目と意識の広がりと、止観とマインドフルネス

2019.09.23 Monday

 

目の使い方は、大切だと感じます。それが意識の拡大に連動している気がするのです。

 

太極拳では、目の置き場所が決まっています。それが何を目的とするものか、最初から知ってお稽古していたわけではありません。最初は、「ここに置く」と場所で習い、今の先生に習うようになってからは、「目は陽に置く」と教わりました。

 

陽があるなら、もちろんペアの陰もあるわけです。先に陰と陽のお話をします。

 

太極拳では、てこの原理を使って力を出します。陰の部分と陽の部分があり、陽が極まって陰になるように、陰と陽がくるくる変化し続けながら、動いていきます。

 

陰と陽の組み合わせは、右手と左手、体と腕、上半身と下半身、などです。陰は下向き、後ろに退く力で、陽はその逆、上向きと前に進む力になります。

 

てこは、下げることで重いものを簡単に持ち上げますよね。それと同じように、動くときには意図を陰に置いて、陰を作ります。すると、その陰と対になる陽が、自然と発生するという仕組みです。その陽には力があって、押されても余裕で保てて、簡単に落ちたりしません。

 

一方の手が下がり(陰)、もう一方の手が上がる(陽)ときは、逆の動きをしているだけのように見えるかもしれませんが、自分の感覚は右と左で、全然違います。意図がある、なしの差です。

 

陰のおかげで陽がふわっと上がったり、前に進んだりして、しかもそこに力があるというのは、はじめて体験すると、びっくりしますよ。

 

意図を置くのは陰ですが、目の置き場所は、陽です。見るといっても、その方向を見るというのか、一点集中ではなく、中心を陽(の方向)に置いて、周辺まで視界に入っています。

 

この、意図を置くところと、見るところが違う練習を積んでいくことが、すごく大切なのではないか、と感じています。

 

通常は、見るところと意図を置くところが一緒ですよね。たとえば右手が陽だとしたら、意図も右手にいくでしょう。でも、そうすると、その他の大部分が”ない”ことになってしまいがちです。全身あるのに、全身で生きていない感じです。

 

これに対して、意図を陰に置き、陽を見ると、体全体が意識の中に入ります。体全体が把握できる、と言い換えてもいいかもしれません。陰と陽でひとつ、全体ですからね。

 

そして意識は、自分の外にも内にも広がります。ぼんやり夢の中にいるようですが、意識は覚醒しています。

 

ある日「これって、”木を見て、森もみる”状態だな」と気づきました。

 

以前、先生が、「意識が広がっていくと、さっきまで悩んでいたことが小さなことに思えて、どうでもよくなってくる」とおっしゃっていました。これは站椿功をしているときに話してくださったのですが、太極拳をしているときにも通じます。

 

余計なことにとらわれず、楽に生きるコツにもつながると思っています。

 

話は変りますが、先日、お坊さんに”止観”という仏教のことば(教え)を教えていただきました。

 

止とは集中力で、観とは注意力で、どちらも瞑想法のようです。

 

止はサマタ瞑想で、何か特定の対象を定めてそこに精神を集中し、心の動きを極力止めようとする瞑想で、お坊さんは「集中力」と解説されていて、

 

観はヴィパッサナー瞑想で、こちらは「注意力」と説明されていました。

 

そして、両方あわせて、すべてのものに意識を向けること、つまりマインドフルネスだと話してくださいました。今まで聞いた中で、いちばんわかりやすいマインドフルネスの説明でした。

 

止観は、太極拳での陰に意図を置いて、陽に目を置くことに似ているような気がしますし、それはマインドフルネスにもつながっていることなのかな、と思いました。もちろん、まだわたしが理解していないところもあるでしょうし、断言はできないのですけれども。

 

ことばは、説明で理解する部分もありますが、自分の体で体験して理解していくことが大切だと思っています。ことばの限界を超えて、「これかもしれない」と感じられるからです。もちろんそれは、経験を積んでいけば、更新されます。

 

だんだんと、深まっていきます。

 

意図を陰に置き、目を陽に置く、という方法は、それをやり続けることで、いろいろとわたしにもたらしてくれたものがあるような気がします。

 

最初はとっつきにくいかもしませんが、良いところは、誰でも時間をかければできることです。具体的で、いい方法だと思っています。

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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