足のおはなし

2017.01.07 Saturday

 

人が立つとき、足裏が大地との接点になります。この足裏を含めた足、とっても大切なのですよ。

 

お稽古に初めていらした方に、よくする質問があります。「立つときの大地との接点は、親指、小指、かかとです。かかとは、内側(親指側)、外側(小指側)、真ん中、のうち、どこが一番地面に接していますか?」

 

もしできる方は、よかったらちょっと立って、確認してみてください。

 

.......

 

これまでの様子では、9割以上の方が、内側(親指側)もしくは真ん中と答えます。でも正解は、外側(小指側)なのです。

 

 

上図でみると、緑色の踵骨が一番下の骨で、ここから小指、薬指がつながっています。踵骨の上に乗っているのが水色の距骨で、ここから親指、人差し指、中指がつながっています。距骨から、脚の太い骨につながっていきます。

 

真ん中、内側と答えた方は、骨ではないところが地面に接していることになります。骨格という構造を使って立つことを考えると、一番下の土台に乗っていないことになり、全身が不安定になりがちになります。踵骨からつながっている小指も、微妙に大地から浮いていたり、もしくは触っているけれども踏めていなかったりします。

 

体は良くできていて、不安定な体でも、筋肉を固めるなどして立たせようとします。お利口なのですが、本来で立つために必要ない筋肉を使うため、疲労やコリなどの不調を引き起こすこともあります。

 

そして踵が内側や真ん中、と答える方の場合、腰を落とすと膝が内側に入りがちになります。正しい膝の位置はつま先の上で、内側に入ると膝を痛める原因になります。さらに言うと、踵の骨の位置を間違ったまま膝をつま先の上のラインに合わせても、膝を痛める原因は解決していません。踵の位置を再確認してから腰を落としてもらうと、膝の位置は自然につま先の上のラインにきます。

 

さらに、”太極拳の秘密”その1である大地を踏んで頭が天に向かって伸びることも、踵の骨の上に乗っていなければ、大地からの力を上手くもらうことはできません。上に向かう力がもらえると、空間が、浮力がある水中みたいになると、わたしは感じているのですが、それも実現しません。自分の体の使い方と意識で、ただの空間を浮力があるような空間にすることができ、そこで腰を落とすと、お尻を風船の上に乗せているようにふんわりと降りていくのです。膝に負担もかかりません。

 

3年ほど前、武当山にお稽古に行ったときに、あれ?と思ったことがあります。高いところからジャンプして降りるとき、先生たちの足音は小さく、わたしは「パタン」と大きな音がしたのです。「なんだ、この違いは?」

 

先生の弟弟子の学校に行ったとき、長くお稽古している10代の中国人生徒が走る姿を見たときにも、あれ?と思いました。ふんわり浮くように走るというか、滞空時間が長いのです。当然、足音もパタパタしません。

 

ひとつは足裏の柔かさだと思います。アスファルトの上で靴を履いて生活していると、足は狭い靴の中に閉じ込められて固まりがちです。足には、上図のように細かく関節があるのですが、固まった足には関節に隙間がなく、骨がバラバラに自由に動きにくくなっています。一枚の板を床の上に落とす時と、細かく継ぎ目があって形が変えられる板を落とした時とでは、衝撃が違ってくるでしょう。

 

もうひとつは浮力があるような空間にしているかどうかだと思っています。同じ重さのおもりを空気中で落とす時と、水中で落とす時の違いです。衝撃はずいぶん違います。浮力があることで、体への負担を減らすことができます。

 

普段歩いていても足音が大きい人、いますよね。わたしも昔はパタパタ歩くタイプだったので、人ごとではありません。歩くたびに、地面と衝突してケンカしているような気がします。地面も足も、お互いつらそうです。

 

人の面白いところは、意識するだけで変わることです。踵の骨の位置を再認識したり、足の骨の図を見て(本当は、何も見ないで自分で書いてみて、正解と比べてみる方が良いです)関節の位置を知るだけで、足はもっと使えるようになります。無意識ですが、勝手に脚を一枚板だと誤解して認識している場合もあるのですよ。

 

小さな面積で全身を支える足。もっと意識して大切にしていけば、いろんな可能性が広がっていくと思います。たまには、できれば毎日、ちょっとでも良いから足裏や指をモミモミ、いつもありがとうの気持ちを込めてマッサージしてあげるだけで、変ってくるかもしれません。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

太極道家

心と体が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)

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