穏やかな波動

2019.11.28 Thursday

 

「幸福の硬貨」という曲があります。

 

大好きな小説、平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」に登場する架空の曲なのですが、映画化されたときに、菅野祐悟さんが作曲されて、披露されています。

 

これが、とても素敵な曲なのです。懐かしいような、素朴で、それでいてドラマチックで、聴いていると涙が出てしまうのです。

 

音楽は、いいですね。何かが心にじんわり、沁みてきます。何かとは、揺れと言えばいいのか、よくわかりませんし、心に沁みると書きながらも、本当はどこに沁みているのかも、よくわかりませんが。

 

とにかく、いい。

 

よく振動とか波動ということを、感じます。音や声、人の動きなど、その振れが他に伝わっていくような感覚は、わたしにとって大切なものなのです。

 

振動と波動、はてどう違うのかしら?と思ったので、ちょっと調べてみたら、

 

振動とは、振子のようなもので、基本の一点を中心に、特定の周期で揺れ動くこと、のようです。すべてのものは振動している、とも言われています。

 

波動とは、空間に広がりをもった振動のことで、ある点で生じた振動が、周囲に伝わって揺れが生じることのようです。池に石を投げいれると、波紋が出るような感じですね。

 

この説明からいくと、感じているものは、波動という表現の方がよさそうですが、それも振動のひとつですし、”なんだかこの振れとか揺れ”という感じで、いいのかしらね。

 

平和な人や、ニコニコ穏やかな人の側は、居心地がよかったりしますよね。きちんとお掃除されて整えられている場所、たとえば神社などは、行くことで自分も清められる(=気がよみがえる)ような気がします。

 

自然災害や大きな事故や事件が起きると、直接自分が巻きこまれていなくても、落ち着かなくなること、ありませんか?広く不安な気持ちが、伝わってくるのだと思います。

 

もう少し範囲を小さくすると、人のイライラや怒りなどから影響を受けることもありますよね。

 

それらをまともに受けないように、と思っていても、いつの間にか浸食されてしまうこともあります。

 

この場合の問題は、イライラや怒りを持った人ではなく、それを「ある」と認識して、浸食されてしまう自分の方です。

 

ちょっと前、なんだか妙にイライラしたことがありました。なんと、椅子を足でガンッと力いっぱい蹴飛ばしたい衝動にもかられました。

 

「でも、さすがに壁が壊れるでしょう。それは困るし...」と思ったとき、さすがにこの状態はおかしい、と気づきました。

 

[自分が自分でなくなっている。自分を取り戻さねば。」

 

その前に、ちょっと人から「あなたはわかっていない」というようなことを、ちょっときつめに(と、わたしが感じていただけで、実際はそういうことでもないのかもしれませんが)、言われたことがあり、それにわたしもイライラしていました。

 

目には目を、歯には歯を、というやり方は好まないので、気にしないようにしよう、と思っていたのですが、体はしっかり、感じていたようです。

 

わたしはよく、ヘラヘラしていますが、それでも傷つくときは、傷つきます。

 

そして目には目をというやり方は好まないと言いながら、自分の中に怒りはたまっていきました。

 

自分を取り戻そうとして、ちょうどそのときに開いた本に、「生きることは愛なのだ」ということばが出ていました。

 

怒りがたまったわたしは、相手ではなく、自分を攻撃していた気がします。こんなカスカスのわたしで、いいのだろうか、みたいに思っていたところに、このことばは沁みました。

 

「そうだ。生きるだけで、もう十分なのだ」と思ったとき、もう大丈夫、という気がしました。

 

そして、自分だけではなく、他の人も「生きることは愛なのだ」と、い出せますようにと、願いました。

 

こういう話は、ときどき聞くと思います。オノ・ヨーコさんの話にも、似たようなことが書かれていました。

 

ジョン・レノンが亡くなって、ヨーコさんはしばらく誹謗中傷に悩まされたそうです。でも息子さんもいらっしゃるし、「このままでは自分はダメになってしまう」と思ったとき、出てきた言葉は「Bless」(祝福)だったそうです。Blessと言った後に口をついて出てくるのは、自分を誹謗中傷した人たちだったとか。

 

すると、しばらくして、誹謗中傷していた人たちが別のことで忙しくなったりと、状況が変わり、向けられた非難は和らいできて、

 

問題は、外ではなく、自分の中にある恐怖や怒りなのだ、と気づいたそうです。

 

外でいろいろ起きても、大切なのは自分の内側で、そこを”ありのまま”にしておけるかどうかなのかもしれません。

 

それでも外の世界ではいろいろ起きるでしょうが、星の王子様が「大切なことは目に見えないんだよ」と言うように、見えないけれども、感じられる、穏やかな揺れ(波動)を、いつも感じたいと思っています。

 

そしてできれば、自分の発する言葉や動きが、穏やかな波動で広がって行ったらいいな、と思います。内側が”ありのまま”であれば、そういうこともできるのではないかしらね。

 

 

 

※「幸福の硬貨」は、映画「マチネの終わりに」のサウンドトラックに収録されています。わたしは特に、組曲になっている方が好きです。

 

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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