今年の一文字は、「呆」

2019.01.16 Wednesday

 

ここ数年、書初めをしています。

 

書道師範のお友達が開いてくれる会で、その年の一文字を書くのです。

 

「今年はどんな年にしたいかな」と思いをはせ、「書道といえば」という思いこみの枠を飛び出して、自由に書きます。

 

上手に書けなくてもいい、

お手本のとおりでなくてもいい、(もちろん、真似してもいい)、

墨の濃さ、薄さ、

文字の大きさ、

紙に書く位置、

紙、

筆、

 

なんでも自由です。

 

会の日が近づいてくると、一文字を考え始めます。今年は「楽」にしようとしていました。

 

気楽に楽しくいきたいな、と思ったからです。

 

でも会場に向かう電車の中で、「なんだかまじめすぎて、つまらない」という思いが、ふつふつわいてきました。なぜか、なんとなく、です。

 

そのとき、ふと思いついた文字が「呆」。阿呆、呆れる、呆け、の「呆」です。

 

ホウ、と力が抜けていく音の感じが、いいじゃありませんか。

 

どんな意味があるのか、ちょっと調べてみました。頭が大きい(上の口)のは、赤ちゃんの頭で、Uは、おむつなのだとか。

 

つまり、呆とは、赤ちゃんの様子から生まれた文字なのですよ。ますますいいじゃないですか。

 

何より、この文字を思いついてから、楽しくってたまりません。これですよ、これ。

 

しかし、いざ会場に着いて、みなさんと一緒に「さ、はじめましょう」となったときに、小さな抵抗が出てきました。

 

「これからの1年、阿呆で行くと、ここで堂々と宣言するのだろうか、わたしは。」と。気恥ずかしさ、虚栄心がふつふつ湧いてきます。

 

でも、いまさら「楽」には戻れません。すでに「阿呆」モードに入ってしまったら、こんな複雑な画数の一文字、もう書ける気がしないのです。

 

観念して、墨をすり、書きはじめます。最初は、まっとうな感じに、それから文字を崩してみたり、紙の場所を変えたり裏に書いてみたり、いろいろやってみます。

 

「呆」という文字を、約1時間、真剣に書き続けました。年明けから、なかなか潔い感じです。

 

昔から、型にはまるのが苦手で、「みんなと同じ」に安心できない性質でした。自分のオリジナリティを発揮したいから反抗しているわけではなく、本当にダメなのです。そして、くだらないことが大好きだったりします。

 

でも書初め会場で、いざとなったときに出てきた気恥ずかしさや虚栄心みたいなものが、ときどき、ひょっこり表れます。

 

「これ!きっと楽しい!」と思いついても、すぐに「でも誰も興味を持たないよね」とか、”こうあるべき”仮面をかぶった人が出てきて、否定するのです。

 

”べき”仮面、かなり強烈な権力者です。圧力に押されて、アイディアがしゅるしゅるしぼんでしまうことも、多々あります。

 

でも、今年は”べき”仮面がお出ましになる場は、ありません。「阿呆」ですから。「〇〇すべきでしょ」とか言われたって、わかりませんよ。

 

(みなさんの作品。高円寺の「ぽれやぁれ」に展示されています。)

 

さて、書けた一文字は、写真のとおりです。

 

頭の部分はまるく、より赤ちゃんの頭らしく。ちゃんとおむつのUも添えて。

 

立っている人みたいに見えてきたので、木の文字の下、八は、胴体から離しました。今年も関節の隙間を空けて、ゆるゆるの体でいきたいですしね。八は、末広がりですよ。

 

下の部分が「木」という文字なのも、いいですね。どっしり、堂々とした感じではありませんか。

 

しかも、「ホウ」という音は、ネイティブアメリカンの人々が使う言葉と同じ音です。誰かの話を聞いたとき、それについて議論するでも、批判するでもなく、ただひとこと、「Ho」と言うのです。聞いたよ、受け止めたよ、という感じでしょうか。

 

いいじゃないですか。

 

ということで、とっても自己満足です。

 

書初め会では、書き終えた後、ひとりずつ発表をしていくのですが、今回は時間の都合で書き終えたら退席しました。帰り際に友人に「なぜこれ?」と聞かれ、「阿呆の呆を、真剣に書いたの」と、ひとこと。

 

阿呆を選ぶとは、ちょっと不思議だったらしく、その後のメールのやりとりでも、「本当に阿呆?」と聞かれました(笑)。

 

そうです^^。

 

まだちょっと、”べき”仮面が、出番をうかがっている感じですが、今年は「呆」で、楽しくいきますよ。

 

机の上には去年から、横尾忠則さんの「アホになる修行」がありますしね。これは、ある意味、規定路線だったのかもしれません。

 

ふつつかものの「呆」ですが、よろしくお願いします。

 

 

 

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「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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