武当山日記:ここには、いろんな人が来る

2019.06.23 Sunday

(武館「明月道院」の門)

 

武当山の武館(カンフーの学校)というと、日々、武術にいそしむような人たちしかいない、というイメージを持つ方がいらっしゃるようです。

 

わかります。わたしも初めて行くときには、「どうしよう、毎日が体育の授業みたいな学校に、わたしみたいに運動オンチで大丈夫だろうか。」と、不安に思ったものです。

 

実際、当時のわたしの体は弱くて、練習初日に山の頂上まで登ることになり(片道4時間くらいです)、ひねってもいないのに、足首が腫れてしまったほどです。

 

そんな人でも行ったのですから、誰が行っても大丈夫です。

 

今回も、いろんな人たちに出会いました。外国人がいるときもありますが、今回はみんな中国人でした。

 

映画でスタントマンをしているという男性とも一緒になりました。筋骨しっかり、よい体をしているのですが、筋力頼りになりがちのためか動きが硬く、武当功夫特有の、しなやかな強さには、苦戦しているようでした。でもだからこそ、来ているのかもしれませんね。時間は必要ですが、それは誰にとっても同じことです。

 

息子さんが日本に留学しているという(おそらく)40代の男性は、はじめてのカンフー体験でした。体も硬く、準備運動をするだけでも息がハアハアと上がります。でも、いつも一生懸命で、何度も何度も繰り返し練習していました。日がたつにつれて、少しずつ前進する様子に、とにかく続けることって大事だと、改めて感じました。

 

心身を健康にしたいという20代の女性もいました。とっても明るくてかわいい人なのですが、本人いわく、「口を開くと不満ばかり」とか。

 

わたしも頭で考えてしまうクセを治したくて、ここに来たことがあることを、思い出したりしました。

 

まじめで、站椿功や気功を、ひたすらやり続ける力があります。ただ、集中すると自分だけの世界に入ってしまうのか、「次、〇〇するよ」と声をかけても、その声が聞こえないようなときもありました。周りが目に入らなくなってしまうこと、わたしも身に覚えがあります。

 

ある期間、普段の生活から離れて、体と向き合うことは、誰にとっても貴重な体験になります。

 

日常から離れて、自然の中で、シンプルな生活をして、体と心と向き合っていると、そのときの自分の課題が浮き彫りになってきやすいです。

 

見たくない自分も、しっかり見えてしまいますが、それは非日常だからこそでもあります。

 

団体さんもいます。武当山に初めて来たというグループは、5日くらいの滞在で、半日お稽古、半日は観光というスケジュールでした。武当山と言えば、道教寺院が世界遺産に指定されている観光名所ですから、初めてだったら、いろいろ行きたい気持ちもわかりいます。

 

そういう人たちがいる場合は、近くの風光明媚なところや、道教寺院に出かけて練習することもあります。先生は、いい雰囲気で気持ちよく練習できることも、大切にされています。そういうところ、いいですよね。気分や雰囲気は、大切です。

 

わたしのように何度も来ている生徒とか、普段からいる生徒だけの場合は、どこにもお出かけしないで学校の敷地内でお稽古します。今はどこにもいかなくても、この静かな場所で十分満足ですが、わたしも初めてのときは、山頂に登ったり、道教寺院の境内でお稽古させてもらいました。それは良い意味で、特別感を演出してくれて、すんなりとお稽古する環境に入れたと思っています。

 

企業研修できている方たちもいました。総勢27人です。武当山のある湖北省の企業で、そんなに若い人はいなかったので、マネージャー研修だったのでしょうか。

 

モニターにプレゼンを映してみんなで会議していたり、小さなグループにわかれて話し合っていたり、そうかと思えば、「けんけんぱ」とか、足でける羽根遊びをやっていたり(会社の研修って、こういうのもありますよね)、なかなか興味深かったです。

 

もちろんここは武当山ですから、太極拳とか気功の練習も入ります。みんなお揃いのお稽古着で、なかなか気合いが入っています。

 

一緒にお稽古することはなく、それほど接点はありませんでしたが、和気あいあいとしていて、同じ場を共有していても楽しかったです。

 

(企業研修の団体さんの、朝稽古)

 

いろんな人がいるでしょう?

 

「武術、やってます!」みたいな人たちではなく、結構ふつうの人たちですよね。

 

武館は、来た人たちが居心地良く過ごせるように、元気になって帰れるように、いろいろと心を配ってくれます。

 

先生の奥様は、武館の管理のような役割も果たしているのですが、わたしが到着してから何日かした頃、顔を見て「あ、元気になったね」と言っていました。

 

先生もそうですが、そういうところは、とってもよく見ているのです。

 

太極拳は、心身ともに健康に、しあわせに生きるためにあるものだ、と思っています。

 

他人との競争ではなく、自分との競争でもありません。昨日よりも今日、できなくなることがあったとしても、それはそれです。その日、そのときに、心も体もすこやかにいられたら、いいと思っています。

 

ここは特別なところではありますが、特別な人のための場所ではなく、誰にとっても、居場所があります。

 

居場所があると感じられることも、大切なことじゃないかしらね。

 

 

 

 

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☀「陽だまり」とは

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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武当山日記:形意拳で学ぶ勁法

2019.06.20 Thursday

(右が先生、明月師父(武当玄武派第十六代伝人)

 

5月下旬に武当山にお稽古に行っていたときの、早朝練習メニューは、形意拳でした。

 

形意拳とは、内家拳(太極拳、形意拳、八卦掌)のひとつであり、先生いわく「勁法を学ぶのによい」のです。

 

「勁」とは、中国武術特有の用語です。ざっくり言うと「力」とも言えるのですが、一般に思う「力」とは異なります。

 

「力」とは、もともとの筋力、そして筋力強化のトレーニングによって生み出されるもので、

「勁」とは、全身の合理的な協調運動によって生み出される力、少ない労力で合理的、かつ最大限に発揮する力、です。

 

この「勁」の説明は、どうにもわたしに言葉にできる力が足りず、上手く伝わらないかもしれません。力づくではなく、筋力頼りではない、と言えば、少し伝わるでしょうか。

 

形意拳は、見た目にはハードです。直線的に進み、打法も早いスピードで繰り出されます。ときどき、太極拳と対比され、

 

太極拳は、見た目には柔らかいけれども、中身は強く、

形意拳は、見た目にはハードだけれども、中身は柔らかい、と表現されます。

 

つまり、形意拳で大切なことは、緩んでいることなのです。

 

習いたてのころは、「力」でやろうとしがちですが、力むと緊張が生まれるため、スピードも遅くなり、威力も出ません。そもそも、体が持ちません。「これでは、やっていられない、どうにかしないと」と、だんだん無駄な力みに気づいては抜いて、を繰り返していきます。

 

そのうち、少しずつコツがつかめてきて、体の中は柔かいまま、動けるようになってきます。

 

形意拳を最初に習ったのは、2011年の春のことです。1か月半の間、ひたすら三体式という站椿功と、五行拳という基本を繰り返しました。基本練習ですので、演武のように披露できるものではありませんが、これが自分の体を作ってくれたと思っています。

 

そして、おぼろげながら「勁」というものに触れて、感じ始めたのも、このおかげです。

 

太極拳は、上に書いたとおり、見た目には柔らかいのですが、体の内部には力があります。でも、見た目の柔らかさにまどわされて、内部まで柔らかいままの場合があります。

 

それは、違うのです。

 

太極拳をある程度やってきて、なんとなく行き詰っている方には、形意拳をやっていみるといいかもしれません。

 

 

三体式という站椿功は、形意拳の基本練習で、手の形は「劈拳(ピーチュアン)」という、上から打ち下ろす形を使います。

 

下記の写真は、2011年に初めて習ったときのものです。ピヨピヨの頃で、まだ力などなかった頃のものですが、形として一番わかりやすかったので、載せてみました。

 

(三体式の站椿功。三体とは、宇宙の三宝、天、地、人のこと)

 

簡単に、やり方をご紹介します。

 

体重は、後ろ足7:前足3です。後ろ足は外向きに45度開き、前足はちょっとだけ内向きにします。後ろ足の踵と、前足のつま先が、同じ直線上にくるようにします。

 

立つときには、後ろ足でぐっと前に押してから、前足をぐっと押して、この形を作ります。ただ足を地面に乗せている(体重を乗せる)のではなく、両足で地面を押すことで、逆向きの力が上に向かいます。

 

後ろの手は、そけい部の前に置き、腕は丸く、手のひらで押し続けるようにします。

 

おへその裏の命門は後ろに開き、前の腕の肩関節は、隙間が空いていくようにします。

 

前の手の人差し指が遠くに向かうイメージで、中指・薬指・小指はちょっと何かをつかむような感じにします。親指は、人差し指との間を丸く自然に開けます。

 

前の手の人差し指、前足のつま先、鼻先を結ぶと、三角形ができるようにします。

 

あごは軽くひいて、首の後ろが伸びるようにします。

 

力のバランスとしては、縦に伸びる力(足で地面を押して頭が天に向かう)が働いている中で、命門を後ろに開いて(引っ張って)指先が前方に向かうという横に伸びる力を出す、という感じです。天地とつながり、力が四方八方に広がり始めます。

 

この姿勢で立ち続けます。最初は5分から。足と手を交代して、両方で10分です。

 

けっこう大変なので、楽にできる方法やバランスを、あれこれ探ります。その間にあれこれと感覚がやってきます。ここは言葉にはなりませんが、これがいろいろ、いいのです。

 

 

武当山で一緒に三体式をやっていた10代の少年たちは、最初は「腕が痛い、辛い」と言い、5分続けられませんでした。

 

隣になった人の腕が下がったときに「がんばれ」と声をかけると、持ち直し、それがもう一回あって、ちゃんと最後までやり遂げたこともありました。最初は、根性も必要です。

 

そのうち、だんだんと、そのまま5分続くようになりました。

 

こういうものは、最初からひとりでするのは、大変かもしれません。みんな一緒だと、頑張りやすいですよね。

 

形意拳は、太極拳とは違って、見た目には「ザ・武術」というハードさがあり、おののく方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には女性にもおすすめです。しなやかで、頼れる体を育ててくれます。

 

どこかのタイミングで、はじめての形意拳クラスも開催してみようと思っています。

 

 

(形意拳には12の動物の形、十二拳があります。これはそれを組み合わせた套路で、馬の部分を習っているところ。2年前です。)

 

 

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武当山日記:ひざを守る

2019.06.04 Tuesday

画像に含まれている可能性があるもの:2人、立ってる(複数の人)、屋外

 

今回、武当山に初めて訪れた中国人のグループと一緒になりました。

 

一緒にお稽古する機会もありました。こういうとき、先生は大切なポイントを説明しながらお稽古してくださるので、とってもためになります。

 

一緒にお稽古したのは「撑字訣」という気功です。「撑」とは、伸びるという意味で、「力撑八面(力が四方八方に伸びる・広がる)」という太極拳の動きを表現する言葉の中にも使われます。

 

ひととおりで3分。グループの中には、体が硬くて前屈もなかなかできない方もいらっしゃいましたが、先生は「これを毎日2回やると、柔かくなるよ。6分でできるしね」と、おっしゃっていました。

 

体が伸びて、開いていく感じが気もちよいのですが、やりかたにはコツがあります。

 

それは、功夫(カンフー)をする上で、太極拳をする上でも、とても大切なポイントです。

 

動くときに、どんな意図をもって動くかが大切です。それが自分の体を守ることにもなり、養生にもなるのです。

 

特に丁寧に説明していたのは、膝です。

 

日本でも中国でも、太極拳をやって膝を痛めてしまう人は、多いのです。

 

実際、「健康になりたいと思って太極拳を始めたのに、膝を痛めてしまった」という方に、何人もお会いしたことがあります。

 

そうならないために、膝に体重がかからないやり方を練習していきます。

 

まっすぐ立っているときも、腰を落として低い姿勢になっているときも、どちらでも大切なのは、縦に伸びる力(竖劲 shu jing)です。

 

足で大地を押して、頭が天に向かってぐんっと伸びる感じです。体がばねのようになっていて、立っているときも、低い姿勢のときも、上に伸びる力があります。

 

低いときには、ばねがきゅっと縮んでいるイメージです。縮めば、びゅんっと上に伸びる力がありますよね。低い姿勢がよい、とされるのは、この力がある分、強いからだと思っています。

 

このとき、膝を折り曲げてしまうと、ばねが縮んだ形にはなりません。

 

膝は曲がるようにできていますが、曲げてしまうと固まってしまい、ばねにはならないのです。

 

では、どうするか、です。

 

お腹を収め(収腹)、おへその裏、背中側にある命門(めいもん)が、後ろにひっぱられて開いていくような感じにします。

 

この命門が開いていること、詰まっていないこと(緊張して閉じていないこと)は、太極拳をするときにも大切です。

 

命の門が開く、というと、それだけでもよさそうなイメージじゃありませんか?

 

その後、「座る」という動作で、お尻が下がり、上半身が起き上がります(命門を後ろにひっぱったときには、上半身は少し前に倒れています)。丸く円を描きながらお尻が下がっていくような感じです。

 

このとき、膝には角度がつきます。でも、膝を前に出して曲げるのとは違いますし、膝を積極的に曲げたりはしません。

 

横から見ると、椅子に座っているような形になります。

 

「座る」という表現は、勘違いされやすいかもしれません。実際に椅子に座るときとは、様子が違うからです。

 

普通に椅子に座る場合、どっしり腰を下ろすと、ばねの力、上に向かって伸びる力はありませんよね。

 

ここで言う「座る」は、ばねが効いたまま、上に向かって伸びる力を持ち続けます。

 

文字だけで読むと、ちんぷんかんぷんかもしれませんね。実際にやってみても、はじめての場合は、ちんぷんかんぷんです。

 

初心者に、最初からこれを教えるのは、厳しそうにも見えますが、ここはとても大切です。やってみると、違いは、明らかです。

 

どっしり腰を下ろすような座り方で腰を落とすと、その姿勢をキープするのは大変です。我慢くべか、拷問か、になります。膝にはどしっと体重がかかります。これが、膝を痛める原因にもなります。

 

でも、命門を後ろに開き、「座る」という動作で低い姿勢になった場合、そのままキープするのは簡単です。膝には体重が乗りません。ばねが効いていますからね。

 

誰でも最初は、簡単にはいきません。でもこれがなかったら、養生にはならないのです。

 

そして、誰でもやっていれば、少しずつできるようになってきます。ここを頑張ることで、その後の心身への負担は、確実に軽くなります。お稽古を続けるにしても、数年、数十年にわたるお稽古は、ずっとずっと実りあるものになります。

 

ときどき、それなりに長くお稽古を続けていらした方で、どうしたらいいか、わらかなくなっているにお会いします。わたしもそうでした。

 

あのときのわたしは、形にとらわれていたような気がします。本当は、形は意図をもって動いた結果の現れでしかないのに、です。

 

その意図の部分を理解しながらお稽古を重ねていくと、怪我もしにくく(なんといっても養生ですから)、お稽古に迷い続けるようなことも、起きにくいのではないでしょうか。

 

一生懸命にやっている人が、怪我をしたり、どうしていいかわからなくなるようなことは、避けたいと思っています。せつないですよね。

 

 

最初はコツがつかめず、大変かもしれません。でもみんな、少しずつ、です。ちょっとでもいい方向に行くと、先生は「そうそう!」とすごく誉めてくださいます。

 

完璧など目指す必要はありませんし、そもそも何が完璧かなど、わかりませんしね。

 

その中で、ちょっとでも「あ、これかも!」と気づいくときは、楽しくて嬉しいものです。

 

 

 

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☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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武当山日記:まいにちの生活

2019.06.03 Monday

画像に含まれている可能性があるもの:7人、いしい まゆみさんを含む、立ってる(複数の人)、屋外

5月下旬、中国の武当山にお稽古に行っていました。

 

ここしばらく秋が続いていたため、春は3年ぶりです。若々しい新緑が美しい時期でした。

 

場所は、逍遥谷という観光名所から徒歩15分くらい、農家を改築したところです。

 

画像に含まれている可能性があるもの:山、屋外、自然、水

(逍遥谷)

 

 

先生にとっては、3番目の校舎です。最初は山の下、次は南岩という中腹にあるホテル内に校舎を構え、約1年半前にここに移りました。

 

南岩は、山頂に徒歩で登る入口になっているため、宿やお店が立ち並びます。生活には便利でしたが、朝晩、そして休日には、たくさんの観光客がやってきて、かなり騒がしくなりました。

 

先生は、もっと静かで平和な環境で、お稽古したかったようです。

 

今の場所は、逍遥谷から階段を登り、奥まったところにあるため、用事のない人が来ることはありません。

 

聞こえるのは、虫や鳥の声、放し飼いにされているニワトリの声だけです。

 

周りにお店はありませんが、食事は武館で用意されますし、ミネラルウォーターも用意されています。買い物に行く必要もなく、最初の10日間、武館に到着してから一銭も使いませんでした。

 

「農家を改築するんだ」と聞いてから、実際に使い始めるまでは1年以上かかったと思います。山の斜面に6棟が点在していて、おしゃれに言うならコテージ風です。

 

画像に含まれている可能性があるもの:山、空、木、植物、屋外、自然

(1号棟から見える6号棟)

 

1号棟がメインで、オフィスやキッチンがあり、食事をしたり、お稽古の最初の集合場所も、ここです。

 

2〜6号棟が宿舎で、それぞれ6部屋くらいずつあります。1号棟から近い順に、2、3、4、5、6と、つけられています。

 

そこそこ離れていますが、周りが静かですので、大声で叫べば、離れている棟にいる人も呼べます。

 

画像に含まれている可能性があるもの:1人、座ってる、木、屋外、自然

(2号棟)

 

今回滞在したのは5号棟。先生や、コーチ、通年でいる中国人の子供の生徒(寄宿舎風に1つの部屋に2段ベッドが並んでいます)など、いわゆる「ここに住んでいる」人たちと一緒でした。

 

1号棟までは、ちょっとした山道(山ですから)を登ることになり、毎回ここを歩くたびに「もう、今日のお稽古は終わりだ」と言うほど、ぐったりしていました。良いウォーミングアップなのですけどね。

 

ときどき先生とも一緒になります。先生はこの道を、ゆっくり登ります。すると、くたびれないのです。武当山に来ると、体力がある人、動ける人ほど、必要のないときにはゆっくり歩く、という印象があります。

 

画像に含まれている可能性があるもの:木、空、植物、家、屋外、自然

(5号棟。左がわたしのお部屋。右の道を、ずーっと上がっていきます)

 

画像に含まれている可能性があるもの:植物、木、空、屋外

(5号棟。晴れた日には、お洗濯です)

 

山奥のイメージがあるのか、ときどき「水道は通っているのか?」とか、「ネットはつながるのか?」と聞かれますが、

 

水も電気もあります。wifiも完備されています。ただし、中国で閲覧が規制されているサイトには、当然アクセスできません。

 

お部屋には、洗面所とトイレ(水洗です)、エアコンもあります。中国人の子供の生徒や、学校の事務の人たちは共用のトイレとシャワーですが、短期滞在の生徒が泊まる部屋は、トイレ・シャワー付きのお部屋です。

 

カーテンレールが、竹の棒を吊るしただけだったり、手作り感もありますが、基本は清潔ですし、快適です。

 

山ですから、虫はたくさんいます。お部屋に侵入してきたものを、紙ですくえるものは、丁重にお引き取りいただき、そうでないものは、仕方ないのでスプレー退治です。屋根のあたりには蜂が巣を作っているようで、親指の先くらいの大きな蜂が、ぶんぶん飛んでいました。こちらの蜂は射さないのですが、そうは言っても怖いので、こちらもスプレーに活躍してもらいました。

 

画像に含まれている可能性があるもの:室内

(今回のわたしのお部屋は、ほとんど部屋中がベッドという不思議部屋。川の字で4〜5人寝られます)

 

画像に含まれている可能性があるもの:室内

(お部屋の洗面台)

 

武館は、行くたびに、いろいろと新しいものが出来ていたりと、整備されてきています。先生は贅沢を好まない方ですが、美しいものは好きで、趣味もよく、近くの逍遥谷で拾った流木(?)を活用して家具や調度品(?)を作ったり、ところどころに生け花が飾れれていたりします。

 

洗濯は、わたしはほとんど手洗いですが、5号棟には洗濯機もありますし、他の棟には乾燥器(ビニールで覆って下から温風を送る、シンプルなもの)もあります。雨が続いても、これがあれば安心です。

 

結構そろっているな、という印象ではありませんか?

 

さて、どんな日々かというと、

 

5:40頃     起床

           前日につけ置きしておいた洗濯物の手洗いや、お部屋の掃除なども。

        

6:20−7:20  早朝練習 

          今回は、中国人の子供の生徒と一緒に形意拳の基本練習をしました。

 

7:30      朝食

 

8:30−11:00  午前中の練習 (途中休憩あり)

          ランニング、準備運動、蹴り、各自の練習(五形功)や、グループ練習(撑字訣、太極拳など)、站椿功 

 

11:30      昼食

                  午後の練習までは、自由時間。この間にお昼寝します。

 

15:00−17:30 午後の練習

         ランニング、準備運動、各自の練習、站椿功

 

18:00      夕食

 

19:00−20:00 夜の練習 (途中休憩あり)

                           站椿功など。これまでに習った剣の復習なども、この時間に。

 

シャワー、読書などをして、21時半か22時には就寝

 

武館(学校)は、土曜日の午後と日曜日、つまり1・5日はお休みです。公式の休日でも、短期滞在者にはお稽古することがあり、今回もそうでした。

 

お稽古は、武当山に始めて来る人たちがいる場合は、逍遥谷や太子坡のような、観光地に行ってお稽古することもあります。どちらも徒歩15〜20分くらいでしょうか。太子坡は、テレビドラマや映画の撮影にも使われるところですから、気分も盛り上がりますよね。

 

画像に含まれている可能性があるもの:山、空、木、屋外、自然

(太子坡)

 

それ以外は、1号棟の周りでお稽古します。棟の前の広場や、その手前の芝生スペース、日差しを避けて木陰の道などでもします。雨の場合は、1号棟の中、そして屋根のついた見晴台がありますので、場所に困ることはありません。

 

どこでしても、静かで平和です。(ニワトリが鳴き続けることはありますが)

 

画像に含まれている可能性があるもの:空、木、屋外、自然

(見晴台)

 

先生は、楽しく元気になってほしい、過ごしてほしい、という気持ちが強い方だと感じます。「この人、くたびれているな」とか、「ああ、元気になったな」とか、すごく良く見ています。

 

景色がきれいなところでお稽古することも、そのひとつだと思います。

 

ただ、通年でいる生徒や、わたしのように何度も行っている生徒にとっては、武館の敷地内でも十分満足です。観光名所とは違い、何もないですが、すべてがあります。何より、行き帰りが楽です(笑)。

 

食事は、「きちんと食べる」ことが大切にされているようで、量はたっぷりありますし、おかずの種類も、昼食、夕食は4種類以上あります。野菜が多いですが、お肉も出ます。朝はお粥やマントウ、麺、ゆでたまごなどです。

 

武当功夫は、道教の修行者(道士)が伝えてきたものですので、先生も道士です。でも、道士にも大きくわけて2つの派があり、わたしの先生は、戒律が厳しくないほう、お肉や野菜も食べるし、結婚もする派に属しています。

 

スケジュールは、追われるほどのものではありませんが、そこそこ予定はあります。30分くらい読書はしていましたが、それ以外、ほとんど何もしていません。

 

お稽古というとハードな練習を想像される方もいらっしゃるかもしれませんが、どちらかというと、骨休めみたいな感じです。

 

十代の少年たちと一緒の蹴りの練習をするときは、その時間はハードですが、体をしっかり作るのには役立ちますし、そこそこ好きなのです。もちろんこれは全員参加ではなく、初めての人や、短期滞在の人や、年配者は、この練習には加わらないことも多いです。

 

無理は禁物です。それぞれ、合ったやり方があります。みんな同じである必要は、ありません。

 

 

武当山には、たくさんの武術学校(武館)があり、それぞれ特徴があります。どこがいいかは、実際に行って見学したり、体験するのが一番です。長期で滞在している人の場合、途中で学校を移る人もいます。こちらに来ていれば、他の学校の生徒と話す機会もありますし、噂を聞くこともありますしね。

 

わたしが今の先生の武館に行くようになったのは、偶然なのですが、おおらかで楽しそうに笑う先生についてお稽古することは、技を修得して磨くより、もっと大切な何かを感じられる時間でもあります。

 

先生は「形よりも感覚が大事」とおっしゃり、指導方針も、その方向にシフトしてきていると話されていました。

 

確かに、最初に武館を開いた2012年に比べると、特にここ3年くらいは変ってきた感じがします。

 

会うたびに進化を感じる先生は、教えることがとても好きなのだ感じます。先生がまだ十代の頃、自分の師匠を取材したテレビ番組の中で、「将来は自分の学校を持ちたい」と嬉しそうに話していたとおり、夢をかなえ、よい意味での自分らしさを育てている様子を見ると、この先生に出会えてよかったと思います。

 

今回も、とっても楽しかったです。

 

そう思って帰ってこられることは、本当にしあわせなことだと感じます。

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧)/ みんみん)

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武当山日記:価値

2018.09.18 Tuesday

(学校から見た日没)

 

武当山について、よく聞く話があります。

 

「あそこは、よく教えてもらえない。」です。

 

わたしは10年間ここに通って、3つの学校を経験してきました。実際に同じ学校の中で、「全然、先生に教えてもらえない」と話している人にも、何人も会ったことがあります。

 

自分のわずかな経験だけでは、全体を知っていることにはなりません。でも、自分なりに思うことは、あります。

 

価値の置き方が、違う、ということです。

 

少し話はそれますが、環境や状況によっても、状態はかわります。

 

まず、個人で行くか、団体でツアーのように行くか、です。団体で行く場合、ここは練習、ここは講話、ここは観光、というように、スケジュールやプログラムがしっかり決まっています。お稽古は、グループで同じものを習うでしょう。ほとんどの場合は先生が引率してくるため、その先生のサポートがあります。”教えてもらえない”事態には、なりません。

 

個人の場合、学校側で特別な”〇日プログラム”を提供していない限り、通年のお稽古に入ることになります。スケジュールは決まっていますが、プログラムは、フレキシブルというか、曖昧です。

 

学校の規模によっても違います。大きな学校の場合、いちばん上の先生が教えることは少なく、弟子たちがお稽古をつけます。小規模の場合、いちばん上の先生が教えます。ただし先生が用事で不在になることも、あります。

 

「あまり教えてもらえない」という話が出るのは、大きな学校でも、小さな学校でも、個人で参加する場合のようです。大きな学校では、教えてくれる弟子の数はいますが、いちばん上の先生に教わりたい人は、「教えてもらえない」という感想になるようです。

 

今の学校はのお稽古は、1週間に5.5日、1日5時間です。その間、先生はずっと一緒にいるわけではありません。

 

学校には、わたしのように短期で滞在する”臨時班”のほかに、”伝統班”とよばれる中国人のこどもの生徒たちがいます。通年で滞在し、学校のお手伝いもします。先生の弟子がつきっきりで教えますが、当然、先生も教えます。

 

先生が、出張、用事などで、学校にいないこともあります。もともと弟子がサポートしているため、教える人が誰もいないわけではないのですが、人によっては「先生に習えない」ことが、不満になります。

 

先生がいたとしても、みんなそれぞれの内容で練習しているため、1回のお稽古時間に、先生が自分のところにやってこないこともあります。

 

自分の近くに歩いてきて、「次かな?」と思っても、そのまま素通りされたり、携帯に電話がかかってきたり、他の人から呼ばれて行ってしまったり、というトホホなときも、あります。

 

待っているのではなく、自分から行けばいい、という考えもあるでしょう。でもその積極性も、ちょっと違う気がします。

 

ひとつは、自分で練習する時間は、すごく大切だからです。

もうひとつは、先生はきちんと見ていると、知っているからです。

 

先生は、ひとりで練習させておいた方がいいときは、教えません。逆に、ひとりで練習できるようなポイントを掴むまでは、ときには息苦しくなるほど、ずっと一緒にいます。

 

そうわかっていても、ひとりの練習が長くなると、「そろそろ次を」と、はやる気持ちもでてきます。そんなとき、先生が不在だったり、他の人のところにずっといると、イライラしてくることも、あります。未熟さ、ですね。

 

でも、この葛藤と向き合うこと、そして乗り越えていくことも、毎回、大事な時間です。

 

そして、教わることの価値は、時間の長さでも、量でも、ありません。

 

普段の生活では、対価という考え方に、慣れすぎているのかもしれません。「5時間分のお金を払っているのだから、その分、教えてもらうのは当然の権利」と思うことです。それは、間違っているわけではないのですが、狭い視野で対価を考えすぎると、自分が苦しくなります。(注:学校としては、5時間はお稽古時間であって、弟子が教える時間を含みます。念のため。)

 

昔のわたしは、「自分がこれをやったから、あなたもこれをやってほしい」とか、「自分ばかりがやって損をする」と考える人でした。でも、それでは大変です。いつも損得勘定をして、イライラ、くたびれます。

 

そんなわたしの価値観を変えたのは、武当山でのお稽古でした。(そのひとつの経験は、こちら「信頼」、2015年5月の記事。)

 

「先生が不在のこともあるという状況なら、そうだと最初から説明すればいいじゃないか」という人もいます。説明責任でしょうか。気持ちは、わかります。でも、なんだかそれは、しっくりきません。

 

もっと生徒を呼ぶためには、きっちりと、先生が教える体制を整えたり、事前説明をしたら、いいのかもしれません。

 

でもそれは、ここが大切にしているものと違う気がしてしまうのです。

 

上手く言えないのですが、状況にイライラする自分に気づくこと、そしてそれがどんな考えから来ているのか、その価値観とは違うものがあるのかもしれない、と思うこと、そんなプロセスを経験できるのも、ここならではのような気がします。

 

それが、道(タオ)につながると、思っています。

 

武当山にお稽古に行くようになって10年、今の先生について7年です。よく教えてもらえなかったら、行っていませんよ。

 

(最後のお稽古日に、臨時班で記念撮影。左端が、お稽古友達でもある先生の弟子。中央、黒い上着の方が先生です。)

 

 

☀「陽だまり」とは

「陽だまり」のイメージは、縁側にのんびり座り、暖かいお日様の光が射しこみ、ぬくぬく、まどろむような時間と空間です。縁側は、なくても生活できますが、あると居心地が良く、今、とても失われている”あそび”や”ゆとり”だと思うのです。モノも置かれておらず、いつもキレイで、りん、とした印象もあります。太極拳を通して、陽だまりのような場を創っていきたいと思っています。

 

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いしい まゆみ(道号:静慧 / みんみん)

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