教育

2018.04.17 Tuesday

(春の代々木公園)

 

今日、SNSを見ていたら、こんな投稿がありました。小学生の国語の問題です。

 

下線を見たときの、ぞうさんの気持ちを書きだしましょう。

「森を歩いていたぞうさんは、おどろきました。大きな木がたおれていたのです。」

 

投稿にあった答えは、「うわー」でした。でも、これでは×なのだそうです。正解は、「おどろきました。」

 

わたしは子供の頃、国語が嫌いでした。なぜ答えがひとつなのか、納得できなかったのです。

 

いい大人になった今、これを読んでも、「大きな木が倒れていることに、ぞうさんは驚くのだろうか?」とか、「そもそも、わたしは人間で、ぞうじゃないし」とか、思ってしまうのです。

 

子供の頃から、本は大好きでした。それでも、国語は嫌いだったのです。

 

大人になって、外国人と交流するようになり、彼らの授業を聞いて驚くことが多くなりました。「今日は、カエルについてお話してみましょう。」という題が出ると、みんな好きな話をするのだとか。何を言っても、それで良いのだとか。

 

外国語として英語を習う授業でも、「”空”というタイトルが出ると、みんなで『青!』『広い!』『海!』とか、好きなことをどんどん言うの。楽しかったー。」なんて話もありました。

 

発言は促すけれども、それに〇×がないのです。すごく、うらやましかったです。

 

授業中に先生に断りもせず、勝手にトイレに行ってしまったり、授業終了のベルが鳴ると、授業が終わっていなくても席を立って去ってしまう生徒がいることにも、びっくりしましたけどね。

 

5年ほど前に習った最初の中国語の先生は、グループレッスンをするとき、「生徒のレベルによって宿題を変える」と言っていました。「レベルがバラバラなのに、統一するのは、誰にとってもかわいそう。できる人には多めに、難しい人には簡単に。当然でしょ。先生はちょっと大変だけど、慣れれば問題ないし。」と。お子さんがインターナショナルスクールに通っているそうで、このやり方は、そこから取り入れたのだそうです。

 

グループのとき、できない人に合わせると、できる人はたいくつします。できる人に合わせると、出来ない人は苦しくなります。真ん中をとったら、できる人もできない人も、不満になります。お互いにイライラすることも起きるでしょう。

 

宿題が違ったら、みんな自分のことに精一杯で、他の人のことをブツブツ言うこともなくなるのではないでしょうか。

 

今、自分が先生という立場になって教えるとき、大切にしようと思っているのは、ここです。中国の先生から、「教えることは、とっても個人的なこと。それぞれの特性、身体能力、耐性、覚える速さなどなど、いろんな面を見て、それぞれにあった指導をしていくことが大事。そうすればみんな、何かしら学ぶことができるからね。」と言われたことを、大切にしています。

 

あるとき生徒さんが、「先生が『どっちでもいいよ』と言ってくれるのが好き」と言っていたことがあります。

 

実際には、太極拳のように型(套路)があるものには、やり方があるので、そこから外れるものは直します。ただし、「そうじゃないよ」と言ったものでも、なぜそうしたいのかを聞いて、別の目的があって、それもありだと思う場合は、「それならいいよ」と言うこともあります。

 

冒頭の問題に戻ると、「驚いた」と答えさせたい目的は、何かあるのかもしれません。でも、「うわー」という豊かな表現力も、認めてあげたい気がします。

 

「ぱおーん」とか、「驚いたぞう」とか「すごいぞう」とかも、ありですよね。

 

教育って、大事だと思うのです。日本人の発言力が弱いと言われるのは、自由に話すことを励まされてこなかったためで、外国語を話せないのも、言葉で表現する力が磨かれていないことが、大きいと思うのです。

 

「母国語で話すのが上手な人は、外国語でも上手い」と、よく言われます。話すことは、単語や文法を知っていることではなく、話す中身がある、ということだと思うのです。

 

わたしは大学まで日本の教育を受けてきたので、その恩恵にもあずかってきました。その目的を理解しきれているわけでもなく、全部を否定したいつもりはありませんが、窮屈さを感じた部分もあります。

 

教育は大事だからこそ、もう少し自由があっても良いのに、という思いは、ずっと持っています。

 

ここに対して自分がどうしていきたいのか、今は自分が教える場面で心がけるくらいですが、もっとできること、したいことも、あるのかもしれません。

 

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(那智の滝。流れる水は形を変えて、下へ下へと落ちていきます。いつまでも見ていたい光景。)

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、キリリとした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 



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