「気づく」力を育てる方法

2019.03.19 Tuesday

(あずき袋を投げたところ)

 

太極拳は、健康を促進する面も、もちろんありますが、

 

長い目で見ると、感覚を鋭くしていくこと、つまり「気づく」力をつけることが大きいと、感じます。

 

むしろ、気づくことから心身を健やかにしていくという方が、ふさわしいかもしれません。

 

自分の状態に気づくために、他人やモノの助けを借ります。

 

太極拳の套路(型)はひとりでやりますが、実際の練習では、ペアを組んで、自分の状態に気づいてもらうことも多いです。

 

例えば、ひとりが立ち、他の人に横から前から後ろから押してもらい、倒れにくいか、倒れやすいか、とか、

 

体の使い方によって、出る力にどのくらいの差があるのか、などに、気づいてもらっています。

 

相手がいることで、違いが実感できます。

 

同じように、武器や道具も、自分の状態を教えてくれます。

 

”とっても自由なパークタイチー”という公園のお稽古には、ときどき小さなあずき袋が登場します。手のひらくらいの大きさの袋に、ずっしりあずきが入っています。

 

これで、袋の投げっこ遊びをするのです。

 

中国の武当山の以前の学校(今の先生の師匠の学校)で、ときどきやっていたものです。

 

ポイントは、受け取るときに、できるだけ音を立てないことです。

 

あずき袋には、重さがあります。それを”命”のように尊重して、飛んでくる動きを殺さないようにします。

 

たとえば、飛んでくる袋に対して、”取りに行く”と、袋と手が正面衝突するようになり、大きな音がでます。

 

そうではなく、飛んでくる袋の軌道に、受け取る手の動きを合わせることで、音はほとんど出ずに袋が自分の手に収まります。袋が落ちてくるなら、自分の手も合わせて落としながら受け取ります。

 

投げるときも、腕を肩からぐるぐる回して、円運動の延長で投げます。腕の動きの軌道に沿って袋を投げると、無駄な力を使わずに済みます。

 

最初はゆっくり、なだらかな放物線を描くように投げます。

 

だんだん慣れてくると、フェイントがあったり、早いスピードで跳んできたりします。

 

隣の人を見ながら後ろに投げる、とか、

 

足の間から投げる、とか、

 

とっても自由です。

 

フェイントがあったり、早いスピードで飛んできたりすると、大抵の人は、あわてます。そして、失敗します。

 

大切なのは、「落とさないようにする」ではなく、自分の状態に気づくことです。

 

あわてる=緊張する=体が硬くなる=心も大らかさを失う → 失敗する、に、気づくことです。

 

たいていは、「袋を落とした」とか、外で起きていることにばかり気がいって、自分の状態の変化に気づいていません。「次は、落とさないぞ」と、また外で起きることを目標にします。視野が狭くなっています。

 

 

それよりも、自分の緊張に気づいて緩めるほうが、成功する確率は上がります。

 

日常でもありますよね。すごい剣幕で何か言われると、平常心を失って同じ勢いで返してしまったり。突発的なことが起きると、あわててオタオタしたり。

 

投げる方も、同じです。「この人に投げるぞ、投げるぞ」とする場合、他の人や周りが目に入っていないこと、ありませんか?

 

フェイントをかけることができるのは、広い視野が保てているからです。見ているところ以外にも、意識が届いています。

 

そして、リラックスしている人は、早いスピードでも投げられます。

 

太極拳と同じですね。太極拳は、ゆっくり動くと思われていますし、そのとおりですが、実はいちばんゆっくり動ける人は、いちばん早く動けます。

 

気づく力が育っていれば、ゆっくりでも早くでも、自分を見失わずに反応できます。気づきやすくするために、ゆっくりからはじめます。ですから太極拳は、ゆっくり動きます。雑になったり、ごまかしたりしないように、です。

 

高いビルに囲まれて、視野が狭い都会では、一点集中になりやすいですよね。スマートフォンは便利ですが、あの小さな画面に手も意識も目も集中していると、投げるときも、投げる一点に集中しやすくなります。

 

周りが見えない、ということですよね。

 

たまには、広い外に出て、緑の香りや風の心地を感じながら、全方向に意識を向けてみるのも、いいのではないでしょうか。

 

いかに、自分が狭い世界で生きているのか、わかるきっかけになるかもしれません。

 

こういうことは、真剣に取り組むよりも、遊びながらやるほうが、いいのです。真剣に、というのは良さげに聞こえますが、周りが見えない状態になっていることも、ありますしね。それでは本末転倒です。

 

自分ひとりで生きているのではなく、社会の、自然の、宇宙の中で、生きているのですしね。

 

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

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