花が咲くには、タイミングがある

2019.11.15 Friday

 

(武当山)

 

陰と陽は、質の異なるものがお互いに補完にしあって、ひとつの現象を作ります。

 

たとえば、天地、男女、上下、動と静、昼と夜、などです。

 

どうでもいいことかもしれませんが、実例の順番が陽陰になっているのは、ちょっと興味深くありませんか?

 

わたしの理解では、陰がベースで、その上に陽が成り立っているのですが、静かな人より活発な人が目立ちやすいように、現実で目立つのは陽が多いかもしれませんよね。太極拳の動きでも、陰よりも陽の動きが目立ちます。そんなこともあって、陽を先に書くことが多いのかもしれません。

 

でも、太極拳でも大切なのは、見た目に目立たない陰です。

 

天地創造の1日目も、闇が広がっている中に、神さまが光を作ったと書かれています。

 

闇がないところに光は作れないように、静寂がないところに、喧噪はありません。陰のないところには、陽は育たないのですよね。

 

陰陽は、片方だけでは成り立たちません。太極拳でも常に陰と陽が同時に存在し、陰と陽が転換する中で、バランスをとりながら活動が進んでいきます。

 

でも現実世界は、そうでもありません。たとえば1日は昼と夜に分かれていたり、人間は男女と個体が分かれています。季節だって、夏は陽ばかりですし(老陽)、冬は陰ばかりです(老陰)。

 

今この瞬間をとらえたとき、片方しか見えないときもあります。これって、どういうことでしょうか。

 

ちょっと話は飛びますが、その昔、英文学で「運命」を研究テーマにしたことがあります。

 

神さまの世界には時間と空間がないから、すべてが見えています。つまり神さま側から見ると、運命は決まっています。

 

それでは運命の前に、人はどうすることもできないのか、と思ってしまうかもしれませんよね。

 

そうではなく、人間の世界には、時間と空間という広がりがあるため、その広がりの中(隙間)で、自由意思を行使できる、という話は、今でも深く心に刻まれています。

 

時空を超えるテーマを扱った映画の「インターステラ―」とか、「君の名は。」などを観るときに、心がすごく動くのは、すべてが同時に存在する、見えない世界に触れるからかもしれません。

 

上記では神さまの世界、と書きましたが、太極(すべてのひとつの源、陰陽の母)とも、あの世とも言えますし、老子はこれを道、と呼んでいます。呼び名がないと不便なので、ことばを当てているだけですから、自分に抵抗のない呼び名でいいと思います。

 

陰陽の話に戻ると、時間と空間の広がりのある、現実のある瞬間で見たときに、片方しか見えていないこともあるのだ、とも考えられます。

 

陰と陽については、陰をネガティブにとらえる場合もあるようです。辛い時期を闇になぞらえて、「闇が深いほど光も大きいはず」と言う方がいたり、夜の公園は陰気に満ちているから、あまり行かない方がいい、という方もいます。

 

人それぞれの感覚だと思いますが、わたしは陰とか陰気を、悪いものと捉えていません。

 

夜の公園にしても、そこで静かなパワーを充電するという人もいますし、わたしも中国にいるときは、夜の真っ暗な中で、站椿功をしていました。いいものです。

 

ただ、それが居心地悪いと感じる方は、止めておいたほうがいいと思います。

 

「闇が深ければ光も大きい」も、闇があるから、夜はぐっすり寝られることもあるでしょう。(白夜がある国に長く住む人たちは、また違うかもしれませんが)。休息は、活動するために必要です。

 

運勢に関しても、たとえば大殺界というと、運勢が悪いと思いがちかもしれませんよね。でもこれは、外に向けて活動するには向いていない時期というだけで、勉強したり自分を充実させるには、とてもいいときなのだそうです。

 

人間は、睡眠をとらなければ活動できません。

 

草花は、種としてじっと動かない時期もあり、それから根が出て茎や葉がでて、花が咲きます。種を無理やり開いても、花は出てきません。

 

花が咲くには、タイミングがあります。

 

信号だって、青は進めですが、黄色は注意で、赤は止まれ、です。

 

数年前、痒疹(ようしん)という皮膚疾患に悩んでいたときに、皮膚科の先生から「あなたは赤信号でも渡ろうとする。それは無理でしょう」と、言われたことがあります。(そのときのことは、「体と心が目覚める太極拳」2014年11月27日)

 

シンプルに言えばわかることですが、意外と気やりすぎてしまうこと、あるのではないでしょうか。

 

陰とは、ベースであり、癒す時間で、成熟のときだと思っています。

 

そして、瞬間を見たら種でしかなくても、見えない世界から見たときには、花も咲いています。

 

瞬間は、見えているものだけではなく、見えていないものを含めた全てでもあります。

 

今が、どんなにダメダメに見えたとしても、そうじゃないかもしれないのですよ。

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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