがあります。

 

遊牧民は定住しないため、ゲルを建てるために土地の所有権を得たり、借りたりする必要はありません。

 

ゲルは、ウランバートルなど都市部にもあります。都市部では土地の所有があるため、自由に建てることはできず、自治体に確認が必要です。地方から都市部に出稼ぎに来ている人が住んだり、別荘として持つ人もいるようです。

 

このほかに、旅行者が泊まれるゲルもあります。ホテルですね。ツーリストキャンプと呼ばれるところにあります。こちらのゲルは移動することはなく、基本は固定式だと思います。床も板張りで、電気もひいてあります。トイレやシャワーは部屋にはありませんが、ツーリストキャンプ内にはありますので、不便はありません。

 

どのゲルも、つくりはほぼ同じです。格子状の壁の骨組みをつくり、ドアをつけ、丸い天窓を柱で持ち上げ、布やフェルト、汚れを防ぐ白い布をかぶせて紐で締めます。

 

内部は、中心に鉄のストーブがあります。南にドアを設置するようで、右側(東)は女性や子供の場所で、キッチン部分です。お客さんがここに入ると、失礼にあたるので、要注意です。左側(西)が男性やお客さんの場所です。

 

食事は奥(北)のテーブルに出されますが、天窓をつっている2本の柱の間は、通り抜け禁止です。

 

(入って北側、奥からドアを眺めたところ。左手がキッチンです)

 

(天窓。晴れた日は青空が見えます。雨が降ったらシートをかぶせるので濡れません)

 

今回は、ハラホリンに車で向かう途中、ELSEN TASARKHAIという草原にある砂山で、遊牧民のゲルを訪問してお昼ごはんをいただく機会がありました。

(※ハラホリンとは、かつてモンゴル帝国の首都がおかれていたところで、カラコルムと呼ばれていました。)

 

向かう途中、運転手さん(日本語ができるモンゴル人です)が電話を入れたとき、「これから、お昼に出す羊をさばく」という話があったそうです。なんとも臨場感があります。

 

到着してすぐ、ラクダの隊列がやってきました。ラクダは1か月くらい放牧しておけるそうです。水を与えなくても、こぶがあるので大丈夫なのだとか。そのかわり、こぶは萎れて、くたっとなってきますが。

 

ラクダの隊列には、リーダーがいるようで、そのラクダが進めばみんなが進み、止まるとみんなが止まります。飼育されているとはいえ、知らない人間に近づくのは避けるらしく、人がいるところには近づかず、ぴたっと歩みを止めます。

 

(ラクダの隊列。モンゴルのラクダは、ふたこぶです。近寄ると蹴られるので、遠くから。)

 

モンゴル犬もいました。暑さのせいか、ずーっとお昼寝していました。天下泰平ですが、番犬の役割を果たしていませんね。

 

席に通されると、まず出てくるのはスーテイ・ツァイ(乳茶)です。茶葉を湯でわかし、牛乳を加えたもので、地域によっては塩やバターが濃いところもあります。おいしいときはおいしい、いまいちなときはいまいちで、地域の味、家庭の味があるようです。

 

遊牧民のゲルは電気がなく、ろうそくの火で過ごすそうですが、このゲルでは太陽光発電をしていました。なかなか進んでいます。

 

 

お昼ごはんは、ホルホグというモンゴル料理で、羊を圧力なべで加熱したものです。味付けは塩だけ、一緒にじゃがいもとにんじんも入っていました。

 

 

骨付き羊は、かなり豪快です。モンゴルの人は、とにかく肉食で、中でも羊をよく食べます。おいしい草をたっぷり食べ、しっかり運動している羊は、「血抜きもせず、一緒に食べる」そうで、身もしまっており、味もしっかりして、でも臭みは少なく、おいしかったです。羊が苦手な方は、ダメかもしれませんが。味付けは塩だけですが、それが素材のおいしさを引き立ててくれます。

 

さきほどまで生きていた(かもしれない)羊、命をありがたく、おいしくいただきました。

 

ワイルドな骨付き肉に、動物が苦手な友人は「こわーい」と、おびえ気味でした。すると運転手さんが小さめのナイフで、きれいに骨から身をはずし、食べやすいように一口サイズに切ってくださいました。

 

この手際が、すばらしいのです。「いつもバーベキューでやっているから」と言うのですが、お肉を取った後の骨は、きれいに真っ白。こちらの方は、お肉の扱いも本当に上手です。こんなところにも、羊と共に生きてきた歴史が見えるようでした。

 

ウランバートルを出れば、どこに行っても360°を見渡せる大地が広がります。草の生え方、色もそれぞれです。ゴビは砂漠と呼ばれることもあるようですが、本当の砂漠ではなく、短い草が生えています。現地の方に言わせると、「砂漠じゃない。これは、ゴビだ。」と。

 

広い空、どこまでも見渡せる地平線、2時間車で走っても、景色は変りますが、360°見渡せることに変わりはありません。この光景は、すばらしかったです。

 

道は、舗装道路もありますが、ただ草原を走ることもあります。モンゴルの人は、山の形で方角を見ているのだそうです。すごい能力ですよね。

 

見通しの悪い都会で育ってきた人や狭い国土で育った日本人は、この広いモンゴルのようなところでは、うまく距離感が把握できない、という話を聞いたこともあります。

 

舗装道路を車で走っていても、ときどき、羊やヤギ、馬や牛などが横断していきます。怖がらせないように車は減速して、渡り終わるのを待ちます。

 

ときどきは、車にはねられてしまうこともあります。「そういうときは、どうなるの?」と運転手さんに聞いてみたら、

 

「たぶん、昼間にはねたら、車が悪い。夜にはねたら、飼い主が悪い」という答えでした。夜は家畜たちもお家に帰りますからね。

 

放牧の様子を見ていると、いろいろと興味深いことがありました。

 

やぎと羊が混ざっていることが多かったので、聞いてみたら、「羊の群れにやぎを入れておくと、やぎが先導して家に帰ってくれる」とか。やぎは、おりこうさんなのですね。

 

木で作った丸い柵の中に、子馬が入れられているのを見かけることもありました。馬乳酒を作るためだそうです。母馬と子馬をいつも一緒にしておくと、ミルクはみんな子馬が飲んでしまいます。馬乳酒用のミルクを取るためには、昼間は子供を母馬から離して、搾乳するのだそうです。子馬は、朝晩だけお母さん馬からミルクをもらうのだそうです。

 

ただし、これは西の方のやり方だとか。

 

「西は馬乳酒を造るために、子馬は昼間、ミルクを貰えない。だからそんなに強い馬には育たない。でも、その馬乳酒を飲んで育った人は強く、モンゴル相撲は西が強い。東は、子馬は昼夜ずっとミルクを貰えるため、強い馬が育つ」と教えてもらいました。

 

馬乳酒とは、馬のミルクに種として馬乳酒を1割程度加え、馬(牛?)の皮袋の中に入れて、一晩攪拌させて作ります。「馬のミルクは甘い」というのですが、お酒になると、すっぱいので、よくわかりません。皮袋に入れるほうが、菌の作用でおいしくなるそうですが、皮袋を清潔に管理するのは大変なので、現在ではプラスチックを使うところも多いのだそうです。馬乳酒にも、各家庭の味があるようですね。

 

遊牧民のゲルでふるまわれるほか、スーパーなどにペットボトルで売られているものもあるのですが、「おすすめしない」とか。味とか質も問題もあるようです。

 

アルコール度数は2〜3パーセントで、そんなに高くないのですが、標高が高いせいか、ちょっといただいたら、ふわんふわんしてきました。

 

「初めての人は、お腹が緩くなることもあるから注意してくださいね」というアドバイスもありました。質がよい馬乳酒でも、慣れていない人は注意ですね。

 

遊牧民は、食生活の大部分を家畜に依存してきているため、馬や羊の乳製品は、とにかく多いです。ヨーグルトを乾燥させたような硬いものや、柔かくバターのような味わいのもの、いろいろです。あまりに種類が多く、それぞれで、味は食べてみないとわかりません。

(右側にあるのが、ヨーグルトを乾燥させたようなもの)

 

モンゴルの食といえば、肉と乳製品です。小麦も食べます。内陸のため魚は食べませんし、野菜は、今でこそ育てているところもありますが、歴史的にはあまり食べません。

 

土地の環境や腸内環境にもよるのかもしれませんが、「お肉とお魚、バランス良く食べないと」とか、「野菜もたくさん食べないと」というわけでもないのですね。

 

「馬は、友達であり、大事な食糧でもある。だから馬の色を現わす言葉は100種類くらいある。けれども魚は、どれもみんな”魚”。」と言っていました。

 

生活に関わってこないものは、名前もついていないというのは、どの国でもあることですが、モンゴルでは魚の他に、花も「あれもこれも、みんな”花”。それぞれの名前は、みんな知らない」そうです。

 

また、遊牧民と言えば馬に乗るイメージですが、現在では、オートバイに乗る人もいます。「その方が効率がいいから」と。遊牧民は、朝、放牧し、日が沈む前には家に連れて帰りますが、様子によっては、放牧したまま夜を明かすこともあるそうです。ただしその場合は、遊牧民が近くにやってきて、泊まるのだそうです。放置せず、ちゃんと管理しているのですね。

 

今回は乗馬も体験できました。馬の話もいろいろありますが、長くなってきたので、その2に続きます。

 

最後に、旅行者の宿泊用ゲル、ツーリストキャンプの写真を掲載します。ここは温泉地でもあり、西洋人の旅行者も多く、優雅な温泉リゾートでした。

 

(ツェンケルにあるシベート・マンハン。ツーリストキャンプです。)

 

(シベート・マンハンの温泉。イオウの香りがして、お湯はとろんとしていました。いいお湯です。モンゴル人はシャワーが一般的で、お風呂に入る習慣がなく、温泉と聞いてもぴんと来ないらしいのですが、いちど入ると、とりこになる人もいるとか。)

 

(ツーリストキャンプのゲル。旅行者用の宿泊施設です。朝晩は冷え込みますが、ストーブに火を入れてもらうと、暖かです。左手奥の建物には共同トイレがあります。広くてキレイです。)

 

 

☀☀☀モンゴルの夏休み:馬と羊と、遊牧民(その2)は、こちら☀☀☀

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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未知の国、モンゴルでの夏休み

2019.07.23 Tuesday

 

7月、早目の夏休みに、モンゴルに旅しました。

 

わたしの人生に突然、現れたこの国は、友人の親族が駐在しており、誘っていただいたのです。

 

ご縁がなければ、自分から「行こう」と思わなかった場所です。ご縁とは、びっくりするような展開をもたらしてくれますね。ありがたいです。

 

さて、どんなところなのかしらと、ガイドブックで調べようとしたところ......ない。わたしが確認したところでは、「地球の歩き方」しかありません。しかも「ここに行ったらいいよ」とお勧めされたところは、まったく出ていません。

 

幸い、「少ない情報で旅のプランを決めるのは大変でしょうから」と、現地にいらっしゃる友人のご親族が、旅の案を提案してくださいました。

 

モンゴル、ほんとうに未知の国だったのですよ。それだけに、行って驚くことも、たくさんでした。

 

モンゴルの国土は日本の約4倍ですが、人口は、約300万人です。びっくりしました。300万人といったら、日本では茨城県や広島県くらいです(ちょっと足りませんが)。うち約140万人が、首都のウランバートルに住んでいます。

 

ウランバートルは、50万人を想定して作られた都市なのだとか。地方から仕事を求めて移り住む人が多いようで、あちこち、しょっちゅう工事をしていたり、何かとパンク状態なのかな、と感じる光景を見ることもありました。

 

聞いた話では、15年くらい前は街中に牛が歩いていることもあったようです。今は高いビルも建っており、すっかり都会の顔です。ここ数年で、特に大きく発展したようです。都市部の生活は、便利で快適でした。

(ウランバートルにあるボグド・ハーン宮殿博物館。ビルも立ち並びますが、仏教寺院やこのような歴史建造物もあります)

 

モンゴルまでは、毎日1便、直行便が飛んでおり、約5時間ほどで到着します。行きの飛行機の中で読んでいたのは、司馬遼太郎の「モンゴル紀行:街道を行く」です。少ない中、見つけたモンゴル情報でした。ガイドブックとしては古すぎですが、この国を知るためは、とてもいい本でした。面白かったです。

 

司馬遼太郎は、1973年の秋に、モンゴルに旅しています。ソ連(当時)経由で、新潟(1泊)→海路でハバロフスク(1泊)→イルクーツク(1泊)ここでモンゴル領事館でビザを貰う→ようやくモンゴルへ、という気の遠くなるような行程でした。途中で関所も通らねばならず、到着するだけでも一苦労だったのですね。

 

本の中で司馬遼太郎は、「モンゴルへは、おそらく今後もじかにゆけることはあるまい。ソ連を通らねばならな」と書いています。直行便の中で読むと、なかなか感慨深いものがありました。今は、短期の旅行ならビザなしで行けます。50年とは、想像できない変化をもたらすものですね。

 

到着したのは、ウランバートルのチンギス・ハーン空港です。偉大なる英雄、チンギス・ハーンに似合わず(ごめんなさい)、こじんまりしていて、入国の列も、モンゴル人、外国人とも、それぞれのレーンに4〜5人と、あっという間でした。搭乗ゲートも、ひとつしかないのですよ。今、別の場所に新しい国際空港を建設中のようです。

 

荷物を取って外に出てみると、なんだか体がふんわりします。めまいを起こすほどではありませんが、その手前くらいの感じで、ふわんふわんするのです。

 

「どうしたのかしら?くたびれているのかしら?」と思いながら、そのままお迎えに来ていただいた方の車に乗り込みました。

 

泊めていただくお宅は4階で、あいにくエレベーターが故障中でした。4階ならイケると思って登り始めたのですが......なんだか体が妙に重く、ちょっぴり息切れも。4階って、こんなに大変だったかしら?心なしか、息も浅い感じです。

 

これはちょっと気をつけないと......無理はできないな、と思っていたら、

 

原因は、どうやら標高です。ウランバートルの平均標高は、約1350mです。高いですよね。現地の方が「くたびれやすいですよ」と説明してくださいました。

 

そのせいか、旅行中に電車や車で地方に旅したときには、道中ぐうぐう寝ていました。「あんなに寝たら夜、寝られなくなるのでは」と心配されるほどでしたが、夜もぐっすり眠りました。わたしなりの本能的な対処法だったのかしらね。

 

帰る頃には、少し楽に階段を登れるようになり、「赤血球の数が増えてきたのでしょうね」と言われました。思いがけず、軽く高地トレーニングができたかしら(そこまで高くはありません)。

 

通貨はトゥグルク(Tg)で、だいたい1円=24Tgでした。銀行や両替所で日本円から換金できますが、コインがなく、すべて紙幣です。5千円で12万Tg、ちょっと多めに換金すると、すごい札束になります。「厚い札束を持っていると狙われるから、少額ずつ換金するように」と注意されました。

 

ただし、街中ではカードが使えます。現地通貨が必要なのは、地方に行くとき、それからザハと呼ばれる市場(といっても、買い付けに来るところでもあります)で買い物をするときくらいです。ウランバートルでは、ほぼキャッシュレスです。便利ですね。

 

気候は、1年を通して乾燥しており、シャンプーしても、洗濯しても、すぐ乾きます。夏の時期の気温は30℃以上に上がり、暑かったです。ちょっと歩くと汗がダラダラ、直射日光もキツく、サングラスは必須で、洋服も袖があるほうが、肌を日差しから守れて快適でした。

 

夏は雨の季節でもあり、今回も博物館にいる間に、滝のような雨が降り、雷も聞こえました。博物館内も雨漏りしていて、職員さんたちが慌てふためいていた様子を見ると、よくあることではないようですね。雨は1時間くらいでやみましたが、道路は水はけが悪く、車がものすごい水しぶきを上げながら走っていました。

 

あまり雨が降るところではないので、たまの雨のための水はけまで、整備しきれていないのかしらね。

 

道路を歩く人はあまり多くなく、たいてい車です。なんと、プリウスが多いのです。ただし中古車です。日本では車検に通らないかも、と思うような車もバンバン走っています。

 

プリウスは、日本ではけっこう良い車と認識されていると思うのですが、どうやらモンゴルでは違うようです。

 

「こちらでは、外見で判断されるから、車や服装が大事。プリウスだと信用がない」とか。プリウス、とほほですね。

 

ついでに外見の話をすると、スーパーでお買いものしていても、きれいなドレスに装飾品を身に着けた女性たちに出会いました。会社の食事会のようなとき、女性は一度帰宅して、きれいに着飾ってからやってくるのだそうです。

 

女性が華やかなのは、勢いがある証拠でもありますけどね。モンゴルと言えば、素朴な感じを勝手に想像していたのですが、全然違いました。こんな風に、旅の間は、いかに勝手な先入観を持っているか、思い知らされるような日々でした。

 

ウランバートルでは、日中は暑く、朝晩は少し気温が下がりますが、それほど冷え込みませんでした。クーラーは使わず、窓を開ければ、気持ち良い風邪が入ってきます。夏は空気がきれいなので、問題なく窓を開けられるようです。

 

7、8月を過ぎるとぐっと冷え込むようになり、大気汚染の問題もひどくなってくるようです。冬では−30℃にもなり、寒さしのぎのために、ウランバートルは街中にセントラルヒーティングを供給する施設があります。有料で、モンゴル人は安価に、外国人はそれなりの価格だそうです。格差を考えると、妥当ですね。聞いた話では、たとえばお医者さんで月収が2万円くらい(日本円換算)なのだとか。

 

地方では寒さしのぎのために、古タイヤを燃やし、それが大気汚染の原因になっているようです。一応、禁止されているようなのですが、とにかく寒いとなったら、背に腹は代えられないのでしょう。なかなか解決しにくい問題かもしれません。

 

ちなみに、ガソリンは輸入ですので、値段は高めです。日本とあまり変わらないくらいでした。

 

産業が乏しいため、スーパーに行くと、ほとんど輸入品です。これが日本なら、ちょっと高級なスーパーのように見えてしまいますが、事情が違います。海外製品が贅沢品なのではなく、国内産がないから、外国モノが並ぶ、ということですね。

 

夏の名物は、ナーダムという祭典です。ウランバートルでは国家記念日である7月11日〜13日に開催され、これに合わせて日本からツアーでやってくる観光客も多いようです。モンゴル相撲や競馬、弓射が三種競技です。

 

わたしが到着したのは12日の夜で、主要な競技はすでに終わっていたのですが、テレビでちょっと見ることができました。今では外国人が参加できるものもあり、鳥を模したような衣装を身に着け、羽ばたきながら入場し、草原のあちらこちらで相撲を取る、というような、なかなか面白い光景でした。どの国でも、おまつりはいいですね。

 

ナーダム目当ての方は、11日の開会式に間に合うように、10日までに到着されたらいいですね。

 

ナーダムは地方でも開催され、開催日は土地によって様々です。夏を通して、あちこちで楽しめるようです。(と言っても、広いので、ちょっと見に行こう!とはならないかもしれませんが。)

 

そして、モンゴルといえば、特筆すべきは遊牧民です。牛や馬、羊やヤギ、ラクダやヤクを飼い、時期によって草原を移動して生活します。

 

特定の居住地を持たず、ゲルという移動式の円筒状の天幕で生活します。ゲルとは、モンゴル語で「家」を意味するそうで、今は遊牧民の住む家をさすようです。パオ(包)とも言いますが、中国語ですね。

 

このゲル、解体するとラクダ1頭で運べる量になるのだそうです。組み立てにかかる所要時間は約30分。もちろん、遊牧民のように慣れている人ならば、です。

 

(ゲル)

 

このゲル、地方の牧草地にも見られますが、ウランバートルでも見られます。

 

遊牧民は、特定の住所を持たず、定住していません。家畜を連れて移動するため、移動先に自由にゲルを建てることができます。

 

一方、モンゴルにも土地の所有はあります。このため、ウランバートルや自治体が管理しているところでは、自由にゲルを建てることはできず、使用料などを支払う必要があるようです。

 

なんといっても驚いたのは、360°見渡せることです。遠く低い(といっても、ベースが高いですけどね)山が連なり、どこにいってもぐるっと見渡すことができる経験は、ほかではちょっとないです。

 

ひたすら広い大地、ひたすら広い空、ときには迷子になりそうですが、モンゴルに住む人々は、山で方向を見分けて、ちゃんと目的地に到着するのだとか。

 

わたしには、あちらもこちらも同じように見えてしまいましたが(苦笑)。

 

広いところに育った人々だからなのか、とにかく目がいいです。司馬遼太郎の「モンゴル紀行」では、現地の人が「〇〇がやってくる」と言ってから5分とか10分後、豆粒のようなものがうっすら見えてくる、というようなくだりがあったのですが、それも納得できるようでした。

 

モンゴルの人々は、おおむね親切でした。ただ、ニコニコするというよりは、どちらかというと無表情でそっけないので、一見、ちょっととっつきにくい感じもあります。でも実際には、親切です。無駄に笑わない、という感じなのかしらね。

 

旅行中は、ウランバートルを拠点に、ちょっと東南のサインシャンドへの寝台列車の旅と、ちょっと西のハラホリンとツェツェルグへの車への旅と、あちこち移動もありました。

 

サインシャンドはガイドブックに出ていないのですが、パワースポットとしては人気の場所です。寝台列車で、片道10時間くらいです。

 

ハラホリンは、かつてモンゴル帝国の首都がおかれていた場所で、カラコルムと呼ばれていました。日本人も協力して、遺跡もたくさん発掘されており、日本のJICAの援助で建てた博物館は、小さいながらも素晴らしい内容でした。世界文化遺産のエルデニ・ゾーという仏教寺院もあります。

 

ハラホリンから車で2時間くらい行くツェツェルグは、なんと温泉地です。西洋人にも人気のようでした。

 

実は、モンゴル人は「お風呂に入る」習慣がないため(みんなシャワーです)、温泉といっても興味を示さないらしいのですけれどもね。ただ、いちど経験すると、その気持ちよさにはまる人もたくさんいるそうです。

 

東と西の土地の違い、気候の違い、生活の違いなども、いろいろと感じられる豊かな時間になりました。

 

ゲルと遊牧民、そして美術や書の美しさ、食など、印象深かったことがたくさんです。それはまた、順に書いていこうと思います。

 

”モンゴル、よいとこ、いちどはおいで。”

 

(360°ぐるっと見渡すことが、普通の国)

 

 

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ヘアドネーションしました

2019.07.08 Monday

(髪を切る1か月前)

 

「ヘアドネーション」をしました。

 

小児がんなどの治療や、なんらかの事情で頭髪に悩みを抱える子供たちのかつら(ウィッグ)を作るために、自分の髪の毛を寄付する仕組みです。

 

知ったのは、あちこちで友人たちが協力していたおかげです。

 

わたしは、自分の髪の毛が好きです。「好きなもので、誰かの役に立てるなら」と、約3年前に伸ばし始めました。

 

そのときは、「今なら白髪もほとんどないし」と思ったのですが、調べてみたら、白髪でも、パーマがかかっていても、クセ毛でも、寄付できるのですね。

 

寄付の条件は、31cm以上です。※

 

最初、そんなに長く必要?と思ってしまったのですが、31僂隆麌佞悩遒譴襯Εッグは、長さ15僂曚鼻¬麋省の長さなのだそうです。驚きました。

 

今回、美容院で測ってみたら、短いところで45僉長いところは50僂曚匹△蠅泙靴拭

 

...ということは、おそらく去年くらいでも、長さは足りていたのですね。でも、美容師さんから「長ければ長いほど、いいらしい」と教えてもらったので、これはこれでよかったのかしら、と思っています。

 

長い髪のウィッグが嬉しい子も、いますしね。

 

ヘアドネーションには、趣旨に賛同している「賛同サロン」があり、そこでも切ってもらえますが、わたしは学生の頃からずーっとお世話になっている美容師さんに、お願いしました。

 

髪の毛を切るとき、寄付するときの条件があり、それを守ってもらえれるなら、どこで切ってもいいのです。

 

ずっと知っている美容師さんだったこともあり、特にセレモニー感もなく、普通におしゃべりしているうちに、はさみが入っていました。

 

ヘアドネーションをすると決めて、すでに経験された人にに話したとき、「伸ばすプロセスも味わってね」という言葉をかけてもらいました。でも実際のプロセスは、想像していた味わいとは、全然違うものでした。

 

まず美容師さんに、喜ばれました。「毎日、大量に切られていく髪の毛を見ていると、これを何かに活用できないか、といつも思うんだよね。だから、こうやって役立っていくのを見ると、すごく嬉しい。」と。

 

一度だけ、海外で海に重油が流れ出てしまったとき、それを吸い取るために髪の毛が使われたようで、美容院に「大量に髪の毛を求む」みたいな案内があったことがある、と話してくれました。そんな活用方法、あるのですね。

 

「髪の毛伸びたね」と言われる機会も多く、そのたびに、いろいろな人にヘアドネーションの話をしました。

 

ご存知の方も、初めて聞く方もいらっしゃいましたが、どの方の反応も好意的です。

 

中には「聞いたあと、測ったら31僂△辰燭ら寄付してきた」と、わたしよりも先に切った方もいらっしゃいました。

 

説明が下手だったのか、「え?髪の毛、売るの?」(考えたこともありませんでした(笑))とか、

 

「え?それで自分のウィッグ作るの?」とか。(ひとつのウィッグを作るために、一人分では足りません(笑))とか、

 

なかなか斬新な発想が返ってきたことも、ありました。

 

この期間、愛しく、大事に伸ばしてきたかというと、そうでもありません。

 

わたし史上、最長の長さです。これは、未知の世界への突入です。

 

細めの髪の毛で重量はないほうですが、それでも頭は重たくなってきます。洗った髪の毛を梳かすのにも、ひと苦労です。

 

ボタンなどに引っかかって取れなくなったときには、「きいーっ!」と思ったり、(格闘の結果、どうしようもなかったとき、ちょっとだけ切りました)、

 

人混みで、うっかり早く頭を動かしたら、後ろにいる人に舌打ちされてしまったり(こんな風に迷惑をかけるとは。謝りました)、

 

料理しているとき、なんだか妙な匂いが、と思ったら、髪の毛の先が焦げていたり、(あぶない...自分が丸焦げになってしまいます)、

 

トイレで、自分の髪の毛を敷いてしまいそうになったり、

 

「味わってね」と言われたときは、もっとしみじみ、喜んでもらえることに思いをはせて、と思ったのですが、全然違いました。

 

それでも、悲喜こもごも、確かに味わい深いプロセスでした。

 

男性でも、賛同して実践される方がいらっしゃるのだそうです。美容師さんいわく、「最初は、『変なヤツ』と見られていたものが、『実は...』と説明すると、『いいヤツじゃないか!』と、みんなの見る目が180度変わるのだとか。

 

武当山に行けば、髪の長い男性がたくさんいますから、ふつうですけれどもね(笑)。道士(道教の修行者)は、髪を切りません。(が、短い人も、います)。

 

ある場所の「ふつう」は、他の場所の「変りもの」です。

 

 

余談ですが、美容師さんと髪の毛にまつわるあれこれを話していた中で、面白い話を聞きました。

 

髪の毛はデリケートですから、突然10円玉ハゲができるお客さんも、いらっしゃるのだそうです。

 

ご本人は気づいておらず、伝えるべきか迷いつつ、結局は正直に話すそうです。「あとから知ったら、嬉しくないだろうし。」と。

 

あるお客さんの場合、「右後ろにありますよ」と伝えたら、「えっ!ちょうど右後ろに嫌な上司がいる!絶対それだ!」という話になったこともあるとか。

 

でも「ハゲは、大丈夫なんですよ。ちゃんと生えてくるから」と。

 

何かの具合で、成長が阻害されているだけで、ひとたび生え出すと、他のところより早く伸びるのだそうです。

 

それこそ他が3竸びる間に、ハゲていたところは6竸びるくらいのスピードです。「さぼっていてゴメン。待って!すぐに追いつくから!みたいな感じなんだろうね」と。

 

不思議ですよね。でも、すごいですよね。

 

他にも、こんな話もありました。

 

長く通ってくるお客さんの中に、ご両親と一緒に来るお子さんがいらして、あるとき「今日はいつもと違う」と感じたことがあったそうです。迷った末に、「もしかしたら、この後、熱が出るかもしれないし、病院で見てもらったほうがいいかもしれません」と伝えたら、その足で病院に行ってくださって、おたふくだと判明したそうです。

 

ホームドクターばりの活躍じゃありませんか?(もちろん、医者ではないのですが)。さすが職人さんだなあ、と思いますし、いつも同じ人にお願いしているからこそでもありますよね。こういうのも、コミュニティで生きる良さかしらね。

 

 

何かを「やろう」と決めるとき、それはつながりからやってきて、つながりを通して伝わって、つながりを思い出させてくれます。

さらには「人生、まだまだ知らないことばかり」と思わせてくれます。

 

新しいことやってみたい方、ぜひ、ひとつの選択肢に入れてみてください。

 

やってみたら、何が起きるかしらね。

 

 

※31儖焚爾任癲寄付はできます。頭皮に悩みを抱えている子供のウィッグとしては長さが足りませんが、美容師さんの研究用、練習用などに、活用してもらえるようです。

 

 

 

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