透明な体と心

2020.05.25 Monday

(Photo by Xie Okajima)

 

今朝、ヨーヨー・マさんが、バッハの「無伴奏チェロ組曲」を、ライブ配信されていました。

 

アメリカの東部時間で午後3時、日本は朝の4時スタートです。今、アメリカは夏時間なのですね。

 

新型コロナウィルスで亡くなった方への追悼、そして明日への希望を込めての演奏でした。

 

ベッドに寝転んだまま聴くという、怠惰で贅沢な時間で、ぼんやりしていたからかもしれませんが、とても不思議な感覚でした。

 

音の渦に、ふわふわ浮いているような感じです。ライブなので、息づかいや、ちょっと軋む音とかも聞えてくる感じで、それがまたいいのです。

 

いろんな音が、体の胴体のいろんな部分に響きます(こういうときは、足とか頭とか腕ではなく、なんとなく胴体です)。一か所ではなく、音のバリエーション分、響く場所のバリエーションもあります。

 

だんだんと、音に、自分の呼吸が合ってきました。

 

音にわたしの呼吸のタイミングを合わせていったのではありません。

 

自分のペースで呼吸していて、呼吸の感覚がだんだん強くなっていくと、呼吸に合わせて体がふわふわと浮いてきて、それに音が合わさる感じです。

 

とっても気持ちよかったです。

 

「合わせようとしなくても、すべては調和するようにできている」

 

そんなことを思いました。

 

そして、「この人は、透明な人なんだな」と思いました。

 

すばらしく素敵な演奏でした。

 

 

わたしが太極拳で学んだ大きなこと、そして大切にしていることは、透明な体と心でいること、です。

 

体の無駄な緊張や滞りをなくして、心のこだわり、つかえを流していくことです。

 

始める前もできるだけ透明にしますが、やりながらも流していきます。

 

そのためには、体や心の緊張に気づく感覚も、それを流す技も必要で、そのために日々のお稽古があります。

 

よく「太極拳は、足し算ではなくて、引き算」と話すのですが、技は引き算のための方法で、本当に大切なものは、その奥にある、誰でも元から持っているものなのだと思います。

 

透明な体と心でいると、自然な呼吸が現れます。

 

人は、生まれたときに、誰でも自然に呼吸をし始めるように、呼吸マスターです。成長して、いろいろな緊張を身に着けてしまうと、本来の呼吸ができにくくなってしまうだけです。

 

体と心の滞りを流してしまえば、本来の呼吸が戻ってきます。

 

立って、動いているとき、大地に足はつきながら、同時にふわふわ浮いている感じになります。それに自分本来の呼吸が合わさると、ふわふわ、とても気持ちいいのです。しっかりしていて、身軽な感じです。今日、演奏を聴いていたときの感覚に似ています。

 

すると、心が落ち着いたり、「こうしよう」と行動が決まったり、大きな気づきがきたり、自分を取り巻く流れがよくなったり、いろいろ起きてくるのですが、

 

それを期待すると、うまく行かないような気がします。

 

透明な状態にしておけば、自分にとって最適なことが、やってくるのではないかしらね。

 

 

今日の演奏を聴いていて、透明な人は、相手を楽に呼吸させる、と感じました。

 

人の演奏を聴くことは、圧倒的にその人の世界に入るのだと思うのですが、その人のペースに乗りながら、それに飲み込まれるのではなく、自分のペースの呼吸できることで、ふたつが合っていく、みたいな感じです。

 

ふたつだけではなく、今日はたくさん聴いていらっしゃる方がいらしたので、全体が融合していくみたいな感じもあるかもしれません。

 

実際、会場で聴くとき、全体がふわっとひとつになる感じがするときって、ありますよね。

 

自分の体と心に緊張があっても、透明な人の世界に触れることで、それが流されることもあります。

 

すごいですよね。

 

しばりがなくなって、体が楽になったり、凍り付いていた心が溶けて、涙が流れたり、すると、本来の呼吸が戻ってきます。

 

本来の呼吸が戻ってくれば、その人のパワーも戻ってきます。力が戻れば、自然に動き始めます。

 

 

ここでは音楽と太極拳の話だけですが、それだけではなく、何をするにしても、透明であることは大切だと思っています。

 

わたしの先生(武当玄武派第十六代伝人 明月師父)は、「いい太極拳は、自分も、見ている人も気持ちいい」と言っていたことがあります。

 

そういう体験が、わたしを生かしてくれていますし、

 

自分でも、できるだけ透明なままで、そんな瞬間を作ってきたいと思っています。

 

日々のお稽古は、技の習得でもありますが、深く癒される時間でもあります。

 

癒されて、新たな動きが生まれるきっかけにもなります。自分も、他の人にとっても。

 

しあわせが、つながっていきますよね。

 

わたしがいちばん体験したいことは、こういう広がり方を感じること、作ることだな、と思っています。

 

 

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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