武当山日記:変化は、そのうち、やってくる

2018.09.25 Tuesday

(逍遥谷。わたしたちが歩いた後に、野生の猿が出現)

 

武当山での滞在中、先生から「午後のお稽古は遠出するから、1時間早めに集合。」と声がかかりました。

 

普段は、午前中のお稽古は逍遥谷、午後は学校の敷地内で、と決まっているのですが、ときどきこんなイレギュラーがあります。

 

逍遥谷は、手前の方が観光名所になっていますが、その奥もずっと歩けます。その道は、金頂と呼ばれる山頂まで続いていると、聞いたこともあります。

 

(逍遥谷。ここは観光客も、来るところ)

 

今回は、その奥をずっと歩いて、玉虚岩まで行き、そのあたりや途中でお稽古しよう、という話でした。

 

先生は、よい景色の中でお稽古することも、大切にしているようです。より自然の中に行くと、より自然に還っていくようです。

 

この地方では、ときどき大雨が降ります。わたしは幸い、遭遇したことはありませんが、道に水が溢れて、川のように流れている映像も見たことがあります。

 

逍遥谷も、2年くらい前の大雨で橋が壊れてしまいました。観光地としては、しばらく閉鎖です。1年たっても修理しておらず、今年はようやく元通りになっていました。

 

しかし、修理したのは手前の、観光客がたくさん来る辺りだけ。

 

その奥は、少し歩くと、先頭の人が「橋、壊れている〜!」とか、「道がない〜!」とか、叫ぶよなありさまでした。そのたびに、別の道から行けるか、壊れているけれども歩けるかなど、確認しながら進みます。

 

そんなこんなで、ようやく玉虚岩へ到着です。さあ、ここでお稽古を、と思いきや、残暑も厳しい中、日陰の場所もなく、お稽古は無理だということに。

 

(玉虚岩)

 

(玉虚岩で動物に遭遇。キツネの一種らしいです。突然たくさんの人に見られたのが怖かったのか、怯えていました)

 

帰り道、ちょっと広場のような場所に通りかかったときには、先生が「前は、ここはとっても気持ちよく練習できるところだったんだ」と。でも、大雨の名残なのか、木材が散乱していたり、どうにも落ち着きません。

 

結局、歩いて行って、帰るだけ、となりました。合計3時間です。ただでさえ山道で、気が遠くなるようなながーい階段があったり、岩の上を歩いたりする行程に加え、壊れた橋や道を注意しながら進むという、体力的にも、気持ち的にもエネルギーを必要とする道のりでした。暑さによる疲労も、ありますしね。

 

お稽古はしませんでしたが、別の意味では、十分にお稽古したとも言えます。

 

(途中、気持ちよさそうに坐りはじめた先生。隣の小さな子は、娘さんです)

 

こういう道を歩くとき、どんな心づもりをして、どんな体の使い方をするかで、自分の心身への影響は、全然違ってきます。

 

高さのある細いところを歩くとき、緊張すると、体が硬くなります。そうならないように、できるだけ平常心をこころがけます。平常心が保てていれば、呼吸は自然にあるべき状態で行われます。(逆に、呼吸が早くなっていたら、緊張しているのだと、気づくきっかけにもなりますけどね。)

 

高低差のあるところや、岩場などを歩くとき、膝に負担がかからないように、常に”頭は上”と、縦に伸びる力を意識して歩きます。

 

その結果、膝も、体も、今回はどこも痛くなりませんでした。もちろん疲労はありますが、休めば(寝れば)回復するレベルです。

 

一緒に行った人たちの中には、「全身筋肉痛」という人や、「膝にきた」という人もいます。武当山に来るのが初めての人たちも、いましたからね。

 

こういうときに、太極拳を続けてきた変化を、感じます。「心身ともに、強くなったなあ」と思うのです。

 

2008年の末、はじめて武当山に来たときは、南岩から山頂まで歩いて登っただけで、ひねっていないのに足首が腫れてしまうくらい、体は弱かったのです。

 

その後も「足首を怪我しないように」と、マメにケアしたり、筋肉痛のときにはスポーツ用タイツを履いたりと、そんなことが、5年前くらいまで続いたかもしれません。

 

その後は、運動量が多くても、山頂まで歩いても、休めば回復する以上の疲労をかかえなくなりました。

 

太極拳を続けるとどうなるのかは、いろいろありますが、山を健やかに歩けるようになるというのも、そのひとつです。

 

それは、続けてきたことへの裏付けにもなり、自信を持っておすすめできる理由にもなります。

 

何よりも、そういう自分であることが、とってもうれしいです。年はとりましたが、10年前よりも、心身ともに元気です。

 

太極拳は、これをやったら、こうなる!というような、即効性を求めるものとは違うと思っています。日々の様子にこだわることなく、とにかく続けます。もちろん「こんな点を気をつけてやってみよう」と、自分なりに設定することはありますが、正解を当てるのではなく、よりよい方向を探り続ける感じです。

 

だから、こんな山歩きのときに、疲労しない心身ができているのを感じると、とっても嬉しいのですよ。

 

続けていれば、変化は、そのうち、やってきます。さりげなく、でも確実に、です。

 

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ
 


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