武当太極扇

2015.08.22 Saturday



(武当太極扇)

わたしが大好きなもののひとつが、太極扇です。
これはわたしに、お腹から全身つながって動くことを教えてくれたのです。

4年前、武当山にお稽古にいったときに教えていただきました。
先生は、当時16歳の女子。吴淑雯(Wu shu wen)という名前です。

動きの練習に入る前に、まずは休み時間や空き時間に、扇を開く練習から始めました。
手首はほとんど振りません。お腹の力を伝えて、一気に開きます。
バラバラと開く音がするのも、だめです。一瞬で、音は一つ。バッと開きます。

これだけでも一苦労です。指が緊張していると扇がひっかかって全部開きません。
指をリラックスさせて一気に開いたら、くっと指を使って扇の骨を押さえます。

なんとか開けるようになったら、動きの練習です。
慣れないうちは腕だけ振ってしまうのですが、そのたびに
「ノー!!!」と厳しい声が飛びます。
腕は体が動くのにつられて、くるんと回るだけなのです。
さらに、体もくるくるターンするのですが、これもつま先でくるんと回ったりしません。
それでは安定して回れないからです。
足の裏は全部つけて、細かく踏みかえることで、くるくるターンします。

武当太極扇は、切れ目なく早く動くところと、3秒ほど止まるところなど、
緩急のリズムがあります。たくさんの動きを「1」のリズム、つまり止まらずに動くところもあり、
練習中に「フォームがわからないから早くできない」と言っても、
先生は「ノー!とにかく『1』で動け」とおっしゃいます。
その練習の様子を見ていた友達はちょっとおびえながら「君の先生は怖い。。。」と
言ったほどです。やけっぱちでやってみると。。。案外、できるのです。
先生、さすがです。

習っているとき、とても印象深いことがありました。
先生が自分の練習中に足を痛めたことがあります。
その足では、低い姿勢を取るのは苦しいです。
でも、わたしにフォームを教えるために、苦しそうな顔をしながら、何度か
見本を見せてくれたのです。
その姿を見て、教えるとはこういうことだと教わりました。
まだ小さな16歳の先生を、わたしはとても尊敬しています。


(扇の骨は、本来は剣です。これは相手の首に剣を突き付けているところ)

扇が好きな理由はいくつかあります。
動きが好き、ということもありますが、見ている人を笑顔にするということも大きいです。

竹の骨でできた扇は、開くと大きく響く音がします。
日本の公園で練習していたときは、サッカーの練習をしていた小学生の男の子たちが、
しばらく遠くから見ていて、そのうちに近寄ってきました。「それ、何?」
説明して「やってみる?手首をふらずにお腹の力を伝えてひらくんだよ」というと、
こぞって挑戦。ああでもない、こうでもないとみんなでワイワイ騒ぎながら「できた!」と喜びの声。
ひとしきり遊んで、「ありがとうございました」と礼儀正しく去っていきました。

幼稚園くらいの男の子には、「昨日、ウルトラマンショーに出ていたでしょ」と笑顔で
話しかけられたことも。「うん」と答えてしまいました(うそつきです。ごめんなさい)。

中国で練習していても、周りの人がみんなニコニコしながら見ていきます。
こんな風に、笑顔が広がっていく様子が、好きです。

3年自分で練習して、去年から生徒さんにも教えるようになりました。
「楽しい〜」と言いながら、生徒さんがお稽古する様子も、嬉しいです。

これからも、わたしももっと練習して、武当太極扇を伝えて行きたいです。



























(太極扇を教えてくれた、吴淑雯。)


(吴淑雯とは、おいかけっことか、くすぐりっことか、よく一緒に遊びました。
男子からは「女っ気がない。。」と嘆かれていましたが、わたしから
みたら、大好きなかわいい女の子です。カンフーの先生になりたくて、
今でも田理阳師父(武当玄武派第十五代伝承人)の学校にいます。
いつかまた、会いたいです。)


calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< April 2018 >>

selected entries

categories

archives

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM