ヒュッゲな毎日

2020.01.30 Thursday

ヒュッゲ(Hygge)という言葉、聞いたことある方も多いと思います。

 

幸せの国、デンマークで大切にされている、時間の過ごし方や心の持ち方を言うそうです。

 

デンマークとは、毎年行われる世界幸福度ランキングで、上位の常連さんです。2012年、2013年、2016年は1位ですし、2019年はフィンランドに続いて2位です。

 

日本は、残念ながら毎年順位を下げていて、2019年は58位です。

 

この背景には、もちろん制度の違いもあります。デンマークは社会保障が手厚く、医療費は無料、教育も大学までは無料で、日本人が抱えがちな悩みの何割かは、心配する必要がないのでしょう。もちろんその分、税金は高いですが。

 

それでも、ヒュッゲが注目されてきているのは、国が違っても、取り入れられるものを、感じる人がいるからなのでしょう。

 

わたしは言葉だけは知っていて、本もちょろっと読んだことはありますが、あまりピンときていませんでした。

 

それを体験できるイベントがある、と友人が紹介していたので、先日参加してみました。

 

ガイドしてくださるのは、祖父江玲奈さん。仕事でデンマークに通ううちに、ヒュッゲに魅せられてしまい、ご自分でイベントを開くまでになったそうです。

 

体験するには、どっぷり好きな人からが、いちばんですよね。

 

日本では、少し前に「おひとりさま」というのが流行りました。ひとりで食事をしたり、何かをするのがカッコいい、みたいなときもありました。

 

ヒュッゲはそうではなく、みんなで一緒に楽しく過ごしましょう、です。

 

家族の誕生日とか、友人と一緒に、テーブルを囲んで楽しく過ごすことはもちろん、ばったり出会った人と楽しく立ち話をしたときも、別れ際に「ヒュッゲな時間をありがとう。楽しかった。」と言い合ったりするそうです。

 

とっても、素敵ですね。

 

デンマークに行くと、そんな体験ができる機会を提供しているコミュニティもあるようです。近所の方も、旅行者も、けっこうな数の方が参加されるようです。英語ができれば大丈夫そうですが、こういうものは、興味があったら、とにかく飛び込んでみてもいいかもしれませんね。

 

同じテーブルに座る人たちが、今日のお仲間です。今回のイベントでもそうだったのですが、たとえば自分がお料理や飲み物を取りに行きたいとき、「取りに行くけど、欲しい人、いる?」と周りに声をかけます。

 

はじめての人同士でも、これだけでも会話しやすくなりますよね。

 

今回、ひとりで、はじめての参加だったため、誰も知らなかったのですが、ヒュッゲの魔法なのか、祖父江さんのお人柄なのか、おいしいオープンサンドのおかげなのか、

 

今、それぞれが大切にしていることなどを、素直に話せて、素直に聞けて、分野が違っても通じるものを感じられたり、新しい話を教えてもらったりと、自然に話も弾んで、楽しく過ごせました。

 

イベントでは、「最近感じたヒュッゲ」を、それぞれが話す時間もありました。

 

それもあって、自分のことをふと振り返ってみたら、中国の武当山にお稽古に行くときは、けっこう、ヒュッゲな毎日です。

 

武館では、ごはんは毎日一緒に食べます。ビュッフェですから最初はそれぞれ取りますが、何か追加されて自分が取りに行く場合、「一緒に持ってくる?」と、自然に聞きます。

 

コーヒーメーカーもあり、自分がコーヒーを飲みたいときは、周りの人にも聞きますし、

 

スーパーにお買い物に行くときも、「行くけど、何か欲しいものある?」と聞き合いっこします。山中の奥まったところにいるため、近いスーパーといえば、バスに20分乗って上に上がるか、30分乗って麓に下りるかになりますので、自然と助け合うようになるのだと思います。

 

夕食後に、見晴らしのいいところにお出かけして、水を汲んで(きれいな湧き水が出るところがあります)、その場でお湯を沸かして(コンロを持っていきます)、みんなで一緒にお茶を飲んだこともあります。

 

ただ野外で、みんなでお茶を飲むだけですが、こういう時間は、とっても楽しいのです。

 

(武当山 雷神洞の近くで、お茶)

 

知らない人同士でも、あります。

 

朝、ひとりでお稽古しているとき、同じくひとりでお稽古している中国人と一緒になって、ちょこっとお話して、その後、お互いに見せあいっこしたことがあります。

 

その後、朝食の時間にレストランに行くと(当時の武館は、ホテルに入っていました)、先ほどの方が、同行の方々と一緒に、朝ごはんを食べているところでした。「こっちで一緒に食べましょう」と誘っていただき、「これから〇〇に観光に行くけど、一緒に行く?」と誘ってくださいました。

 

お稽古がなかったら、一緒に行きたいところです。

 

他にも、山の小さなレストランで、ひとりでご飯を食べていたら、お隣になったグループから、「こっちに来て一緒に食べましょう」と誘っていただいたこともあります。ありがたく、楽しくご一緒させていただきました。

 

歩いて山頂まで登る道では、出会った人たちと励まし合ったり、わたしが日本人だとわかると日本語の歌を歌ってくれたり、なんてこともあります。

 

そもそも中国人は、宴会でひとりでお酒を飲むことはありません。グラスを持ったら、必ず誰かを誘って、「健康を願って」とか、ひとこと言ってから、一緒に飲みます。

 

自分の好きなペースで自由に飲むことに慣れていると、最初は戸惑いますが、いい習慣だな、と思います。(それでも、ペースは早いし、アルコール度数が強いお酒もあるので、飲みすぎにはくれぐれも注意です。)

 

わたしが行く場所が田舎だからということもあるでしょうが、けっこう、ヒュッゲじゃありませんか?

 

中国人はお金が好き、という話もありますが、社会保障が薄く、なんでも自分でしなければならない背景を思うと、それはそうだろう、とも思えます。

 

でも、わたしのカンフーの先生や奥様は、「家族が食べていけたら、それでいい」という方たちです。おいしく食べて、楽しく、元気に暮らすことを大切にしています。

 

質素や貧しさをよしとするわけでもなく、でも贅沢も好みません。

 

武当山は、道教寺院(道館)が世界遺産に指定されていることもあり、中国の中では観光地です。山を背景に、赤い壁と緑の屋根は、ほんとうに美しいです。

 

(武当山の紫霄宮。大きな規模の道観は、宮と名前がついています。)

 

でも、住む人たちにとって大切なのは、なんでもない場所です。ただの道、ただの木々は、何もないけれどもすべてがあると、感じさせてくれます。

 

都会で体験するような刺激はないかもしれませんが、なんでもない同じ場所に、毎日、新鮮に心が動かされるのは、何ものにも代えがたいです。

 

ここに住むひとたちは、ニコニコとしあわせそうです。犬は、リードにつながれていないので、飼い犬なのか野良犬なのかわからないのですが、どの犬も穏やかそうで、かわいい顔をしています(田舎だと、予防注射などしていない可能性もあるので、いちおう気をつけますが。)

 

自然と一緒に過ごし、助け合い、一緒に楽しむことは、わたしが武当山に行くようになってからたくさん経験させてもらったことです。

 

人はみんな、優しいです。

 

武当山という場所にも、そこに伝わるカンフーにも助けてもらってきましたが、武当山でカンフーをする人たち、そこで暮らす人たち、出会った人たちの存在がなければ、今のわたしはいないと思います。

 

武当山にいると、「あなたは、わたしの友達だから」と言われることがあります。ここは、とても友達を大切にします。助けられることがあれば、なんでもする、という感覚です。

 

そして、武当山の別名は太和山です。「太和とは、大きな家族という意味だ。わたしたちは、みんな大きな家族だよ」と言われたこともあります。

 

あたたかいでしょ。

 

今もこれからも、人を救うのは、人とのつながりだと思っています。

 

体験として知っているものに、ヒュッゲみたいな名前がつくと、愛おしさも増してくる気がします。強制ではない共通認識があるのも、いいところですね。

 

ブログのタイトルになっている「陽だまり」は、あたたかい光が差し込む縁側のような、ぬくぬくしたイメージなのですが、ここも、人々が自然に集う場所でもありますよね。一緒にお茶を飲んだり。これを機会に、ちょっと人が集うイメージも、自分の中で足してみようと思いました。

 

新型肺炎が広がっていますが、友達にも、自分にも、できる予防と備えをして、無駄に怖がることなく、淡々と毎日を過ごしていきたいと思っています。

 

そして、中国、頑張れ。

 

 

※参加したイベントの様子は、こちらからご覧いただけます。

※デンマークの文化、ヒュッゲをもっと知りたい方に、祖父江玲奈さんのnoteはこちらから。

 

武当山の頂上(金頂)にある、太和宮)

 

 

【2月の特別クラス】

2月2日(日)13:00-15:00 麗屋 弘鈴庵の 立って、歩いて、太極拳(千葉県香取市)詳細とお申込方法はこちら

 

2月 8日(土)14:00-16:30  「やさしい站椿功」(池尻大橋)詳細とお申込み方法はこちら

 

2月 9日(日)14:30-16:30「はじめての形意拳」(池尻大橋)詳細とお申込方法はこちら

 

2月16日(日)14:00-16:30「たのしい太極扇」(自由が丘)詳細とお申込み方法はこちら

 

2月23日(日)14:00-16:30 「ホントにはじめての武当太極拳・気功(池尻大橋)詳細とお申込方法はこちら

 

 

「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。それだけではなく、人が自然と集って一緒にお茶を飲んだり、なごむ場所でもあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

講座のご案内は、こちらから


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