(Photo by Xie Okajima)
先週金曜日からの新たな試みとして、自由が丘インターネットテレビでの番組が始まりました。
番組の冒頭でもお話しているとおり、わたしが大切にしていきたいのは、ありのままで話すことです。
ありのままでという姿勢は、教えるときも、ブログを書くときも、同じです。話を盛ることなく、自分を卑下せず、等身大で伝えていこうと思っています。
今、この瞬間に何を感じているかを大切にして、それを言葉にしていくことは、言いかえると、いつも”今にいる”ことでもあります。
現代の都会に生きる人は、これにとっても慣れていないと感じます。
太極拳のお稽古の終了後、今の感想を聞くことがあります。でも、「昨日こんなことがあって......」とか、「今朝、こんなことがあって......」という話をされる方も、多くいらっしゃいます。それをどうしても言いたいのだろう、という思いをくんで、そのまま聞くこともありますが、本題は、「で、今は?」です。しばらく話を聞いた後、「あなたは、今、過去に行ってしまっていて、今、ここにいないですよ」というと、きょとんとされる場合もあります。
聞いてほしい話があるなら、それはそれでわたしも聞きたいですし、そのこと自体は良いのです。でも、「今、どう?」というときには、今の自分の様子をじっくり観察して、それを言葉にする練習をしてほしいのです。それが、自分を知ることでもあるからです。
一方で、特に初めて参加された方の場合、言葉が出てこないことがあります。そんなときは、無理に言葉にせず、感じていることそのままを、自分の中で大切にしてほしいのです。そんなときは、「無理に言葉にしなくても、話さなくてもいいよ」と伝えます。
もわっとある感覚を、どんな言葉で表現したら伝わるのだろうか、と一生懸命に考えて、ひねり出す言葉が、一番伝わる言葉だったりします。それが言葉として出てくるには、少し時間が必要な場合もあります。そして話すスピードは、ゆっくりになります。
リラックスして自分のペースで話すときは、わたしの場合、かなりゆっくりのスピードになります。呼吸がゆっくりだからです。メディアで話すスピードとしては、相当遅いです。NHKのニュースなど真似してみるとわかるのですが、かなり早いのですよ。
そんなことを心がけた第1回ですが、頭はくるくるといろいろ同時進行で考え、文章がまる(。)で終わっていないのに、次の文章を言いだしてしまったりというところも、チラホラです。落ち着いているようで、落ち着いていません。
これまで何も感じていなかった自分の話し方も、こうやって客観的に見ることができると、いやいや、そうではないでしょう、と思えてきます。
誰かの真似をするのではなく、自分をそのまま出すことは、大事だと思います。わたしはここ数年、ずっとそれを大切にしてきました。それが必要な時期だったと思います。でも最近は、それが過ぎることがあって、少し独りよがりになっている部分もあるような気がします。もうちょっと、外に目を向けてみようと思い始めたのは、今年に入ってからのことです。
そう思うと、こんなチャンスがやってくるのですから、面白いですね。
第1回目は、太極拳との出会いや、武当山との出会い、そして、そこから気づいた大きな転機などについて、お話しました。初めて体験するまで全く興味のなかった太極拳との出会い、そして最初は、ものすごくひ弱だった体の話などもしていますので、「こんなわたしが今からでは......」と思ってしまいがちな方には、「それでも大丈夫なのだ」と感じていただけるかもしれません。
☀「陽だまり」とは
ブログタイトル「みんみんの陽だまり太極道日記」の「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると素晴らしく居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、どことなくキリリとした印象もあります。太極拳を通して、こんな時間と空間を創っていきたい、陽だまりにつつまれて暮らす人、心身ともにゆとりある人を増やしたい、と思っています。
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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)
太極道家
体と心が目覚める太極拳(http://minminkung-fu.com/)
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