らくちん静功:体は内から膨らみ、心は深く静かに

2017.10.15 Sunday

(武当山の雨の日に。太子洞にて)

 

雨の日に、雨音を聞くことが好きです。

 

雨は苦手で、体が重く、眠気も強くなりがちです。外出、億劫になります。

 

それでも、雨の音を聞いていると、とっても落ち着くのです。好きだな、と感じるようになったのは、ここ1〜2年だと思います。

 

水に関する言葉をみても、「みずみずしい」「うるおっている」「しっとりした」という表現は、肌の状態にも使いますが、人の在り方や、心の様子にも使われることもあります。どちらも、良い感じがしますよね。

 

人間の体の6-7割は、水です。雨音を聞くと、自分の体の中に、水分が満ちていくような、そんな気分にもなります。

 

今朝、雨音を聞きながら、武当山で教えていただいた静功をしてみました。とっても気持ち良かったです。やり方をご紹介しますね。

 

これは、とっても楽な”静功”です。苦しいことは、何一つありません。

 

まず、座ります。あぐらでも、足を前に投げ出しても、椅子に座っても、どれでも大丈夫です。自分が楽だと感じるものが、一番です。

 

今朝は、あぐらにしました。腕は力を抜いてダラリとたらします。手のひらをひざ頭に置いたり、膝の内側に置いてもよいです。このときに脇を締めてしまうと肺がつぶされて、空気が入りにくくなりますので、脇は体側から少し離れているようにします。

 

ポイントは、お腹と頭です。

 

お腹は、収めます。これは太極拳で立つときと同じで、腰の反りを消すためにお腹を後ろ側に収めていきます。お腹に力を入れてはいけません。力を入れて表面だけ引っ込めると、腰(ウェストの裏側)は動かず、それでは違います。お腹を収めるとは、お腹が後ろにいくと、おへその裏のツボの命門(めいもん)が後ろに膨らんでいくような感じになります。

 

おへその下あたりに手の指を突き刺すようにして、お腹をゆっくり押していったときに、じゅぶじゅぶと、いくらでも入っていく(沈んでいく)ような感じといえば、わかるでしょうか?

 

もうひとつのポイント、頭です。あごを少しずつ引いていくと、頭のてっぺんが天に向かって伸びていきます。あごと頭のてっぺんが連動する感じです。これで腰から頭のてっぺんに向かう中心軸を作ります。

 

あごをいきなりキュッと引くと、緊張してしまいます。逆にあごが出ていると、中心軸が、首のあたりで途切れてしまいます。

 

あごを引く意識は、終わりがあるわけではなく、ずっと続けます。表に現れる動きとして止まっているように見えても、自分の意識ではずっと、少しずつ引き続けます。

 

あごを引き続けて頭のてっぺんが天に向かうことで、体(上半身)がつぶれず、ゆとりを保つことができます。頭が下に落ちると、上半身が押しつぶされるようになり、内部のゆとりも押しつぶされます。

 

間違いやすいところは、背中の形状です。静功(ここでは坐禅や瞑想も含めています)をするとき、背中を板のようにまっすぐ立てる方がいらっしゃいますが、先生いわく「それではくたびれて続けられない」のです。背中の上の方、胸の裏側あたりは、少し丸みをおびているほうが、楽です。背骨の後ろ側を伸ばしていくような感じです。

 

目は、閉じても開けたままでも、楽な方を選びます。開ける場合、視線は鼻先が見えるくらい、凝視するのではなく、ぼんやり、広い視野をキープします。

 

口は閉じて、鼻呼吸です。舌は、上あごの下につけます。自分なりに楽なリズムで呼吸を続けます。

 

お手本になるような写真を探してみたところ、兄弟子の写真によさそうなものがありました。下記です。

 

(2016年の春、夕方、雷神洞でお茶を飲んだとき。このときの兄弟子の姿のようなイメージです。)

 

これが、”放松”と呼ばれる状態です。”松”は、中国語で緊張と逆の意味で、緩める、抜くという意味です。体のこわばりをなくして、ゆっくり伸びて内側から膨らんでいくような感じです。

 

元気な人を見ると、内側から柔かく膨らんでハリがあるように見えませんか?そんなイメージです。

 

呼吸をつづけながら、耳を外に大きく開くと、まず雨の音が入ってきます。そしてだんだんと、耳は外に広く開きながら、自分の心の音を聞くようにします。

 

心が落ち着いてリラックスしている状態は、中国語で”静”とも表現されます。だんだん深い落ち着きに入っていくことを、”入静”とも言います。

 

これ、とっても気持ち良いのですよ。

 

自分が平和で、それを見る人にも平和な気持ちが広がるようなものが良いな、と思います。

 

今朝は、目を開けたままやっていたのですが、途中でサッと何かが変わったというか、クリーンになったような感覚がありました。ちょっと小波がざわついていたのが、落ち着いて明鏡止水のようになった、といえばわかるでしょうか。

 

言葉の説明だけだと、わかりにくいかもしれません。頭、お腹の使い方は間違えやすいですし、背中については、普段から胸をはりがちな方は、「こんな猫背で良いの?」と、心配になるかもしれません。こういう場合でも、横から写真を撮ると、猫背ではないのですよ。

 

これ、雨の日限定ではありません。晴れでも曇りでも、いつでもやり方は同じです。

 

静功は、陰気を育てると言います。太極拳や気功などの動功は、陽気を育てます。陰のないところに陽は育たないため、静功は基盤を充実させたり、熟成させることでもあります。これがしっかりしていれば、陽気を育みやすくなりなす。陽気は、生きていくためのエネルギーです。

 

やってみてわからなかったら、お会いしたときに聞いていただくか、メッセージをくださいね。

 

(武当山、逍遥谷)

 

☀「陽だまり」とは

ブログタイトル「みんみんの陽だまり太極道日記」の「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると素晴らしく居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、どことなくキリリとした印象もあります。太極拳を通して、こんな時間と空間を創っていきたい、陽だまりにつつまれて暮らす人、心身ともにゆとりある人を増やしたい、と思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

太極道家

体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

講座のご案内は、こちらからどうぞ

 


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