違和感をなくしていくこと

2019.01.24 Thursday

 

「ありのままで」とか、「自分とつながる」とか、聞きますよね。

 

裏を返せば、本来の自分がわからなくて、探し求めるというのは、広く共通の願いなのだと感じます。

 

わたしも、これは幼少の頃から、違和感という感覚でやってきたように思います。

 

 

覚えている中での最初は、幼稚園に入る前です。

 

いつもトイレに入っているときだったのですが、「これが自分なのかなあ」と、ぼんやり宙を見ながら、違和感を感じていました。

 

これ、という肉体が、自分であることが、不思議なのです。

 

大人になってからその話をすると、「魂だった頃の記憶がまだ残っている頃だからじゃない?魂は、いつでも自由にどこでも行けるでしょう。でも肉体に入ると、そうはいかなくて、制限がある。それに慣れていないのじゃないかしら。」と言ってくれた人がいました。

 

この世に生まれてきたことに、まだ馴染んでいなかった頃なのかもしれません。

 

 

もうちょっと大きくなって成人したとき、今度は外国語に違和感を覚えました。英語で話すとき、自分から発せられている感覚がないのです。

 

大学生になって、授業の半分が英語になって、そこそこ英語を使う環境になったおかげで、それなりにコミュニケーションがとれるくらいにはなったのですが(こういうとき、日本の高等教育の底力を感じます)、

 

それでも「でぃす いず あんな あぽー (This is an apple.)」という言葉を発しても、まるで実感がないわけです。

 

当時は英文学を専攻していて、「これは文化だ。実感がないまま勉強してもダメだ」と思い、海外に進学することにしました。英語で日常生活を送って、文化や習慣にどっぷりつかれば、自分が発する言葉に実感が出るかもしれない、と思ったのです。

 

果たしてそれは、その通りになりました。

 

面白かったのは、感情表現は、日本語でも英語でも、似たような感じになることです。たとえば、心が痛いは、aching heartですよね。「感じたとおりに、そのまま言えばいいのだ」と思ったことを覚えています。

 

外国語を話すときに自分ではないみたい、という感覚は、その後、中国語を習うようになったときには、レベルはさておきですが、もう感じません。言語の種類はどうであれ、自分と言葉を結ぶ回路が、開通したのかもしれません。

 

 

もっと最近になって感じた違和感は、話すとき、書くとき、歌うときです。

 

話す、書く、については、以前もブログに書いたことがあるとおり、ここ3年くらい「盛らず、卑下せず、等身大で」を心がけています。話すペースは、自分のありのままの呼吸に合っていれば、心地よく話すことができます。

 

昔は、緊張すると早口になって、酸欠状態になっていました。しかもそれを「一生懸命やっているからだ」と、勘違いしていたのです。あるときそう話したら「でもさ、それ絶対、体に悪いよね」と言われて、ちーんと撃沈したわけです。あほですね。

 

歌については、ごく最近です。

 

昨年末、すごく久しぶりに人前で歌う機会がありました。アカペラ、マイクなしです。「歌えるのだろうか」とドキドキしながらやってみたら、けっこう気持ち良かったのです。

 

もっと歌いたくなって、先日「たまうた」の会に参加しました。魂と繋がる歌の唄い方、を略して、たまうた、です。

 

発声や歌唱指導ではないですし、上手い下手、自信のある、なしは、関係ありません。

 

深くその趣旨を理解して参加を決めたわけではありませんが、「自分として違和感なく歌いたいから」と選んだものとしては、良かったと思います。

 

2週間くらい前に参加を決め、歌いたい歌も決めました。歌いたいと思った二曲、「ジュピター」と「瞳をとじて」です。

 

どちらも、いわゆる持ち歌ではなく、歌ったこともありません。歌詞も覚えていないのに、準備を始めたのは4日前です。

 

最初は、音源に音程を合わせ、歌詞を覚えるところからです。進んでくると、その歌手(平原綾香さんと平井堅さん)を真似をしようとしている自分に気づきます。

 

「いやいや、そうではないのだ。わたしはわたしの歌を歌いたいのだ」と振り切り、できるだけ素直に歌うことを心がけました。

 

歌うとき、特に高音部のところには、ずっと違和感がありました。そこにくると、自分から外れる気がするのです。響く位置が、頭の上の方になってくるかもしれません。

 

「そうではなく、全身で歌いたいのだ。自分から外れずに歌いたいのだ。」

 

つまり、違和感なく、自分が歌っていると、感じたいのです。

 

さらにいえば、ときどき見る夢、「全然覚えていないのに、本番がきちゃったー」といのがあるのですが、今回は、「それでも堂々と歌うのだ。できることしか、できないのだから」と開き直りました。お客さんにお金を払っていただくものではありませんしね。

 

さて当日になり、体をほぐしたり、心を落ち着けた後に、いよいよ一人ずつ歌う時間がやってきます。

 

歌うたびに、ガイドしてくださる方が、いろいろアドバイスしてくださいます。

 

最初の印象は「体に合わない服を着ているような感じ」だったようで、

 

「もっと大きいから、お相撲さんみたいに、しこを踏みながら歌って」というのです。実際に手を横に広げて、しこふみです(笑)。やってみると、声が変わりました。

 

ひとつやると「もうちょっとやるね」と、次々にアドバイスがきます。

 

「次はもっと、意識を遠くまで広げてみて」

「体の内側を感じてみて」

「体の表面も感じてみて」

 

などなど。そのたびに、声が変わります。「へえ、こんな声が出るんだ」と、自分でも驚いたり、高い声も、きゅっとなることなく、自分から意識が飛び出ることなく、そのまま全身で出せた気がします。

 

 

自分のことは、自分ではわからないものです。太極拳は、自分を感じるものなので、普段から鍛錬を積んでいるとは思っていますが、それでもわからないものです。だから、他人の助けは、ありがたいです。

 

わたしの場合、「素直なのかな、どんどん変わる」と言われたのですが、もしかしたら普段から自分を感じようとしていると、アドバイスをもらったときに、するっと受け入れやすいのかもしれません。

 

自分がないままアドバイスされると、それにぶんぶんと振り回されたり、怖さで抵抗したりするかもしれないと思うのです。そうだとしたら、それはそれで必要なプロセスですけれどもね。

 

 

自分の存在にしても、言葉にしても、歌にしても、ありのままの自分とぴたっと合ったときは、世界を構成するパーツのひとつであるわたしが、世界にぴたっと合うときのような感じがします。それは、太極拳をしているときにも、やってくる感覚です。

 

こうなると、自分とつながるだけではなく、世界ともつながることになります。

 

宇宙とともに動き始めます。

 

意識が広がれば、日常のこまごまとした不安も気にならなくなります。至福感も、広がります。

 

そういえば、「瞳をとじて」を歌ったとき、「幸せそう」という感想もいただきました。あの歌は、悲しいことがあった歌だと思うのですが、生きる希望とか強さとかも感じさせてくれるから、それは、しあわせなのかもしれません。

 

内にも外にも、可能性は無限大。

違和感がなくなって、もっともっと自分に期待できるのはいいな、と思います。年を重ねていってもね。

 

 

※たまうたをガイドしてくれたのは、お友達のまえだはるこさんです。

 

 

 

【特別クラスのご案内】

1月27日  (日)13:00-15:00は、「麗屋 弘鈴庵の『立って、歩いて、太極拳」です。詳細とご応募方法はこちらから。

2月  3日(日)14:00-16:00は「やさしい站椿功第4回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

2月10日(日)14:00-16:30「内なる自然に還る旅:魚からの進化をたどって若返ろう!」 第1回 進化は背骨に現れる です。詳細とご応募方法はこちらから。

2月17日(日)14:00-16:30は「たのしい太極扇(第18回)」です。詳細とご応募方法はこちらから。

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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