太極拳は、自分を生かすため、自分が活かされるため

2020.08.31 Monday

 

 

太極拳を教えることは、好きです。その機会は、とても大切にしています。

 

でも、教えるために太極拳を続けてきたわけではありません。

 

人のためにやってきたわけではなく、自分がやりたくて続けてきただけで、ある意味ただの”オタク”なのですが、だからこそ人の役に立つこともあります。

 

では、自分のためにやってきたのかというと、それもちょっと違うような気がします。

 

站椿功(立禅)をするとき、昔から、ときどき涙がこぼれます。

 

站椿功は、体と心が静かになっていくと、深い潜在意識の領域に入っていきます。普段は自覚していない、本当の願いに触れに行く感覚があります。

 

本当の自分がどんな人で、この世で、何をしようと思って生まれてきたか、です。

 

生まれる前に神さまと約束したことでもありますが、生まれたとき、もしくはちょっとすると、すっかり忘れてしまいます。

 

そして、この世で生きるために、この世のルールを習っていきます。それは必要なことですが、同時に、「これがいい」という社会で一般的に信じられている価値観に、取り込まれていくこともあります。

 

それが、本来の自分の願いと合っていればいいのですが、そうでない場合は、いろいろ起きます。

 

本来の自分を封印してして、中身が空洞のような自分で生きたり、

封印しても消すことはできない本来の自分と、社会で「よい」とされている価値観との間で、ゴツゴツぶつかって痛い思いをしたり。

 

程度かは、人によると思いますが、どちらにしても自分で経験しないと、何が本当の願いなのかは、わかりません。

 

本来の自分を封印して生きたときも、ゴツゴツぶつかって葛藤した時期も、忘れてしまった本来の自分の願いを思い出すためには、必要な時期なのでしょう。

 

そして、忘れていたことを思い出していくことが、生きることでもある、と思います。

 

理由もわからずに涙が出るときは、忘れていたことを思い出しているときだと言います。わたしも、2009年に初めてひとりで中国の武当山にお稽古に行ったとき、ぽろぽろと涙が出てから、

 

お稽古をしているとき、特に站椿功(立禅)をしているとき、ぽろぽろと泣くことがありました。

 

そうやって、少しずつ思い出していったのだと思います。

 

先日の「誰かの代わりに泣く(2020年8月19日)」にも書いたのですが、最近は、また違う泣き方をするようになりました。

 

ほろほろと涙がこぼれて、なんとなくですが、「これは自分の涙ではない」気がするのです。

 

誰の涙なのか、後からわかることもありますが、わからないこともあります。

 

それが誰なのか、具体的にわからなくても、泣きたくても泣けない誰かの代わりに泣くことができるなら、それもいいかな、と思っています。そんな自分の活かされ方も、あるような気がするからです。

 

 

太極拳をすることは、まずは自分を知ることでした。

 

具体的には、自分の体の緊張に気づいて、それを取り去っていきます。その緊張は、本来、背負わなくてもいい荷物や、自分が弱いために守ろうとして着た鎧だったりします。

 

自分を信じられず、自信がないから、外に硬いものを纏って、自分を守ろうとします。

 

「わたしは愛されていない」とか、「愛されるに値しない」という思いも、自分を信じられないことに入ります。事実がそうだったわけではありません。なぜなら、人間の赤ちゃんは、ひとりでは絶対に育つことはできないので、誰かがその時期、愛情をかけて育ててくれたことは間違いないからです。

 

でも、たとえばお腹が空いたときに、お母さんがトイレに行っていて、すぐにごはんがもらえなかった、みたいな体験でも、「わかってもらえない」「愛されていない」というトラウマになるそうです。

 

これ、誰にも悪気はないですよね。愛されていなかったわけでも、ありません。

 

そんなどうしようもないことを、解消していくのが、大人の時代だと思っています。

 

子どもは、親の庇護が必要なので、実際には不自由です。社会に適合するために、素直な心を閉ざしていったり、持ち続けようとするとケンカばかりになることもあります。「わかってもらえない」気持ちは、さらに進むこともあります。

 

でも大人は、自分で選択していくことができます。子どもの心、それは生まれたときに約束してきた本当の願いにつながっていると思っているのですが、それを取り戻して、その通りに生きることができるのは、大人だからこそだと思っています。

 

子どもの心を取り戻し、本当の願いを思い出していく方法は、いくつもあると思いますが、わたしにとっては、それが太極拳でした。

 

体の緊張に気づいて取り去っていくことは、身に着けてしまったことも忘れた鎧に気づいて、ひとつずつ脱いでいくことでした。

 

同時に、中身が空洞でスカスカだと、「鎧を脱いだら立っていられない、存在できない」となってしまうので、自分の軸をしっかり立て、天地を結んで生きることを覚えていきました。站椿功は、これをするための大きな助けになりましたし、今でもなっています。

 

軸がしっかりしてくれば、残りの部分は力を抜いても大丈夫です。

 

それでも残る硬さは、心の硬さが体に現れたものだったりします。体の緊張から、自分の心の様子を知ることを覚えて、それを取り去っていくことも、覚えました。

 

取り去っていくと、本来の自分が現れます。自分の本当の願いも、深い沼のような潜在意識の底から浮上してきます。「わたしは、こうしたいのだ」ということを、世間で「よい」とされることに振り回されることなく、だんだんと、選択できるようになってきます。

 

それが、自分を生かすことのような気がします。子どもの心を取り戻して、その通りに生きることでもあります。

 

自分の緊張に気づいて取り去っていくことは、今も続いています。人は、簡単に緊張するからです。一度脱いだ鎧も、いつまた着てしまうか、わかりません。

 

お稽古を続ける大きな理由のひとつは、余計に背負ってしまっている荷物や、身に着けてしまう鎧に気づいて、それを取り去る時間が必要だからなのでしょう。

 

無駄な緊張を取り去って、できるだけ透明な自分になっているとき、エゴ(自我)も、無くなって(もしくは少なくなって)いる気がします。

 

本来、自分なんていう人は、いないのだ、と思うことがあります。

 

わたしは、出会った人、過ごした場所、その関わりの中での経験で出来ている気がして、それ以外の「自分」なんて、いないような気がします。それは、エゴのない(もしくは少ない)状態なのかもしれません。

 

そうなったときのイメージが、上の図です。

 

人は、みんな違います。エゴがない状態だとしても、その人それぞれの特徴や特性はあります。アンドロイドじゃないですものね。

 

世界や宇宙はパズルのようなもので、そこには自分のカタチが空いているような気がします。鎧で身をかためているときは、そのカタチにはまりませんが、緊張が取れて透明がになっていくと、自分がぴたっとはまります。

 

すると、世界や宇宙と一緒に動き始めます。もう、ひとりで動いているわけではありません。

 

それが、世界や宇宙で自分が活かされることじゃないのかな、と思っています。

 

それは、「人のために」とか、「社会のために」と意図して何かをすることではなく、自分を生かして生きているだけで、世の中の役に立つ、みたいなイメージです。

 

そうなると、時代の流れと、自分の動きが合ってくる、という感覚もあります。

 

 

話は変わりますが、今、2000年続いた魚座の時代が終わり、みずがめ座の時代に入るという、パラダイムシフトが起きていると言われています。

 

聞いた話なので、詳しいわけではないのですが、2000年の間「こうだ」とされてきたものが、すっかり変わっていく節目を迎えています。

 

一人のリーダーや権威者がいた時代から、誰もがリーダーになる時代になったり(AをするときはAさんがリーダーでBさんは参加者、BをするときはBさんがリーダーでAさんが参加者、みたいなイメージです)

 

自分で自立しないといけない(経済的な自立を含めて)から、社会や地球で共同創造をしていく時代に入っていくようです。

 

「わたし」から、「わたしたち」に変わるときでもあります。

 

そして、自分がやりたいことをやって、自分を満たすだけで、周りにいる人にとっても、社会にとっても、いいことにつながり、誰もが幸せになる時代が来る、と言われています。

 

この話を聞いたときに、わたしの「自分を生かす」ことから、「自分が活かされる」感覚になってきたことと、重なるような気がしました。

 

「誰かの代わりに泣く」で書いた、そろそろ自分のために泣かなくてもよくて、誰かの代わりに泣くことも増えるのかもしれない、というのも、そのひとつです。(そうは言っても、また自分のために思いっきり泣くこともあるかもしれませんが。)

 

時代の流れと、自分の流れが合っているという感覚は、なんの根拠もなく、感覚でしかないのですが、

 

この時代に生きることを選んで生まれてきたと思うと、それが合っていることは不思議ではないですよね。どちらかというと、そりゃ、合うでしょう。

 

わたしは、なかなか自分のことがわからず、大人になってからも、自分を知るために、ずいぶん時間がかかった気がしますが、それは人と比べられるものではないと思っています。

 

ずいぶんのんびり、そしてゴツゴツぶつかって泣いてきた気もしますが、同時に、どこかお気楽で前向きな性格のおかげで、希望だけは持ち続けた気がします。そして、人との縁に恵まれて、助けられたことも多かったと思います。わたしには、いろいろ含めて、これが自分のペースだったのだと思います。

 

自分のペースは、上の図のように、宇宙のペースとも同期します。それが、流れに乗ることだと思っています。

 

 

さて、どんな時代になっていくのでしょうね。

 

どうなるとしても、自分を生かして、宇宙で活かされていきたいですよね。そのために、これからも太極拳を続けるのだと思っています。

 

そしてもうひとつ、自分なんてものは、本当はいなくて、出会った人や過ごした場所、その関わりとの経験で出来ている、と書きましたが、唯一「これは自分だ」と思えるものがあります。

 

自分の体です。

 

体は、いろいろな経験をするための器という面もありますが、

 

この体があるから、本当の願いを思い出したとき、自分を生かして、行動して、それを実現していくこともできますし、宇宙で自分が活かされるという役割も、果たすことができます。

 

これがなかったら、思いだけあっても、何もできません。

 

「わたしなんていない」と感じたとき、「この体、必要?孤独を強めたり、エゴや競争を助長するなら邪魔じゃない?」と思っていたこともあります。

 

今はその分、いっそう自分の体が愛しく思えます。

 

体から入って、体から離れて意識が拡大していって、その後に、広がった意識を持ちながら、また体に戻ってきた、みたいな感じです。(これ、何言っているか、わかりにくいかもしれません。)

 

この世での命がある限りは、この体を大事にして、満喫して生きようと思っています。

 

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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