前に進めない躊躇

2017.11.17 Friday

(Photo by Hirohisa Tajima)

 

秋に中国の武当山にお稽古に行っていたとき、先生のお弟子さんのひとりと、「これからどうしていくか」というお話をしました。

 

今は先生に「手伝って」と言われて学校にいるのですが、「先のことはわからない」と。

 

「自分で教え始めようと思わないの?」と聞くと、「中国武術(カンフー)は、中国のものだから、国内は競争が激しい。動画もたくさんあって、みんなあれこれ比べるし、実際に行って『違う』と思えば、すぐ別のところに行く。この中でやっていくのは、難しい」と、言うのです。

 

わたしは、「今すぐ先のことを決める必要はないし、決められないしね。ずっとここにいられて、自分もいたいなら、それもいいし、自分で始める状況になったり、始めたいなら、それもいい。でも、何をするにしても、自分が大切にしたいことだけ、はっきりさせたらいいと思う」と話しました。

 

お弟子さんの躊躇も、わかるなあ、と思うのです。わたしもホームページを開設するとき、すごく躊躇して、なかなかスタートできなかったのです。

 

日本は、武当功夫(カンフー)をする人が少ないこともあり、中国と状況は違います。それでも、「ホームページを出したら、何を言われちゃうんだろう」とか、「上手くいかなかったらどうしよう」とか、「そもそも、そんなにたいした自分ではないし」とか、ごちゃごちゃ出てきて、ずっと足踏み状態でした。

 

そんな状況をある人に話したら、「はっきり言うけど、それ、思い上がりでしょ(笑)。」と一言。「自分が大した人だから、たいしたことをせねばならぬ、と思っているだけだよ。」

 

「たいしたことないし」と言いながら、実は自分が「たいした人である」だと思っている、ということです。とほほ。

 

「たいしたことのないわたしですが、これが好きでやっているの、という気持ちになれたら、すぐにできるよ。」その通りでした。

 

大切にしたいことは、人と比較するようなものではありません。なんでも良いし、変化していっても良いと思っています。

 

大切にしたいことを大事にしているうちに、いつの間にかそれが縛りとなり、苦しくなってくることも、ありますよね。

 

”今、何を大切にしたいのか”は、その都度、その瞬間、自分に確認していくものなのかもしれません。

 

以前、「需要に応えるか、自分が好きなことをやるのか、どちらをするのか」と悩んでいる人がいたのですが、それも自分の選択です。一般論(もしくは大多数)として、「こうする方が、今は良い」という道はあるのかもしれませんが、大抵の場合、その”良い”自体も、一般論や大多数の”良い”でしょう。

 

自分の”良し”は、隣の人の”良し”とは違うでしょう。どれだったら自分はやりたいのか、どれだと苦しくなるのか、そんな自分の状態を見てあげられることが、大切だと感じます。

 

好き・嫌いは、思考を通るものではありません。「〇〇すべきだ」に支配されず、本能に直結した思いです。この好き・嫌いに従えばよい、と、いたってシンプルですが、なかなか難しいこともありますよね。

 

なぜなら、わたしはずっと、自分が何が好きかとか、嫌なのに我慢していることとか、よくわからなかったのです。

 

カンフーを続けてきて、自分の体と心を見て、育て、感覚も育てていくという過程は、少しずつではありますが、わたしに好き・嫌いを感じられる力と、好きなことをする力を、つけてくれたと感じます。

 

人から見て上手くいっていないような状態でも、自分がよければ、それで良しです。

 

人の指紋が人の数だけあるように、好き・嫌いも、人の数だけあっても良いですよね。

 

ついでに言うと、足踏み状態だった時間も、愛しく思えます。あのときの自分は、そうしたかったのでしょう。たいした人になろうとして、それを諦めるまでやり続けたかったのか、モゴモゴと躊躇したかったのか、よくわかりませんが、モゴモゴを諦めたときに、自分の中から、大切にしたい思いが出てきたからです。

 

だから、きっと大丈夫なのです。悩んでいたり、あれこれ手を出しては挫折することが続いたとしても、それはまだ道の途中なのですね。

 

 

 

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11月19日(日)14:00-17:00

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11月26日(日)14:00-16:30

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(武当山、南岩)

 

 

☀「陽だまり」とは

ブログタイトル「みんみんの陽だまり太極道日記」の「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると素晴らしく居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、どことなくキリリとした印象もあります。太極拳を通して、こんな時間と空間を創っていきたい、陽だまりにつつまれて暮らす人、心身ともにゆとりある人を増やしたい、と思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ


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