三つ子の魂

2020.04.30 Thursday

 

先日まで、SNSで「7日間ブックカバーチャレンジ」をしていました。

 

読書文化の普及に貢献するためのチャレンジ、ということで、好きな本を1日一冊、7日間、表紙の写真だけを投稿するものです。

 

都度、バトンを渡すお友達を、ひとりずつ招待する、というルールですが、実際には、説明を入れている人もいますし、お友達の招待をしない人もいるなど、それぞれです。

 

よさげな顔をしたチェーンメールではないか、というご意見もあり、そういう見方も否定しませんが、

 

単純に、楽しくチャレンジしました。

 

同時に二人から回ってきて、ひとりは中高時代の同級生、もうひとりは大人になってからのお友達でした。そんなことも、うれしかったですし、

 

毎日ひとりずつ招待していくことが、プレッシャーだという声もありますが、わたしは、「この人、こんな人なのです」とご紹介していくことが好きなようで、それも楽しんでやっていました。

 

甘い、というご意見もあるかもしれませんが、こういうものは、自分次第ではないでしょうか。自分がよければする、嫌ならしない、と、人によって、する、しないは分かれると思います。

 

やってみたら、やる前には思ってもみなかった経験になりました。

 

何を紹介したいかな、と思ったときに、まず出てきたのは、子どもの頃に読んだ本です。7冊のうち3冊が、そうでした。

 

最初が、ディズニーの「バンビ」。何度も読み聞かせしてもらった絵本です。

 

次が、ローラ・インガルス・ワイルダーの「大きな森の小さな家」。そして、エリナー・ファージョンの「年とったばあやのお話かご」です。

 

よい機会なので、読み返してみました。

 

「大きな森の小さな家」は、開拓一家のお話で、「大草原の小さな家」というタイトルでテレビ番組にもなりましたね。毎週、かじりつきで見ていました。

 

アメリカなど何も知らない頃、そして開拓者の生活には無縁の日常で、

 

そこに出てくるお話に、ワクワク、ドキドキして、何度も読み返したことを、思い出しました。

 

大きな森の中に、とうさんが作った丸太づくりの家に住み、周りにあるのは木と野生の動物ばかり。町に出るにも、親戚を訪ねるのも、1日がかりです。

 

シカを撃っては燻製にし、

豚からベーコンやソーセージを作り、

大きな樽にミルクを入れて、棒で何度もつついてバターを作り、それをいちごの型で抜いて、

チーズを作ったり、

 

そんな生活に、ものすごく憧れました。

 

冬、かえでの木から樹液を取って、メープルシロップにして、

外からとってきた雪の中に落としてキャンディーを作るところとか、

 

晴れた雪の日に、低い切り株から、パフっと雪にダイブして、人型模様を作るとか、

 

心が躍ることばかりでした。

 

そこそこの都会で育ったため、ダイブできるほど大雪が積もることもなく、

 

「雪は汚いのよ」と言われて、それを舐めることも許されず(真似して舐めちゃったことはありますが)、

 

それだけに、さらに憧れは募ったのかもしれません。

 

とうさんは、とっても器用で、掘りが美しい棚も手作りできるし、バイオリンだって弾いてくれます。夜は、子どもたちにお話をしてくれますが、それはとうさんのとうさんが子どもの頃の話だったりします。

 

豊かだな、と思います。

 

今の都会の暮らしから見ると、何もないように見えるかもしれませんが、こういうところには、すべてがある、と感じます。

 

たぶん、これがわたしの原点なのだと思います。

 

23歳のときに進学のため、イギリスのヨークに行きました。

 

ヨークは、中世の時代には、ヨーロッパ大陸に渡れる港が近かったこともあり、イギリス第2の都市だったのです。

 

今でも、当時の市壁がぐるりと街を囲み、古い教会が残る、小さくも美しい中世の都市です。

 

牛や羊もいっぱいです。大学の構内には、ダックやクジャク、リスも、ふつうに生活していました。

 

人によっては、「何もなくて退屈」と言っていましたが、

 

わたしは、そこの生活がとても好きでした。

 

高い建物がないためか、空が低く感じられましたし、

 

日本の夕焼けは茜色、イギリスの朝焼けと夕焼けはピンク色なんだと思ったり、

 

部屋の窓からは、芝生が広がっていました。その景色を毎日眺めては、ときどき写真に撮りました。

 

それで季節によって、緑の色が変わっていくことを知りました。

(ヨークで過ごした寮の部屋から見えた景色:春)

 

(夏)

 

(秋)

 

(冬。紙写真を撮ったので、左のぼんやりしたのは、反射です。すみません。)

 

お天気のよい日は外に出て、芝生に寝転んで本を読んだり、(気づくと居眠りしていましたが)、そんな時間を「ものすごく、しあわせだ」と思っていました。

 

今、太極拳のお稽古で行っている中国の武当山も、何もないけれどもすべてがある場所です。

 

武当山は、道教寺院が世界遺産に指定されているため、観光地でもあります。休日には、観光客でにぎわいます。

 

そういうところも行きましたが、いちばん好きで、飽きることがないのは、ぼーっと、山とか、木とか、建物もなにもない景色を眺めているときです。

 

どのくらい同じ景色を眺めたのかわからないくらいですが、飽きることはありません。

 

この一瞬は、今しかないですし、

 

それをそんなに貴重に思うこともなく、ごく当たり前に感じられる場所です。

 

こちらの人たちは、いろいろと手作りします。

 

今の先生が、今の場所に武館を移した頃、先生はよく、ネットで家具を見ていました。「これ、美しくない?」「これ、いいいよね」とちらちらと、よく見せてくれました。

 

そして、「でも買わない。作るもんね。」と。

 

その言葉どおり、逍遥谷という場所にお稽古に行ったときには、生徒さんたちに、そこにある流木とか、美しい形の枝とかを、拾わせていました。

 

お茶も作ります。

 

自分たちで飲む分くらいですが、摘んだ葉っぱを乾かして、よりよりして、また乾かして、火にかけて乾燥させます。作業中に当たると、真似しながらお手伝いするのも楽しいのです。

 

山を歩けば、タケノコを引っこ抜いてきたり。それが夕食に並びます。(農家ではないので、買う方が多いですけどね。)

 

豊かだなあ、と思います。

 

そして、そこで暮らす人たちは、みんな穏やかで、ニコニコと、しあわせそうです。

 

犬だってみんな、かわいらしい顔をしています。リードがついてないので、飼い犬なのか、野犬なのか、わからないのですが、顔を見るとみんな、穏やかです。

 

もちろん、田舎ならではのことも、起きます。

 

停電もありますし、水が止まることも、あります。

 

ちょっとすれば復旧するから、というのもありますが、なんとかなります。

 

みんながのんびりしているため、「明日ね」という約束が守られないことも、しょっちゅうです。でも、それも大した問題にはなりません。(大した問題に感じる人もいますけど。それはそれで、仕方のないことです。)

 

「そっか、仕方ないよね」と、苦もなく受け止められる人の方が向いている、とは言えると思います。

 

ヨークでの生活も、武当山での生活も、「大きな森の小さな家」の生活からくらべたら、はるかに進んでいます。

 

それでも、子どもの頃にワクワクした、自然と共にある暮らしへの憧れは、今でもそのまま残っていて、それに触れるたびに、しあわせを感じているような気がします。

 

三つ子の魂百まで、と言いますが、本当にそのとおりだな、と思います。

 

どんなに経験が増えても、大人になっても、大切なことは、たいして変わっていないようです。

 

子どもの頃の夢を、そのままではないけれど、現実の中で、ちょっとずつ体験していっているのが、大人なのかもしれませんね。

 

いろいろありますが、あの頃も、今も、好きなことを大切にできて、しあわせです。

 

 

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「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。人が集って、一緒にお茶でも飲んでなにげない話をして、ほっとする場所でもあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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