人間関係を好転させるために、できること(2)

2020.07.04 Saturday

 

(中国 武当山の山頂から)

 

先日の「人間関係を好転させるために、できること(1)」では、

 

「他人は変えられない」と言ういけれど、人が変わるきっかけを、自分がつくることはできるし、そうやって平和を取り戻していくのが太極拳の技だと、ひとつの例をご紹介しました。

 

結論としては、相手を変えようとしなくても、本来の柔らかい自分でいるだけで、相手が自分から鎧を脱ぐように、仕向けることができる、でした。

 

自分のことだけ整えておけば、いいわけです。

 

今回も、それは同じです。太極拳のお稽古は、その整え方を学ぶだめのものです。

 

太極拳の套路は、太極という宇宙の根源、ひとつの源から、陰と陽に分かれて、この世が生まれ、人が生まれ、陰と陽がくるくる転換しながら、人生が進み、最後は太極に合わさって、またひとつの源に還っていくという、一生のダイジェスト版みたいなものです。

 

この世では、争いや衝突もあります。太極拳の套路が攻防の連続なのは、攻撃を受けたり、争いに巻き込まれたりすることがある中で、自分がどうありたいかを、経験するためだと思ってます。

 

やられたらやり返すのではなく、根底にある調和(太極)を信じて、それを取り戻すために戦う(行動する)のが、太極拳です。戦うとは言っても、相手を倒すのではなく、どちらも生き残るために、技を使います。

 

では、どうするのでしょうか?お稽古で、よくやってもらうものをご紹介します。

 

ふたりで、こんな感じに対面します。

 

 

右の人が攻撃してきた、という想定です。左の人は、どうするでしょうか?

 

ここからイラストでの説明になります。申し訳ないことに、左右を逆転して描いてしまいましたので、ここからは、左の人が攻撃してきた想定で、見てください。

 

まず、イラスト 

 

 

左の人が攻撃してきたのを、右の人は攻撃し返しています。

 

次は、イラスト

 

左の人が攻撃してきたことは認識しつつ、右の人は自分の軸(縦に伸びる力)を保ち続けます。

 

実際に体験すると、どんな感じになると思いますか?

 

お稽古では、,鉢◆⇔省体験してもらって、自分がどういう気持ちになるかを、感じてもらいます。ここは、左の人がどう感じるかを見ていきます。

 

,両豺隋∈犬凌佑押してくると、右の人は押し返しますよね。すると、左の人はさらに押したくなってきます。どんどん闘争心が湧いてきます。「もっと攻撃したくなった」という過激な発言になったりします。

 

ここでちょっと試しに、左の人に押し返すのをやめてもらいます。すると右の人は、前につんのめったり、倒れたりします。

 

つまりお互いに争っているつもりでも、相手が押してくれているから、直立していられるのです。

それだと、争うことをやめられないですよね。これが、世間の対立やケンカとか、戦争の構図だと思います。

 

△両豺腓呂匹Δ任靴腓Δ?右の人の反応が、太極拳で身につける反応です。

 

左の人が押してきても、縦に伸びる軸を保ちます。具体的には、両足で地面を押すことで、頭が上に伸びます。押された力に対して押し返すのではなく、縦に伸びる力で吸収してしまうようなイメージです。

 

左の人はどんな気持ちになるでしょうか?

 

「押す気がなくなった」

 

と、やめてしまいます。押しても押しても、意味があるように思えないので、「もう、いいや」という気分になります。

 

攻撃してきた相手が、自分の意思で、攻撃をやめます。すごく平和な解決法じゃないですか?

 

この場合も、途中で左の人に押すのをやめてもらいます。右の人は自立したままで、倒れません。

 

右の人は常に、自分は天地とのつながりを保ちます。左の人が押してきた場合は、ちゃんとそれを認識して受け止めますが、その間も天地と自分との関係は保ったままです。左の人が押すのをやめたら、天地と自分とのつながりに戻るだけです。

 

自分の周りで何が起きても、自分を整えるだけでいいのですよ。

 

それならできそうでしょ。

 

これは、誰かが攻撃してきた場合、どう対応するか、です。でもそれよりもいいのは、争いを自分の周りに起こさないことです。

 

理想としては、赤ちゃんのようでいることです。想像しただけで、ちょっとニコッとしてしまうでしょ。

 

ニコニコ笑う赤ちゃんを見て、攻撃したくくなる人って、ふつうに考えてたら、ないですよね。

 

それに対して、こわーい顔をして体を硬くしたら、相手は恐怖を感じて、防衛本能で攻撃してくるかもしれません。体を硬くするのは、自分が弱くて怖いからなのですが、それが相手を怖がらせてしまうわけです。不幸な循環ですよね。

 

内側が弱いから、外側を鎧を着るように固くしないと、自分が存在できないと思ってしまうのかもしれません。仕方ないですよね。

 

太極拳を習って、わたしが一番やってきたのは、ここです。心身ともに、です。

 

自分の体の無駄な緊張に気づいて、ひとつずつそれを緩めていきます。でも、よりどころがない状態では、「緩めたら立っていられない」という恐怖心が働いて、緩められません。そのために、天地を結ぶ軸をしっかり立てることを、学びます。

 

すると不要な緊張を、手放していくことができます。

 

体が緩んでいっても、心がきゅっと固くなると、体の緊張として現れます。周りの人には「怖い人」に見えてしまうわけです。

 

体の反応で、心の状態に気づき、体の緊張を緩めて、心も緩めていきます。

 

いつもそうしなければならないのではなく、自分が嫌だったら、例えばどうしても怒りたかったら、そうすればいいと思います。でもそれは、相手の緊張も呼びますよね。平和な結果には、なりません。それも経験です。

 

そういうことを繰り返していくうちに、自分が望むような状態を、作れるようになってきます。

 

わたしのまわりは、10年前より、ずっと平和で穏やかになりました。

 

こういうことは、頭や理屈で考えるだけだと、難しいのではないでしょうか。それを体の反応で体験できるところが、太極拳のいいところです。

 

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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