瞑想

2019.03.29 Friday

 

「瞑想、するよ」と話すと、「どんな瞑想?」と聞かれることがあります。

 

瞑想にもいろいろあり、導かれていくところも違うようです。目的に合う瞑想方法でないとなかなかうまくいかない、という話もあります。

 

わたしの場合は、目的がはっきりしているわけではありません。

 

ただ体と心をリラックスさせて、深く静かな状態に入っていくだけです。「明鏡止水」みたいな感じですね。夜、静かな湖面に、月がそのまま映っているような、透き通って、澄みとおった状態です。

 

これ自体が目的とも言えるのかもしれませんが、実際には、その先に現れる感覚というのか、意識というのか、そういうものがあるため、やっぱり目的でもなさそうです。通過地点かしらね。

 

やり方は、いろいろです。

 

静かに坐ることもありますが、習慣的には站椿功(立禅)が多いですし、「動く瞑想」と言われる太極拳も、そのひとつです。

 

坐ることは、一見、楽そうですが、体を完全にリラックスさせて坐るのは、なかなか大変です。理想は大仏さまのお姿です。不要な緊張をなくし、最低限の力で坐るには、体の構造の理解や、体の状態を把握する力、感覚なども必要だと思っています。最初からできなくても、坐りながら、育てていけばいいのですけれどもね。

 

站椿功は、5分とか30分とか1時間とか長さはいろいろですが、一定時間立ち続けるわけですから、”体をリラックスさせる”点では、少しハードルが上がります。でも、二本足で立って歩く人間にとって、構造を活かし、最小の力で最大のパワーを出す方法を得ることは、大切で、意味のあることだと思っています。

 

立ちながらリラックスできれば、坐るときもリラックスしやすいですしね。

 

坐る瞑想と、站椿功の難関のひとつは、気が散りやすいことでしょうか。体が静か(陰)で動きがないと、心は散り散り、動いてしまいがちです(陽)。

 

「何か浮かんできても、そのまま眺める。」と言われたりしますが、わたしには、これは難しいです。「眺める、眺めるうっ」と、考えてしまいます(笑)。未熟なだけかもしれませんが。

 

こんなときには、散らかる心をひとつにまとめます。「ひとつにまとめれば、いつでも消せる」と習いましたが、消せるなら、もう消さなくてもいいわけです。方法は、呼吸に意識を集中したり、耳を外に向けて大きく開いたりと、いくつかあり、そのときの状態や、やっているもの(坐る、站椿功)によって選んでいます。

 

「動く瞑想」とも言う太極拳は、体が動く(陽)ぶん、心が静まりやすい(陰)という一面もあります。ただし套路と呼ばれる型を覚えていなかったり、動くときに無駄な動きが含まれていると、体を深くリラックスさせる方向には行けません。そのため、套路を覚えたあとは(覚えている最中も)、どうやったらいちばん楽にできるか、無駄な動きがないか、もっと軽やかにできないか、常にチャレンジです。

 

明鏡止水のような状態の先には、自分の内と外の境界線が、あいまいになっていく感覚が現れます。意識は内にも外にも広がります。天地と繋がる、という言い方もできます。

 

内と外がつながっている感覚は、すべてのひとつの源である太極を体感しているときでもあります。その先の気づきは、その時々です。

 

わたしの先生(武当玄武派第16代伝人 明月師父)は、「站椿功をすると、天地と繋がって、あれこれ日常の心配事などが、どうでもよくなるよ」と、ニコニコ話してくださったことがあります。

 

ほんとうに、そんな感じです。

 

しあわせだなあ、と、ぼうっと感じることもありましたし、ボロボロ泣いたこともあります。

 

「こうしよう!」というアイディアが浮かぶこともあります。

 

何が起きるかわかりません。それが、いいところです。予測できるものは、頭で考えていますものね。

 

誘導瞑想をすることもあります。瞑想指導家の山田孝男先生の「内なる光」というCDをかけて、やさしくて深い声に耳を傾け、体を預け、心を開いていきます。

 

 

疲労が強いときは、そのまま寝落ちしてしまうこともありますが、それはそれでよし、です(瞑想の目的からは外れますが、個の場合の優先順位は、睡眠の方が上です。)

 

山田先生は、「瞑想は 人生を創造していく心の力を養う 目に見えない心の力が実は 目に見える形で人生を変えていく最大の力なのだということを 教えてくれる」と書かれています。

 

誘導に導かれて、いろいろビジョンが見えてきます。これも、いいのですよ。

 

もうひとつ「これも瞑想かな」と、思ったものがあります。

 

今日、世田谷文学館で開催されている「ヒグチユウコ展 CIRCUS」に行き、たくさんの作品をぼんやり見ているとき、外にあるもの(作品や空間)と、自分の内側が、「つながっている」と感じました。

 

この方の作品、大好きなのです。会期が3か月あり、行きやすい場所でもあったため、今日が3回目の訪問です。

 

作品が素敵なのはもちろんですが、入り口のドア、階段、柱、建物の内部まで、展示スペースではないところまで、いろいろデコレーションされていて、サーカス気分を盛り上げてくれます。

 

中に入ると、ほんとうにサーカス小屋に入ったみたいな場所もあります。手書きで「ここ座らないでね」と、かわいいイラストと一緒に注意書きがあったり、売り切れの多いグッズ売り場にも、「がんばってて作っています、すみません」ということばが、イラスト付きで張り出されていたり、

 

とにかく楽しんでもらいたい、という作り手のみなさんの心が、伝わってくるようなつくりなのです。

 

お客さまも、子供からお年寄り、男性、女性と、幅広いです。みんなにこにこ、じっくり見入ったり、驚いたり、感心していたり、陶酔していたり、いろいろですが、その雰囲気もいいのです。

 

展示会ですから、それなりにワサワサしていますが、わたしの体はリラックスし、心も静かで、作品や、そこにいる人々、空間と、自分との境界線があいまいで、つながっている感じです。

 

「心で見る」という表現も、ぴったりきます。

 

1回目は、もっとがっつり、作品に心を奪われていた気がします。文字通り、心を奪われてしまって、自分から飛び出している感じですよね。それもいいですが、3回目の今日は、もう少し客観的に、深く静かに味わえた気がします。

 

「さあ、瞑想しましょう」としなくても、いつでもどこでも、瞑想への入り口は、あるのかもしれないな、と思いました。

 

いい体験でした。

 

どんな体験がよくて、どんな体験がダメ、というのはないと思っています。みんなそれぞれ、自分なりの感覚を感じていけたら、いいですよね。

 

 

ヒグチユウコ展CIRCUS 東京会場は3月31日(日)まで。それから各地を巡業します。詳しくはこちらから。

 

 

【これからの特別クラス】

3月31日(日)/4月21日(日)14:00-16:30は「たのしい太極扇」です。詳細とご応募方法はこちら


4月7日(日)14:00-16:30は「やさしい站椿功」です。詳細とご応募方法はこちら

 

4月14日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」第3回 ワニの上陸 です。詳細とご応募方法はこちら

 

4月28日(日)13:00-15:00は、千葉県香取市(小見川)の「立って、歩いて、太極拳」です。詳細とご応募はこちら

 

4月29日(月・祝)14:00-16:30は「−20歳のカラダほんとにはじめての武当太極拳」です。全くの初心者、もしくは太極拳のお稽古に悩んでいる方に。太極拳とは?というお話から、基本的な体の使い方を体験できます。

 

 

(展示会の入り口)

 

(展示会場の外、カフェに続くスペースで。いちいち、あれこれ、かわいらしい)

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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「気づく」力を育てる方法

2019.03.19 Tuesday

(あずき袋を投げたところ)

 

太極拳は、健康を促進する面も、もちろんありますが、

 

長い目で見ると、感覚を鋭くしていくこと、つまり「気づく」力をつけることが大きいと、感じます。

 

むしろ、気づくことから心身を健やかにしていくという方が、ふさわしいかもしれません。

 

自分の状態に気づくために、他人やモノの助けを借ります。

 

太極拳の套路(型)はひとりでやりますが、実際の練習では、ペアを組んで、自分の状態に気づいてもらうことも多いです。

 

例えば、ひとりが立ち、他の人に横から前から後ろから押してもらい、倒れにくいか、倒れやすいか、とか、

 

体の使い方によって、出る力にどのくらいの差があるのか、などに、気づいてもらっています。

 

相手がいることで、違いが実感できます。

 

同じように、武器や道具も、自分の状態を教えてくれます。

 

”とっても自由なパークタイチー”という公園のお稽古には、ときどき小さなあずき袋が登場します。手のひらくらいの大きさの袋に、ずっしりあずきが入っています。

 

これで、袋の投げっこ遊びをするのです。

 

中国の武当山の以前の学校(今の先生の師匠の学校)で、ときどきやっていたものです。

 

ポイントは、受け取るときに、できるだけ音を立てないことです。

 

あずき袋には、重さがあります。それを”命”のように尊重して、飛んでくる動きを殺さないようにします。

 

たとえば、飛んでくる袋に対して、”取りに行く”と、袋と手が正面衝突するようになり、大きな音がでます。

 

そうではなく、飛んでくる袋の軌道に、受け取る手の動きを合わせることで、音はほとんど出ずに袋が自分の手に収まります。袋が落ちてくるなら、自分の手も合わせて落としながら受け取ります。

 

投げるときも、腕を肩からぐるぐる回して、円運動の延長で投げます。腕の動きの軌道に沿って袋を投げると、無駄な力を使わずに済みます。

 

最初はゆっくり、なだらかな放物線を描くように投げます。

 

だんだん慣れてくると、フェイントがあったり、早いスピードで跳んできたりします。

 

隣の人を見ながら後ろに投げる、とか、

 

足の間から投げる、とか、

 

とっても自由です。

 

フェイントがあったり、早いスピードで飛んできたりすると、大抵の人は、あわてます。そして、失敗します。

 

大切なのは、「落とさないようにする」ではなく、自分の状態に気づくことです。

 

あわてる=緊張する=体が硬くなる=心も大らかさを失う → 失敗する、に、気づくことです。

 

たいていは、「袋を落とした」とか、外で起きていることにばかり気がいって、自分の状態の変化に気づいていません。「次は、落とさないぞ」と、また外で起きることを目標にします。視野が狭くなっています。

 

 

それよりも、自分の緊張に気づいて緩めるほうが、成功する確率は上がります。

 

日常でもありますよね。すごい剣幕で何か言われると、平常心を失って同じ勢いで返してしまったり。突発的なことが起きると、あわててオタオタしたり。

 

投げる方も、同じです。「この人に投げるぞ、投げるぞ」とする場合、他の人や周りが目に入っていないこと、ありませんか?

 

フェイントをかけることができるのは、広い視野が保てているからです。見ているところ以外にも、意識が届いています。

 

そして、リラックスしている人は、早いスピードでも投げられます。

 

太極拳と同じですね。太極拳は、ゆっくり動くと思われていますし、そのとおりですが、実はいちばんゆっくり動ける人は、いちばん早く動けます。

 

気づく力が育っていれば、ゆっくりでも早くでも、自分を見失わずに反応できます。気づきやすくするために、ゆっくりからはじめます。ですから太極拳は、ゆっくり動きます。雑になったり、ごまかしたりしないように、です。

 

高いビルに囲まれて、視野が狭い都会では、一点集中になりやすいですよね。スマートフォンは便利ですが、あの小さな画面に手も意識も目も集中していると、投げるときも、投げる一点に集中しやすくなります。

 

周りが見えない、ということですよね。

 

たまには、広い外に出て、緑の香りや風の心地を感じながら、全方向に意識を向けてみるのも、いいのではないでしょうか。

 

いかに、自分が狭い世界で生きているのか、わかるきっかけになるかもしれません。

 

こういうことは、真剣に取り組むよりも、遊びながらやるほうが、いいのです。真剣に、というのは良さげに聞こえますが、周りが見えない状態になっていることも、ありますしね。それでは本末転倒です。

 

自分ひとりで生きているのではなく、社会の、自然の、宇宙の中で、生きているのですしね。

 

 

 

≪特別クラスのご案内≫

3月24日(日)13:00-15:00は、千葉県香取市(小見川)の「立って、歩いて、太極拳」です。詳細とご応募はこちら

 

3月 31日(日)14:00-16:30は「たのしい太極扇(第19回)」です。詳細とご応募方法はこちら

 

4月7日(日)14:00-16:30は「やさしい站椿功:しあわせを呼ぶ7つのステップ第6回)」です。詳細とご応募方法はこちら

 

4月14日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 第3回 ワニの上陸 です。詳細とご応募方法はこちら

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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宇宙のパズルに、ぴたっとはまるとき

2019.02.27 Wednesday

 

「ありのままの自分」と言いますよね。どんなイメージでしょうか?

 

最近、上の絵のようなイメージが、思い浮かびました。

 

いちばん上の場合のように、宇宙のパズルに”わたし”という1ピースが、ぴたっとはまるイメージです。

 

ぴたっ、と言うと、窮屈そうに感じる方もいらっしゃるかもしれません。

でもたとえば、地球の約7割は海です。水の特徴は、抵抗せず、環境に応じて自由に形を変えることです。

そして地球も、宇宙も、動いています。ぴたっとはまりつつ、ゆるゆる、自分もまわりもゆったり流れているというイメージです。

 

自分が動くとき、その波は全体に伝わります。逆も同じです。そしてそれは、調和が取れています。

 

すごく力強くありませんか?絶対的な安心感も、あります。

 

そうではなく、

2番目のように、自分を守るために鎧で武装して戦おうとしていたり、

3番目のように、自分を無理に大きく見せようとしていたりすると、

 

パズルには、ぴたっとはまりません。

 

こう書くと「2番目、3番目はダメだよね」と受け取られるかもしれませんが、そう言いたのではありません。なぜなら、2番目も3番目も、それから他のはまらないケースも、自分なりに精一杯やっていると思うからです。

 

わたしも過去に、すごく2番目だったことがあります。

 

自分が弱いから、守ろうとして鎧を着ているうちに、着ていることを忘れてしまい、「ありのままの自分」がわからなくなってしまったような感じでした。

 

すごく不満があるわけではないけれど、なんだか楽しくないし、何をしたいのかわからず、迷子のような状態でした。

 

鎧を着ることが当たり前になっていると、脱ぎ方もわかりませんし、脱いだら不安です。いつ敵にやられてしまうか、わかりません。(周りが敵だと思っていたら、そもそもパズルにはまりたくないですよね。)

 

頭でっかちで、「〇をするために、準備として△をする、次に×をする」と、理屈で動くような感じでした。

 

そんなわたしに、「みんな、あなたのように何でもできるわけではない」と言う人もいましたが、「わたしだって努力している」と反発したり、「それはやらない人の言い訳だ」とまで思っていました。

 

怖いですよね。実際、「近寄ったら怒られそう」という印象もあったようですが、それも「憎まれっ子、世にはばかる」という言葉で、よしとしていました。

 

鎧を着ているのですから、怖がられて当然です。相手は、怖がって逃げるか、もしくは自分の方が強いと思えば、攻撃してくるでしょう。

 

では、鎧を着ていれば無事なのかというと、そうでもありません。怖いと言われれば、心は痛みます。なにより、本当の自分の思いは、鎧に隠れて外に出ていません。

 

自分という軸がないから、表面を固めることしかできなかったのかもしれません。

 

この頃、わたしに「あなたは行動しなければ、何も得られないと思っているでしょう。待つことを知らない。」と、言ってくれた人たちがいました。

 

すんなり受け入れられたわけではありませんが、どこかで「そうなの?」と思っていました。

 

そして今は、そのことばどおりだ、と思うようになりました。

 

上の絵の、いちばん上の場合のように、宇宙のパズルに自分がぴったりはまったら、たぶん遠く離れたところの波動も自分に届きます。逆に自分の波動も、地球の裏側にも届くでしょう。

 

そうなると、自分が〇をしたから△が起こり、ではなく、庭を掘ったらお宝が出てきたり、遠いところで自分がまいた種が花を咲かせたり、自分だけの小さな世界の”原因→結果”では、起こりえないことが起きてきます。

 

ありのままの自分として生きることは、とってもパワフルだ、というのは、こういうことだと思います。

 

 

ありのままとは、老子のいう「無為自然」にもつながります。

 

無為とは、何も為さないこと、自然そのままのこと、

自然とは、自ずと然り、調和に満ちた世界のことです。

 

生態系は、もともとそうですよね。個としては生死があっても、全体は動き続けます。少なくとも、今のところは。

 

何も為さず、あるがままであれば、宇宙の動きと同期し、全体として大きく動き始めます。それが調和です。

 

 

「あるがまま」のひとつは、別の人になろうとしないことだと思っています。

 

「あの人、いいなあ」と憧れるのはいいですが、わたしは”あの人”ではありません。

 

でも「いいなあ」と思うあの人に、わたしの中にある種が反応して、ムクムクと芽が出ることは、ありますよね。うらやましいこと、嫌でたまらないこと、どちらにも「わたしは誰なのか」を見つけるヒントがあると、思っています。

 

「あの人の白い花、きれいね。わたしは赤い花を咲かせるのよね。」みたいになれば、いいですよね。

 

 

ありのままの自分は、言葉で表現できるものではなかったり、タイミングによって変わったり、たくさんあるかもしれません。いずれにしても、どれもそのときの自分にとって居心地の良いものでしょう。

 

それを探す方法は、いくつかあると思います。好きなこと、頼まれなくてもやってしまうことなどにも、そのヒントはあります。嫌でたまらないこと、許せないことは、裏に大切にしたいことが隠れていることも多いです。

 

わたしもいろいろやりましたが、自分を強く感じさせてくれたのは、站椿功(立禅)です。

 

体の余計な力を抜いて、最小限の力で立ち、心を静めていくと、ありのままの呼吸が現れます。大地や天とのつながり、縁(えにし)ができます。

 

天地との縁ができれば、エゴの自分、鎧を着た自分は、もう必要ありません。だって、絶対的に安心ですからね。

 

静かに立っていると、涙があふれてくることも、なんどもありました。「ひとりではないのだ」とか、「ひとりで頑張らなくても、助けてくれるのだ」と安心を実感できたときも、ありました。

 

中国語では、これを「喜悦」と言います。日本語だと、至福、かしらね。

 

これがあるから幸せだ、とか、これを成し遂げたから幸せだ、というものではなく、ただ、存在するだけで幸せな感覚です。

 

日常の小さな悩み事は、どうでよくなってきます。

 

「ま、いっか」と、自然におおらかな気持ちになれます。

 

至福を感じたとしても、いつも上手くいくことばかりではありません。困ったことも、起きます。でも、自分の捉え方は、かなり違ってくる気がします。そして捉え方が軽やかになれば、楽に過ごせる気がしています。

 

 

ふりかえって、ありがたいな、と思うのは、折にふれて「それは違うよ」と言ってくれる人たちがいることです。

 

「あなたは待つことを知らない」も、そうですし、わたしが「憎まれっ子世にはばかる」と思っていたときにも、「それは違うよ、嫌われていいなんてこと、ないでしょ」と、真実を言葉にしてくれた友人もいます。「あなたは自分を大切にしていない」と、何度も言ってくれた人もいます。

 

なかには、言われると苦しいこともありましたが、「今の自分が良かれと思ってやっている、これじゃないんだ」と気づかせてくれるきっかけになりました。うっすらとだったり、ガーンとだったり、いろいろでしたが。

 

これも、宇宙は自然と調和に向かって動いていることのひとつだと感じています。

 

人のことばには、聞く耳を持つものですね。耳に痛いものであれば、なおさら、です。

 

 

≪3月の特別クラスのご案内≫

3月3日(土)14:00-16:30は「しあわせを呼ぶ7つのステップ:やさしい站椿功第5回)」です。詳細とご応募方法はこちら

 

3月10日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 第2回 人体の中にある魚 です。詳細とご応募方法はこちら

 

3月17日(日)14:00-16:00は「ー5歳のハッピーウォーク」です。詳細とご応募方法はこちら

 

3月24日(日)13:00-15:00は、千葉県香取市(小見川)の「立って、歩いて、太極拳」です。詳細とご応募はこちら

 

3月 31日(日)14:00-16:30は「たのしい太極扇(第19回)」です。詳細とご応募方法はこちら

 

 

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「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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調和

2019.02.08 Friday

 

朝の站椿功(立禅)が、好きです。

 

なにしろ、すっきりします。ごちゃごちゃしている思考や感情、体が、すっきり洗われて、1日のいいスタートになります。

 

朝は、鳥の声がたくさん聞こえます。季節によっては虫の声も聞こえます。午後になると、その声は潜まります。それはそれで、いいのですけれどもね。

 

站椿功をしているとき、耳を外に向けて大きく開きます。心を静めるための、ひとつの方法です。

 

瞑想などするとき、「心を無にする」と言うことがありますが、散り散りに乱れる心を、いきなり0(ゼロ)にするのは、大変です。

 

「散らかっている心を、ひとつにまとめる。1にすれば、それを無にすることはできる。」と、昔、気功の先生から教えていただきました。言い方を代えれば、1にできたら、無理やり消す必要もありません。

 

耳は、外に向けて大きく開きます。「聞く」意識を、手放します。

 

聴く感覚は、求心性です。開けば、入ってきます。それを積極的に聞きに行くと、逆に入ってこなくなります。

 

心身ともに静かになり、耳を大きく開いていると、いろんな音が聞こえます。

 

鳥の声、風の音、車の音や、人の声。ガッシャーンという何かが倒れた音や、自転車のブレーキ音、時間によっては工事の音も聞こえます。

 

それぞれ、関連性はありませんね。単語だけ見ると、異質な寄せ集めです。

 

でも実際には、これらの音は、驚くほど調和しています。どれもお互いを邪魔することなく、わたしも、どれにも邪魔されません。(もちろん、すぐ横で大きな工事の音がしている場合は、別です。)

 

宇宙の調和って、こういうことなのかもしれないと、感じます。

 

宇宙は柔軟で、余白があって、ある程度の生活音も、その中で調和させてしまうような気がしています。

 

これは、とってもいい体験になりました。

 

 

「予定調和」ということばがあります。

 

哲学用語と、日常で使う場合と、ちょっと意味が違うような気がするのですが、

 

哲学用語の場合は、17〜8世紀のドイツの哲学者、ライプニッツが唱えたもので、「異なる世界が神によって調和がとられていること」です。英語では、pre-established harmony (あらかじめ確立された調和)、上記でわたしが感じた調和は、たぶんこちらですね。

 

日常で使う場合は、あらかじめ誰の目にも結果が明らかで、実際に予定通りの結果になること、のようです。英語でいうと、Things happen as expected(ものごとは、予想したとおりに起こる)です。「起こる」がhappenという”偶然起こる”という意味を含む単語で、原因→結果の起こる=occurとは違いますが、それでも、as expected(予想通りに)というように、人間が予想した通りに起きることを意味しています。

 

だいぶ、イメージが違いませんか?

 

後者だと「予定調和は好きじゃない」という表現で使われたりすることもありますよね。

 

哲学的に使われている前者は、人間の予想外のことまで含まれているのではないでしょうか。

 

わたしが站椿功をしているときに感じた調和は、まさにそうじゃないかな、と思うのです。自転車のキーッというブレーキ音と、チュンチュンという鳥の声が調和するとは、予測していませんでしたから。

 

 

わたしが信じていることの中に、「美しいものは、美しく見せようと意図しないから、美しい」というものがあります。

 

太極拳にしても、「ああ、いいなあ」と感じるとき、演武している人は、「きれいにやろう」とは思っていません。

 

「きれいに見せよう」という思いは、エゴになり、飾りをつけたように不自然に見えるのかもしれません。

 

歌も、同じかもしれませんね。この前「たまうた」という「魂につながる歌い方」というワークショップに参加したときに、ガイドしてくださった方は、「たくさんの人の歌を聴いてきて思うことは、聴く人が感動するとき、歌い手は、ほとんど何も考えていない」と言っていました。

 

「感情を込めて歌おう」としないほうが、聴いている人が感動する、というのです。

 

その話を聞いたとき、島倉千代子さんの「人生いろいろ」を思い出しました。軽く、明るく、「人生、いろいろ」と歌う声には、ぐっとくるものがあります。

 

逆に、もしあれを、存分に感情を込めて歌われたら、苦しくなってしまうかもしれません。

 

感情は、そのときにしかいられません。過去の感情を、今に持ってくることはできません。過去の出来事を、苦しいと感じているなら、それは「今」、その出来事を振り返って湧いてくる感情なのです。

 

つまり感情は、都合よくも悪くも、増幅されたり、違うものにすり替えられることもあるわけです。

 

すでにある歌詞とメロディーに、自分の中にある感情を込めて歌うと、この「ずれ」が出てしまうのかもしれません。

 

歌詞やメロディーには、それ自体に力があります。さらっと歌う方が、そのパワーが表現されるのかもしれませんね。

 

 

踊りをされる方から体の使い方を習っていたとき、「天地をつなぐ透明なパイプになる」と教えていただきました。パイプが透明だからこそ、いろいろな表現が現れます。

 

それは、自分の予測の範囲を軽く超えて、驚くような感覚や、何かをもたらすことがあります。

 

それがライプニッツの唱える予定調和で、宇宙の調和の現れなのかもしれないな、と思っています。

 

 

そういえば、どなたか女優さんが、「すごく難しくて、どう言ったいいかわからないセリフがきたら、棒読みするのがいい」と言っていらしたことがあります。なんだか、すごいな、と思いました。棒読みとは、宇宙にすべてを預けることで、それが調和を働かせるコツかもしれませんね。

 

 

 

【特別クラスのご案内】

2月10日(日)14:00-16:30は「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」第1回 進化は背骨に現れる です。詳細とご応募方法はこちら

2月16日(土)14:00-16:00 は「しあわせひきよせ ハッピーウォーク」です。詳細とご応募はこちら

2月17日(日)14:00-16:30は「たのしい太極扇(第18回)」です。詳細とご応募方法はこちら

3月  3日(日)14:00-16:30は「やさしい站椿功第5回)」です。詳細とご応募方法はこちら

 

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だんだん、わかってくる

2019.02.06 Wednesday

(中国、武当山の南天門)

 

武当拳をはじめて4年目の2012年、武当山にお稽古に行っていたときのことです。

 

先生から、「あなたの動きは外見はきれいだけど、中が悪すぎる。体が緊張して硬すぎる」と、指摘されたことがあります。

 

「がーん」という衝撃でしたが、すんなり受け入れられました。こんなにまっすぐに指摘してくれた人はいなくて、ありがたかったですし、先生の言い方や雰囲気から、真摯なものが伝わってきたからかもしれません。

 

それから体をリラックスさせるお稽古が始まりました。(そのときのお話は、こちらから「先生との出会い」)。

 

最近になって、なぜあのときそう指摘されたのか、わかった気がしました。教えているとき、今の自分なら、あのときの先生のように言えるかもしれないと、思えるようになりました。

 

7年くらいかかっていますね(笑)。

 

 

太極拳は、相手を想定した攻防の連続で型ができていて、それを套路(とうろ)とよびます。でも套路自体は、実際に相手と組むことはなく、ひとりで行います。

 

そのため、たとえば相手の腕をとって引くとか、押すという動作のときに、実際にどのくらい力が出ているのか、わかりにくいです。つまり、見た目では、力が出ているものか、ないのか、わかりにくいのです。

 

もちろん、見る人がみれば、しかもずっと見ていたら、ちょっとしたタイミングのずれなどから、冒頭の先生のようにわかると思いますが。

 

太極拳の力の出し方は、勁(けい)といいます。筋力頼りではなく、力の使い方を学んで使うことにより、自分の力を合理的に最大限に発揮させます。

 

上手く表現するのは難しいのですが、”力が通っている”感じです。

 

この勁を発するためには、条件があると思っています。

 

心体の無駄な緊張がないこと(あると、そこで力の通りが途切れてしまいます)、

勁を発する原理(陰陽のバランスや、力の元など)を理解して動いていること、です。

 

先生に指摘された頃のわたしは、このふたつとも、わかっていませんでした。わかっていなければ、やれませんよね。

 

 

太極拳のお稽古は、やればやるほど、基本が大事だと気づかされます。「基本が全然できていない」と悩むことも多かったです。

 

でも「できていない」と思うと、そこにアンテナが立つのか、いろいろと教えてくださる方との出会いがあります。

 

 

今、教えていると、「基本ができていない気がする」とか、「好きだけれども、どうやっていいかわからない」という方に、お会いすることがあります。

 

ご本人たちは悩んでいるのですが、ある見方をすれば、いいところに来ているな、とも思います。

 

わからない、と頭では思っていても、心の奥の深いところで、何か大事なことに気づいている感じがするからです。それは、続けてきたからこそ、得ている感覚なのです。

 

でも、ひとりだと煮詰まってしまって、出口が探せないこともあります。わたしがそうだったように、です。そんなとき、ちょっと違う視点をくれたり、風通しをよくしてくれる人がいると、状況は大きく変わります。

 

先生とは、そういう存在だと思います。

 

だから、悩んでいる人がいても、きっと大丈夫。自分がなんとかしたいと願っていれば、ちゃんと出会いはあるし、先は開けます。

 

だから、きっとみんな、大丈夫。

 

こういうものは、いろんな準備ができたとき、だんだん、わかってくるものです。続けていれば、必要なタイミングで、必要なものが、やってきます。

 

 

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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