旧暦9月9日の重陽節

2016.10.25 Tuesday

 

(紫霄宮)

 

中国では旧暦の9月9日は、重陽節です。奇数を陽の数とするため、9が重なる日だから重陽と呼ばれ、日本の敬老の日にあたるようです。「秋のピクニックに行く日だよ」と、友人が教えてくれました。

 

武当山では、この日は別の意味でも特別な日です。北の守護神、真武大帝(玄天上帝)が悟りを開いて天に昇ったとされる日なのです。紫霄宮(道教のお寺)で、大きな法要が行われるというので、友人と一緒に行ってみました。

 

南岩からバスだと1つ目の停留所、道路を歩くと30分くらい、山の裏道を通れば15〜20分くらいで到着します。土地の人は、みんな裏道を行きます。近いし、景色もきれい、山道は楽しいのです。

 

紫霄宮は、もともと尼寺だったと聞いたことがあるのですが、今回の法要でちょうど中央にいらした方は、女性でした(現在は、男性も女性もいるお寺です)。剣を捧げるような場面もあり、興味深かったです。聞きなれた道教音楽と歌が生で演奏されていて、お香の香りとも混ざって、人で混雑していましたが、ほっとする、良い時間でした。

 

 

この紫霄宮が、現在の形になるように大がかりな再建が進められたのは、明の時代のことです。度重なる戦乱で焼失したり傷んだりしていた寺を、1412年、明の永楽帝が再建しました。永楽帝は真武大帝を深く信仰しており、真武大帝は明朝の護国神であったそうです。

真武大帝には、興味深い逸話が伝えられています。


真武が武当山で修業していた頃、一時、山から下りて俗世間に戻ろうとしたことがあります。「磨針井」のあたりまで下ると、一人の老婦人が太い鉄の棒を研いでいるのを見かけました。不思議に思った真武は、何をしているのかと老婦人に質問します。
すると、「縫い針を作るためだよ」と。真武はこんなに太い棒で縫い針ができるものかと不思議がっていると、老婦人は「鉄の棒を止めずに研ぎ続ければ縫い針は必ずできる」と答えます。これを聞いて悟った真武は、すぐに山に戻って修業を続け、やがて仙人になったと言われています。

 

この「磨針井」、観光名所として武当山の中腹に存在します。さらに武当山の南岩には「飞身岩」という、真武大帝がここから昇天したと言われる場所があります。ここにも逸話が残されています。

 

(飞身岩)

 

武当山で42年の修業を積んだ真武は、この崖にやってきました。真武の師匠が美しい女性に成り代わりそばにやってきたところ、真武は彼女を悪魔だと勘違いして剣で殺そうとします。彼女は嘆いて、自ら石の上から身を投げました。それを見た真武は、申し訳なく思い、彼女のために祈ろうと、その石から躊躇することなく飛び降りたそうです。彼の体は浮き上がり、五頭の龍に支えられて天に昇って行きました。そしてこの石が、「试心石」です。

 

(试心石)

 

「铁棒磨针(鉄棒磨針、鉄の棒を磨いた針)」という言葉は、学校にも掲げられています。コツコツと続ければ、いつかは達成できるという教えは、わたしの道の指針にもなっています。


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